日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2007年9月13日発行

9月13日 6常任委員会いっせいに審議

これはひどい 市民不在の一方的な外部評価
福祉後退・市民サービス切り捨てを促す

名古屋市は「行財政改革」のテコとして1999年度から「行政評価(事務事業評価)」を行って「効率的な行政」などをうたい、市民に負担増を押しつけてきました。全事業を一巡したのち、3年に1回の評価で事業内容も無視した「効率化」を指標に再評価しています。一昨年度はソフト事業772事業がやり玉に挙げられ、昨年度は経常的事務事業485事業を「効率的」かどうかを基準に評価、今年度は施設の建設や整備、管理運営の417事業を実施。この中で市立保育園の民営化、特別養護老人ホーム黒石荘や知的障害者通所授産施設などの民間活用、冷水プールや御岳休暇村の廃止などが盛り込まれています。

必要だと認めても、何でも民営化を

行政評価では市の評価とともに外部委員による評価が行われ、企業経営の視点から「見直しの検討(C)」「休・廃止の検討(D)」などの評価がされています。今回はC評価が市評価72事業、外部評価122事業。D評価が市評価で7事業、外部評価で45事業という厳しい結果となっています。

行政評価には住民福祉の向上の視点なし

日本共産党は、「外部評価の視点には効率性の向上に走り、住民福祉の増進という視点が欠落している」「市営の冷水プールを廃止するというが、民間施設に冷水プールはない。スポーツクラブなどの温水プールは会費1万円などとなっており、市民が気軽に利用できるプールが必要ではないか」「母子生活支援施設や乳児院などセイフティネットの役割を果たす施設は直営であるべきだ」「民営化は、これまで市職員が、がんばってきたことを無にするのではないか」などと、各常任委員会できびしく批判しました。

外部評価委員(◎:委員長 ○:副委員長)
稲沢克祐  関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科 教授
加藤玲子  (有)加藤寿エンタープライズ 代表取締役
賓藤友之  日本福祉大学経済学部 准教授
  太田哲男  元愛知県監査委員事務局長
  神谷紀子  税理士・名古屋大学法科大学院非常勤講師
  木村彰吾  名古屋大学大学院経済学研究科 教授・総長補佐
  長谷川桂子  弁護士
  秀島栄三  名古屋工業大学大学院工学研究科 准教授
  三島知斗世  NPO法人ボランタリーネイバーズ 事務局長

 

行政評価の結果(施設の建設・整備)
区分 説明 施設建設 整備事業
外部 外部
計画通りに事業を進めることが適当
23件
19件
31件
31件
事業の進め方の改善の検討
1件
5件
20件
20件
事業規模・内容又は実施主体の見直しの検討
0件
0件
0件
0件
事業の抜本的見直し、休・廃止の検討
0件
0件
0件
0件
合計
485件
51件
行政評価の結果(施設の管理・運営)
区分 説明 公の施設 その他
外部 外部
計画通り管理運営を進めることが適当
22件
14件
33件
20件
運営改善の検討
175件
100件
33件
41件
施設のあり方のみ直しの検討
63件
113件
9件
9件
統廃合・民営化の検討
7件
40件
0件
5件
合計
485件
51件

外部評価でのD評価の主なもの

事務事業名 総合評価 外部評価の理由
外部
短歌会館
C
D
代替施設はいくらでもある
名古屋市民御岳休暇村
C
D
必要性が低下
知的障害者厚生施設希望荘
D
D
必要性が低下
(参考)大型公共事業などの評価
本丸御殿の復元
A
A
 
東山総合公園(有料区域)
B
A