日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2008年1月16日発行

1月15日 教育子ども委員会 山口清明議員

請願審査 「暑い教室にクーラーつけて!」
高校生の切実な願いを与党が不採択

1月15日の教育子ども委員会では、教育委員会関係の請願審査と所管事務調査が行われ、「市立高等学校普通教室への冷房設備設置を求める請願」(民青同盟提出)が審議されました。

文科省の学校環境衛生基準では、夏の教室の気温は30度以下が望ましく、25度から28度が最も望ましいとしています。山口清明議員が教室の気温についてただしたところ、当局は「教室の温度は、日常的に点検はしているが、記録は取っていない」と答えました。山口議員は「高校生は、夏休みも補習などで、暑い教室を利用しなければならない。国の基準がどの程度達成できているのか、教室の温度を把握すべきだ」と求めました。

一方、補習を実施している高校では、保護者負担(年額約7千円)によるクーラー設置(PTAがリース契約)が認められるようになり、市立高校14校のうち5校が保護者負担で設置しています(合築の中央高校1校は冷房あり)。山口議員は「補習のためといっても、設置されれば、補習以外の授業でも暑い時には冷房を使用している。教育の機会均等の観点からも、市が設置するべきだ」と主張し、請願の採択を求めました。

しかし請願は、明確な理由もないまま、民主・公明・自民・名自の反対で、不採択となりました。

 

新教育館整備
民間活用手法での生涯学習推進センターの移転案が示される

新教育館の整備についての所管事務調査では、現時点での検討状況について説明されました。

現在の教育館は、講堂や研修室が教育関係者や市民に利用されているほか、教育関係の団体などが入居しています。老朽化し耐震性に問題があるなど、建替えの必要性がありますが、「栄の一等地」という立地条件もあり、整備計画の策定が長引いています。

市は、隣地の買収など、用地の拡張を前提とした構想案を2年前に明らかにしましたが、拡張用地の取得が困難となり、今回、現状の敷地で建て替える案が示されました。

今回の案は、ホールなどのほか、女性会館内に設置されている「生涯学習推進センター」を、「ゆめ・みらいセンター(仮称)」として移転・拡充させるとともに、全体の6割程度を民間事業者に委ねるスペースとしています。民間事業者によるプロポーザル方式が想定されており、民間活用による事業方法が検討されています。

山口議員は「以前の案にあった『大学コンソーシアム』などが構想案から消えてしまったが、県内の大学学長による『学長懇話会』も要望を出していると聞いている。用地拡張ができなくなったもとで、中途半端に商業スペースをつくるのではなく、幅広い市民の声を聞き、栄にふさわしい有意義な施設とするべきだ。非公開となっている『新教育館のあり方検討会議』も公開すべきだ」と求めました。

今後のスケジュールは確定していませんが、当局は、「2010第3次実施計画」をふまえ、2010年に整備に着手するとしています。

建物の構成案

  施設面積(平方メートル) 内容
ホール
約1,800(専用約1,400)
多目的ホール、小ホールなど
庁舎スペース
約3,400(専用約2,000)
ゆめ・みらいセンター、団体事務所など
民間スペース
約8,800(専用約4,700)
民間事業者に委ねる
共用(再掲)
(約5,900)
広場、廊下、駐車場
合計
約14,000