港区名港一丁目の場外舟券売場設置計画は、地元住民の建設しないでほしいという意思が全く反映されないまま形だけ整えられてきている。住民を始め、通勤・通学で築地口を利用する一般市民が安全で安心して暮らせる社会を実現するために、この場外舟券売場の設置には、次の理由により同意できない。
第1に、名古屋市医師会看護専門学校は、建設予定地の東側100メートルの場所にあり、生徒は地下鉄築地。駅から建設予定地の横を通って通学することになるため、通学への悪影響が考えられ、生徒の安全な学校生活が脅かされるおそれがある。
第2に、建設予定地は公設市場・市営住宅のある商店街の隣で西築地学区民の生活の場所であり、半径500メートル以内には、ほかにも小学校、幼稚園、保育園、病院、老人保健施設等の施設もある。地元住民や築地口周辺にある会社に勤務する会社員にとって、生活環境の悪化、交通渋滞による混乱を招くおそれがある。生活面だけではなく、東側には港消防署があり、道路の渋滞により緊急時の出動に支障を来す。
第3に、名古屋港は、名古屋市が誇る名古屋港水族館、ガーデン埠頭の整備、イタリア村のオープンで大いに発展しており、毎年7月には名古屋の風物詩ともいえるみなと祭りが行われ、現在は愛知万博関連の行事もあり、年中多くの観光客が訪れるようになった。1日に2000人の客が予想され、年間350日営業し、ナイター営業もする賭博施設である場外舟券売場は、文化商業地域を目指している名古屋港とは共存できない施設である。
第4に、建設予定地のある商店街は空き店舗が目立ち、そこにはギャンブル場近辺には必ずできるといわれる不良金融業者の乱立や広域暴力団の進出のおそれがあり、青少年の射幸心をあおるようなことにならないかと大変懸念している。
第5に、相次ぐマンション建設により、西築地学区は住宅地として発展していこうとしている。場外舟券売場建設は西築地学区を賭博の町と化し、新たな住民の参入を阻害し、地域の少子高齢化に拍車をかけ、西築地小学校の存続を危うくするものである。
ついては、次の事項の実現をお願いする。
- 港区名港一丁目の場外舟券売場設置計画を白紙撤回すること。
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