意見書・決議日本共産党をはじめ各会派から提案された11件の意見書・決議案について、議会運営委員会理事会で協議が行われ、4案件は適切な修正や調整を行って共同提案に合意し、10月17日、成立しました。 日本共産党の提案した3案件のうち、アスベスト対策の1案件はすべての会派が提案し、1本化の協議のすえ、成立しましたが、他の2件は合意がなりませんでした。
太字で表示された、セルの背景が黄色いものは可決された意見書
《採択された意見書》アスベスト対策に関する意見書昨今、アスベストに起因するとされる健康被害が全国各地で続々と明らかになり、アスベストの被害に対する市民の不安は極めて大きくなっている。 こうした事態を受け、政府は、実態把握、相談窓口の設置等の取り組みを進め、今後の被害拡大防止、国民不安の解消などへの対応策を示すとともに、アスベストによる健康被害を受けた者を幅広く救済する法的措置を講ずる方針を固めている。しかしながら、アスベストが多用されている建築物の多くが建てかえの時期を迎え、その解体に伴うアスベスト飛散による被害が懸念されていることから、解体時の対策は喫緊の課題である。また、被害者の救済を進めるための包括的な取り組みも求められている。 よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、アスベストによる被害を防止し市民の安心と安全を確保するため、次の事項について早急に措置するよう強く要望する。
住宅・建築物の耐震化の促進に関する意見書近年、大規模な地震が相次いで発生し、その被害は甚大なものとなっている。 こうした中、当地域では、束海及び東南海・南海地震の発生によろ被害が懸念されており、地震発生時の被害を抑える有効な取り組みとして、住宅・建築物の耐震化の促進が求められている。住宅については、耐震改修工事に対する住宅ローン減税による税制面での支援の制度化が行われているが、耐震改修費について長期のローンを組むケースは少なくその効果は限定的なものとなっており、長期ローンを組まずに行われる耐震改修に対する支援の実施が課題となっている。また、事業用建築物についても同様に支援策を充実させることが求められている。 よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、住宅・建築物の耐震化を促進するため、耐震改修費についてその一定割合の所得税等からの控除及び特別償却の適用を内容とする耐震改修促進税制を創設するよう強く要望する。 消防防災情報通信施設等の充実に関する意見書近年、我が国では、相次ぐ台風上陸や集中豪雨、あるいは頻発する地震により多大な被害が発生している。当地域においては、東海地震の発生が懸念され、さらに東南海・南海地震との同時発生の可能性も指摘される中、災害対策の充実強化が喫緊の課題となっている。 地震を初めとする大規模な災害を未然に防止すると同時に、その被害を最小限に抑えるためには、災害対策の着実な推進はもとより、必要な情報を迅速・的確に収集・分析し、速やかに意思決定を行うとともに、その内容を確実に伝達できるよう消防防災情報通信施設等の充実を図ることが不可欠である。 よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、地震を初めとする大規模な災害の発生時における充実した情報連絡体制を構築するため、消防・救急無線及び地域防災無線のデジタル方式化並びにこれら新規の情報通信技術に対応した指令管制システムへの更新に対し、財政措置の拡充強化を図るよう強く要望する。 地方議会制度の充実強化に関する意見書地方分権一括法が施行され、地方公共団体の自己決定権が拡大したことに伴い、二元代表制のもと、地方議会の役割と責任は一層重大なものとなっている。 現在、第28次地方制度調査会において「議会のあり方」を審議項目の一つとして取り上げ、議決権の拡大などの議会の権能、委員会所属の制限見直しなどの議会の組織及びITを活用した議会の運営などについて活発な審議が行われているが、今後、地方議会が住民の負託にこたえ、その権能を十分に発揮していくためには、議会に係る多くの権限制約的諸規定の緩和や地方議会議員の身分に関する制度の改正が必要である。 よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、地方議会の権能強化及びその活性化のため、次の事項について実現を図るよう強く要望する。
《日本共産党が提案し、採択されなかった意見書(案)》増税計画反対に関する意見書(案)本年6月、政府税制調査会が打ち出した所得税増税計画では、定率減税の廃止、各種控除の縮小・廃止で所得税・住民税をあわせて12兆円にもなるという試算がされている。 その上、既に2003年6月には2けたの消費税増税を答申し、いずれも2007年の実施を目指す計画が打ち出されている。 国民はリストラ・給与カット・社会保険料の大幅増・医療費の負担増などで家計所得は減る一方であり、国民にこれ以上の負担を迫ることは許されない。 よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、国民にこれ以上の生活不安を与えることのないよう、次の事項について実現を図るよう強ぐ要望する。
30人学級の実現を求める意見書不登校、いじめ、学級崩壊等、今日の子どもと教育をめぐる困難な事態に対し、子どもたちが生き生きと学べる学校と、今の教育をよくすることは国民の切実な願いである。 そのような教育の実現のために、教育行政に求められていることは、すべての子どもたちの発達に応じた教育条件の整備に努めること、とりわけ国民的要求になっている30人以下学級の実現である。 本市においては市民の願いにこたえ、2002年度から小学校1年生について市独自の30人学級を導入し、本年度は2年生の一部に拡大し、父母や教師から評価されており、また、教師が、一人一人の子どもたちの生活・学習ともにしっかり目が行き届くようにするためにも、全学年での30人学級の実現は急務である。 よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、21世紀を担う我が国の子どもたちの教育について財政負担を含めて国の責任において30入学級の実現をするよう強く要望する。
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