名古屋港管理組合議会 一般質問(3月27日) 山口きよあき議員 飛島ふ頭南側コンテナターミナルの整備について/アメリカ海軍の軍艦入港について/港の環境問題について飛島ふ頭南側コンテナターミナルの整備について第1バース供用開始までに要した費用はいくらか【山口議員】
いくら借金し、償還のための利払いは年間いくらか【山口議員】 そこでお聞きしますが、飛島ふ頭南側の整備にかかる費用のうち、本組合の起債によるものはいったいいくらなのか。その償還のための利払いは年間どのくらいなのか。
飛島ふ頭南側の岸壁は誰のものか【山口議員】
これ以上の大水深バースは再検討を(要望)【山口議員】 新ターミナルの稼動状況と既存のターミナルの関係については、いましばらく動向を注視する必要があると思います。ただはっきりしているのは、16mもの水深を要する船舶の需要が急激に伸びているわけではなく、主にアジア航路で使われている中規模の船舶に対応できる機能強化が求められていることです。 またスーパー中枢港湾として、同じ伊勢湾の四日市港の15mバースの活用状況もよく見ておく必要があります。貨物と船舶の動向を慎重に見極めて、過大な公共投資とならぬよう飛島ふ頭南側の第2、第3バースについては、建設の規模や必要性そのものをふくめ、再検討するように要望しておきます。 アメリカ海軍の軍艦入港について友好・親善と言いながら米軍艦の入港予定を秘密にしたのは何故か【山口議員】 1月30日、アメリカ第7艦隊旗艦ブルーリッジが水深10メートルの金城埠頭83号岸壁に入港しました。今回の入港目的は、管理組合からの説明では「友好・親善」となっています。しかし係留された岸壁は、ガーデン埠頭ではなく、一般の方の人通りもない、荷役が忙しく行われているところでした。一般公開もなかった。それどころか、船のまわりにはコンテナを積み上げたバリケードまでつくられていました。 昨年に万博関連で入港したオーストラリアやニュージーランドの軍艦も友好・親善が目的だったと記憶していますが、ガーデン埠頭に接岸したこの二国の軍艦とはまったくちがう入港スタイルです。またこの米軍艦の入港は直前まで公表すらされませんでした。 そこでお聞きします。今回ブルーリッジの入港中、友好・親善を目的にして行われた活動とは何だったのか。具体的にお答えください。また軍事行動でなく有効・親善の訪問と言いながら、寄港日程すら直前まで公表せず秘密扱いしたのはなぜか。お答えください。
何らの抗議も要請もしないままなぜ入港を許可したのか【山口議員】 ブルーリッジの艦長は、名古屋に来る前の寄港地である佐世保での記者会見で「強盗殺人という残念な事件があったが、雨降って地固まるとの諺もある。これを契機にいっそうの日米友好をはかりたい」と述べ「加害者側が言うセリフか」と強い批判を浴びました。ブルーリッジが名古屋の次に向かった北海道・室蘭市では、「事件があった直後でもあり市民の間には歓迎ムードがない」として、市民の安全確保や市民感情の観点から入港打診を一度は断りました。外務省の圧力に屈して、最後は入港を許可してしまいましたが、札幌のアメリカ領事館に、入港中の乗組員の行動について配慮するよう、北海道と共に申し入れを行い「上陸中の単独行動の禁止」などの措置をとると回答させるなど、十分ではないにしても、市民の不安に応える姿勢を見せました。 そこでまず確認します。入港の許可、港湾の使用許可権限はあくまで自治体にあります。相手が米軍艦でも同じですね。今回、港湾管理者はなぜ、何らの抗議も要請もしないまま入港を許可したのか。米兵の犯罪多発に対する市民の不安と懸念を、なぜ防衛庁や外務省、米軍に伝えなかったのか。港湾の安全管理と市民の安全に責任を持つ港湾管理者である市長の姿勢が問われます。お答えください。
入港を断るときの判断基準は何か【山口議員】 入港を断るときや、希望する岸壁の使用を断るときの判断基準は何か、お答えください。
米軍艦が飛島ふ頭南側の岸壁を使用したいといったらどうなるか〈再質問〉【山口議員】 飛島南側ふ頭は、大規模な公共投資でつくられた大水深バースです。公共コンテナ岸壁と言いながら、公共なのか企業の専用ふ頭なのか、単純にわりきれない新しい形態のようです。ただそこへの船舶の接岸利用の許可権限は、国が貸し付けた特定の会社、すなわち「飛島コンテナ埠頭株式会社」にすべて委ねられているとの答弁でした。 アメリカ軍艦の入港許可は、管理組合としては、一般の船舶と同様に扱うとの答弁がありました。そこでうかがいます。 アメリカの軍艦が、こんどはもっと大きな軍艦が、この大水深バースを使用して入港したいと希望してきた場合は、管理組合はどう対応するのでしょうか、すべて会社の判断に委ね、管理組合はまったく関与しないのかどうか、お答えください。
港の環境問題について港湾区域全体のCO2発生総量の把握と削減目標を明らかにせよ【山口議員】 名古屋市はCO2の排出量を90年比マイナス10%という国よりも積極的な目標を設定しています。しかし現状はその目標達成からは程遠く2002年度段階では逆に、90年比プラス8%という状況です。 さて産業と物流の拠点といわれる名古屋港ではどうでしょうか。コンテナをはじめとした取り扱い貨物高の増加により、港湾区域内への流入車両、とりわけ大型トレーラーが増えてきていると思います。そこで、港湾区域内の流入自動車台数とそこからのCO2排出量の推移はどのような状況なのか、まずうかがいます。 名古屋港管理組合が一事業所として地球温暖化防止の取り組みを行っていることは承知していますが、問題は名古屋港全体を視野に入れた取り組みです。そこで、港湾区域内全体からのCO2発生総量を管理組合としてどう把握し、どんな削減目標を持っているのでしょうか。自動車からの排出に加え、港湾区域内の工場や発電所などからのCO2排出量、ビルのオフイスなどからの排出量はどうか。あわせてお答えください。
総量規制を各方面に働きかけ、船の活用も検討を【山口議員】 まず車対策です。トレーラーからの排出ガス、CO2量について車個々の規制とともに、総量規制が必要です。管理組合からも必要な働きかけを各方面にすべきだと考えますが、いかがでしょうか。 あわせて観光客の車での来港を抑えて公共交通へ誘導する手だてを、船の活用もふくめ、具体的に検討するよう求めますがいかがですか。
緑化目標の達成見通と現状はどうか【山口議員】 そこで緑化目標の現状と達成見通し、また緑化率8%、20%を達成した場合のCO2削減効果をどのくらい見込んでいるのでしょうか。
港における環境負荷の軽減に向けた取組みを(再質問)【山口議員】 名古屋港を物流拠点として発展させようというのなら、それに見合った環境対策を立てるべきです。緑化計画もそれに見合うもっと積極的なものに変えましょうよ。私は、港湾区域全体でのCO2内削減の目標と計画を持つべきだと思います。 この仕事は管理組合の業務の範疇を超えますか。もし超えるとしても県市や関連企業、関連業界としっかり連携をとり、目標と計画を持つべきです。市も県もこの問題には力を入れているはずです。とくに自動車からの排出ガスの問題は、事業者任せでは解決しません、行政の総合的な取り組みが不可欠です。 管理組合がイニシアチブを発揮し、まず港湾区域内全体の現状把握とCO2排出量の削減目標を定め、その達成のために具体的な計画を持つべきではありませんか。これはぜひ選任副管理者に答えていただいたい。
平和な名古屋港こそ市民の願い(要望)【山口議員】 飛島ふ頭南側については、米軍艦の使用許可も会社の権限で、管理組合は関与しない、との答弁でした。一般船舶の入港に支障があれば、管理組合は入港を許可しないとも答弁しています。何のための誰のためにつくった岸壁なのか、目的外の利用を許してはならないと思います。 その一方で、管理組合の港湾管理権限は、ターミナルの運営をふくめて民間委託が進むなかで、いったいどうなるのか、会社がOKすれば、どんな危険な船も入港できるのですか、と不安も感じる答弁でもあります。 有事法制との関係でも注目したい答弁ですが、この点では今後さらに議論を詰めていきたいと思います。 友好・親善といいますが、老人施設の慰問や音楽隊の演奏のためになぜ、1万8千トンもの軍艦が名古屋港に来なければならないのか、誰も納得しませんよ。 米軍とではなくアジア地域との友好・親善の発展こそ、名古屋港を発展させる道です。自治体の姿勢が問われます。室蘭市はレセプションへの出席も遠慮したと報道されています。県営名古屋空港周辺の自治体も基地の強化はやめてくれと国に要望しています。港の軍事利用を許さない毅然とした態度をとるよう、管理者に要望して質問をおわります。
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