2006年度6月議会 議案外質問 村瀬たつじ議員住友電工跡地開発について土壌汚染浄化は終わったと言えるのか【村瀬議員】 1998年、同工場敷地から環境基準の7500倍を超える有害物質テトラクロロエチレンなどの汚染が発覚し、汚染浄化工事が進められてきました。そして本年5月末、同社は汚染浄化が終わったと、「中間報告書」を名古屋市に提出しました。さらに7月中には、開発予定者である、ダイヤモンドシティとトヨタホームに土地を引き渡すと伝えられています。 「汚染浄化が完了した」というのは本当でしょうか。市に住友電工が提出した「中間報告」も、同跡地の敷地面積72,100平方メートルのうち、今なお12%の土地が、鉛・水銀・フッ素・ヒ素など重金属に汚染されたままの状態であります。地下水汚染も、汚染がいったん基準値以下になっただけのことであり、今後2年間環境監視(モ二タリング)を実施して、問題がないことが確認されて、初めて浄化が完了となるのではないでしょうか。 そこでまず伺います。このような状態であるにもかかわらず、住友電工跡地の汚染浄化はすでに完了したとお思いでしょうか。それとも汚染浄化は未だ完了していないとお考えなのか、環境局長の認識をお聞きします。端的にお答えください。
住民との約束に反する【村瀬議員】 環境局長は、住友電工側が、住民説明会でおこなった住民との約束をきちんと守るべきとは思いませんか。環境局長の見解をお聞きします。
準工業地域でも規制強化をせよ【村瀬議員】 市内の大型店舗はすでに飽和状態で、そのため地域の商店街は寂れ、高齢者など市民にとって日常生活用品の買い物にも不便な地域が生まれています。 昨年、政府のおこなった、「小売店舗等に関する世論調査」は、新たな大型店の出店を「不要」とした人が51%にのぼり、大型店の規制が必要とする意見も、60%を占めていました。 この世論の流れをうけて、「まちづくり3法」が改正され、市街化調整地域や工業地域などへの出店が規制されました。住友電工跡地のような準工業地域にも、大型店の床面積が制限できる「特別用途地区」にするなど、市町村が独自規制することが可能となりました。 名古屋市も準工業地域への独自規制を考えるべきとは思いませんか。市長に見解をお尋ねします。 住友電工跡地開発には、トヨタホームの高さ105メートルで30階建ての超高層マンションの計画もあります。この地域は古くからの住宅街であり、低層住宅が連なっていて、高層マンション群もなく、105メートルの高さのマンションは、この地域のまちづくりにまったくふさわしくありません。105メートルの高さの構築物は、本市の環境影響評価の対象になる高さです。しかし、建築面積を5万平方メートル未満に抑え、環境影響評価の対象から逃れる姑息な手段をとっていることも、問題であることを厳しく指摘しておくものであります。
民間住宅に対するアスベスト除去等への助成を【村瀬議員】 アスベストによる健康被害が全国的に問題になっていることから全国の自治体では、アスベスト問題に関する各種相談窓口を設置するとともに、域内にある共同住宅や戸建て住宅など、民間の住宅に対するアスベストの調査や除去にかかる費用を助成するところが増えています。 国では、地方公共団体がアスベスト含有調査やアスベスト除去費用を助成する場合、一定額を補助金として支援する制度を設けました。 すでに助成制度を実施している千葉市の場合、戸建て住宅や共同住宅も対象にして、アスベストの分析調査の場合は限度額10万円、アスベスト除去等の場合は限度額120万円までの助成を実施しています。 ことは市民の生命にかかわる問題であり、本市でも、民間住宅に対するアスベスト含有分析調査や除去費用等の助成を早急に実施すべきと考えます。住宅都市局長の答弁を求めます。
学校給食用物資の調達事業について登録物資の納入が1社独占だ【村瀬議員】 市の外郭団体である、名古屋市学校給食協会は今年度から名古屋市教育スポーツ振興事業団に吸収合併され、同事業団の事業として、小学校給食で使う、おかず用の食材を一括購入して各学校へ納入しています。おかず用の食材納入業者は約100社が登録されていますが、三百数十の物資は各々の登録業者の物資が登録され、野菜や豆腐など一部を除いてほとんどは1社ないし2〜3社に発注されます。特に私が今回、問題にする、「精肉」については、ずーっと2つの会社が独占してきました。そのうちの1社は、昨年度の精肉の年間納品総額3億5千万余円の8割以上を占めています。 市長、学校の給食用の主要な食材である、牛肉や豚肉の納入を、ほとんど一社が独占していることは、問題ではありませんか? 市長の見解をお尋ねします。
なぜ新規業者は納入業者になれないのか【村瀬議員】 精肉の納入を独占している会社は、名古屋市の外郭団体「名古屋食肉市場株式会社」いわゆる「名食」を舞台に、輸入豚肉関税脱税事件を引き起こし、すでに有罪判決が確定している「名食」の前社長藤村勲元被告が、大株主になって、監査役にも就任していたことがある会社です。 この会社は、所在地が、藤村勲元被告が代表取締役をしていた別のおかず用食材登録業者と同一番地であるなど、フジチクグループと深い関係にあるといわれています。 また、藤村勲元被告は、旧名古屋市学校給食協会の登録業者の代表者として君臨していたと思われます。 なお、この藤村勲元被告が代表者をしていた会社は、一昨年度途中から登録物資を集められなくなり、2004年11月以降、登録物資を納入していません。 それなのに、依然として、おかず用食材登録業者に納まっています。 その一方で、一般の業者は登録したくても、なかなかできないと聞きます。 納入業者の登録は一体どのように行われているのでしょうか。 登録を希望して、いろいろと努力されましたが、ついに申請書類ももらえずに断念されたという方がいると聞き及んでいます。 他の自治体を調べてみますと横浜市では学校給食協会の登録精肉店は20数社登録され、愛知県下でも春日井や瀬戸など、多くの市町村では、1、2社が独占していることはありません。 名古屋市の場合でも青果物23社、豆腐34社が登録業者となり地域ごとに分担して納入しています。多くの業者が学校給食の食材納入に参加できるようにするなら、学校給食が地元産業や中小企業の振興に貢献できると思います。 おかず用食材のうち、「精肉」など一般物資は、すべて、それぞれの物資ごとに2〜3社しか登録されていません。 これは、一体、なぜなのですか。外郭団体への指導・監督責任を持つ市長の見解をお尋ねいたします。
独占を許すのか(再質問)【村瀬議員】
平成18年度から適用される老年者に係る税制改定について問い合わせへの対応は【村瀬議員】 6月1日、今年度の市民税の納税通知書が発送されました。この通知書は多くの高齢者にとって、老年者控除の廃止や公的年金等控除の削減、65歳以上の住民税の非課税措置廃止など、今年度から実施の税制「改訂」による市民税の大増税の通知するものでした。これに驚いた高齢者や市民からの問い合わせが殺到し、ある区役所では、電話回線が塞がるという事態になっています。 「なぜ市民税が2,300円から17,700円、8倍に上がったのか」「これまでゼロだった市民税が、なぜ6,000円もかかってくるのか」などなど…、問い合わせは高齢者が多いため時間がかかり、長い行列ができたところもあるとのこと。この大増税の影響は、7月の国保料、10月の介護保険料引き落とし本算定の通知の際にも、窓口が殺到することが予想され、税金が払えず、滞納する人が増えることも心配されます。 そこで市長にお聞きします。 苦情や問い合わせの件数を把握しているでしょうか。 また、臨時の相談窓口をつくり、相談員を増やすとか、夜間相談の開設などを考えるべきではないでしょうか。 医療費控除などをしていない人などに周知を図り、実情に合わせた分割納付などの措置を行うことを市長に答弁を求めて、第1回目の質問を終わります。
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