後期高齢者医療広域連合議会 第1回定例会(2月15日)
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事業規模(2年分) | 平均保険料(軽減前・月額) | |
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保健事業
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3,951百万円
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254円
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財政安定化基金拠出金
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869百万円
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56円
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審査支払手数料
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2,994百万円
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192円
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葬祭費
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4,050百万円
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260円
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収納率上乗せ分
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387百万円
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25円
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合計 |
12,251百万円
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787円
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【わしの議員】
次に、保険料の独自減免についてうかがいます。去る12日に東京都の広域連合議会では独自の保険料軽減を決めたというニュースをみなさんはご存知のことと思います。また、昨年の12月、私ども日本共産党市議団は厚労省に出向き、「後期高齢者医療制度について、広域連合が独自で低所得者対策のための減免制度を設けることできるのか」と質したところ、厚労省は、「広域連合が独自で減免制度を設けることができるし、さらに、連合を構成している市町村が、新たな保険料への助成策を設けてもいい。その場合ペナルティもかけない」とはっきりとお答えいただきました。厚労省の見解について、連合長はどのような認識をおもちなのか伺います。また、
県の連合が「市町村が独自の低所得者対策を行っても良い」という規定を作り、市町村に通達すべきではないのか、この点についてもお尋ねします。
【連合長】
後期高齢者医療制度におきましては、低所得者の保険料について均等割の7割、5割、2割を減額する制度がございます。
本広域連合の保険料につきましては、保険料率をはじめ、この低所得者の減額制度、広域連合独自の減免制度などについて、「後期高齢者医療に関する条例」に規定をし、昨年11月の議会においてご議決いただいたところでございます。
なお、この低所得者の減額制度により、被保険者の約38%に当たる約24万人の方が該当し、総額58億円余の保険料が軽減される見込みでございますので、ご理解賜りたいと存じます。
また、市町村が独自で行う福祉施策につきましては、各市町村において政策判断されるべきものと考えておりますが、一方で、後期高齢者医療制度が、県下一律の制度として、高齢者の方々にも一定の負担をしていただきながら、高齢者の医療を支えていこうというものであることから、慎重に判断されるべきものと考えております。
【わしの議員】
最後に健診について伺います。後期高齢者医療制度が始まると、いま高齢者の皆さん方からは、これまでどおりの健康診査が受けられなくなるのではないかとの不安の声も聞かれます。
費用は無料ということで、まずは安心していますが、健診内容についてはこれまでの基本健康診査の内容と比べ、どのように変わるのか。また、変更があるならば、その理由についてもお答えください。事務局長に伺います。
【事務局長】
これまでの基本健康診査は、老人保健法に基づき40歳以上の方を対象に、市町村に実施が義務づけされていたものでございます。
後期高齢者医療制度における健康診査は、「高齢者の医療の確保に関する法律」において努力義務とされておりますが、糖尿病等の生活習慣病を早期に発見することは重要であることから、本広域連合におきましても健康診査を実施してまいります。
健診項目についても、75歳未満の方の健診項目と基本的に同じであると考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。
【わしの議員】
第1に、保険料についてですが、医療分以外の費用について、保険料に賦課しなければ、1ヶ月あたり787円を減らすことができるということでした。そもそも財政安定化基金拠出金、審査支払い手数料、収納率による上乗せ分などは、本来保険料の算定経費に加えるべきではないと考えます。県は連合職員の人件費負担も全額負担しないということですので、広域自治体である愛知県にこの程度の補助金の繰り入れを求めることは過重とはいえないと考えます。保険料を一人あたり、平均787円減らすためにも県に対してもっと補助金の増額を求めるべきではないでしょうか。さらに、国や市町村に対しても求めることも必要です。この点について再度事務局長にお聞きします。
第2に、低所得者への減免制度についてですが、私は、財源については、保険料に求めるのではなく、国や県に求めるべきだと思うものです。とくに厚労省は「連合独自の低所得者減免を行ってもよい」とはっきり述べていますので、国に対して積極的に減免のための財源を求めるべきではないでしょうか。
【事務局長】
本広域連合の保険料につきましては、先ほども答弁させていただきましたように、「後期高齢者医療に関する条例」に規定をし、すでに議会においてご議決いただいているところでございます。
本広域連合といたしましては、今後、制度の円滑な実施に向けて全力を挙げて取り組み、制度施行後に新たな課題等が生ずることとなれば、必要に応じて、国・県に対して要望してまいりたいと存じます。
【わしの議員】
第3に、健康診査制度の変更については、40歳から74歳を対象にした「特定健康診査」は実施義務として、75歳以上は実施しなくてもいい「努力義務」に格下げされたということです。
さらに厚労省は、75歳以上の健診対象者を「絞り込む」必要があるとしています。その内容は「すでに治療中の高血圧患者らは必要な検査をしている」とみなし、健診の対象者から外すということまで言い出しています。しかし、薬の服用だけで「治療している」と機械的に判断することは、他の疾病を見落とす危険があり、早期発見・予防に逆行するものと思われます。厚生労働省が、都道府県の担当者会議でこのような説明をしたと聞いていますが、後期高齢者の健診について、事務局長はそのとおりだと考えられるのか、認識をおうかがいします。
【事務局長】
後期高齢者に対する健康診査の主な目的は、糖尿病等の生活習慣病を早期に発見し、必要に応じて医療につなげていくことであり、すでに医師の定期的な診療を受けている方については、必ずしも健康診査を実施する必要はないと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。
【わしの議員】
答弁いただきましたが、いずれも納得できるものではありません。
75歳以上の高齢者の不安や怒りの声をもっと真剣に受けとめ、県の連合が低所得者対策など独自でやれることをしっかりとやっていただきたいと意見を述べて質問を終わります。
【わしの議員】
私は、「命を年齢で差別する後期高齢者医療制度は許せない」という立場です。「少しでも保険料を低く抑え高齢者の不安、負担増を減らしたい」、「高齢者の意見をしっかり聞いて欲しい」、「医療内容についても75歳以上だからと差別しないで十分な医療を」と強く求めるものです。
今国会では、一部凍結だけではダメだ。制度の撤回をすべきだという声も私ども日本共産党だけではなく、他の政党のなかからも上がっていると聞いています。それはあまりにもこの制度がひどすぎるからです。全国各地で怒りと不安、戸惑いの声がまきおこっているからです。
後期高齢者医療の対象となる75歳以上の方々は、戦争で大変な苦労をしいられ、その後、戦後の日本の発展を支えてこられた方々です。
この制度を強行すれば、「もう生きていけない」と深刻な声に象徴されるように、その方々の老後が暗く、生きる希望を奪うものとなってしまいます。
名古屋市が行った制度の説明会でも、最初に長々と、「少子高齢化が進み、それに伴って医療費が増大しているが、支える人口も少なくなって大変だ」と盛んに強調されました。しかし、本当に日本は医療費を支える経済力がないのでしょうか。ここが大事なポイントだと思います。
世界30カ国が加盟するOECD、ここが毎年ヘルスデータというものを出しています。それぞれの国の経済力の指標となる、GDPに対する医療費の割合がどの程度なのか数値を発表しています。一番新しい2007年のデータでは、日本は30カ国の中で22番目ということです。しかも2006年は21位、2002年の発表では19位で、だんだん順位が下がっているのが現実です。経済力はといえば、第二位です。こういう実態も良く見ていただきたいと思います。
さらに重大なことは、医療費に対する負担割合ですが、1980年の国と地方合わせての負担割合は35、5%でしたが、2002年では33%に減っています。
また、事業主、企業の負担も1980年では24%、これが21、6%と減っています。
そのため、国民負担、つまり保険料と患者の一部負担金は40、2%から45、4%へと増大しているのです。こういう状況のなかで、さらに後期高齢者医療制度を創設することじたいが許されるものではありません。
高齢者だけを別の医療保険制度に押し込め、死ぬまで保険料負担を強いて、充分な医療も受けさせない、世界でも例がない後期高齢者医療制度は中止・撤回すべきであることを強く主張して、第8号議案に対する私の反対討論を終わります。
議案名 | 議案に対する態度 | 結果 | 内容 | ||
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共産党 | 他議員 | ||||
第1号 | 愛知県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療制度臨時特例基金条例の制定 | ● | ○ | 可決 | 国が交付する高齢者医療制度円滑導入臨時特例交付金を基に後期高齢者医療制度臨時特例基金を設置する |
第2号 | 愛知県後期高齢者医療広域連合職員定数条例の一部を改正する条例の制定 | ● | ○ | 可決 | 制度の開始に伴い、事務部局職員を25人→39人に、監査委員の事務補助職員(兼務)を1人→2人に増員 |
第3号 | 愛知県後期高齢者医療広域連合職員の勤務時間、休暇等に関する条例及び愛知県後期高齢者医療広域連合職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定 | ○ | ○ | 可決 | 地方公務員の育児休業等に関する法律の改正に伴い、育児短時間勤務の制度を設ける |
第4号 | 愛知県後期高齢者医療広域連合職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定 | ○ | ○ | 可決 | 人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に沿って職員の給与改定を行う |
第5号 | 愛知県後期高齢者医療広域連合特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定 | ● | ○ | 可決 | 給付事務において移送費の審査を行う嘱託医の報酬額を定める |
第6号 | 平成19年度愛知県後期高齢者医療広域連合一般会計補正予算(第1号) | ● | ○ | 可決 | 19億円。保険料軽減のための臨時特例交付金が国から来て基金をつくる。 |
第7号 | 平成20年度愛知県後期高齢者医療広域連合一般会計予算 | ● | ○ | 可決 | 30億2800万円。前年比18億800万円増。15億円が特例基金から。 |
第8号 | 平成20年度愛知県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療特別会計予算 | ● | ○ | 可決 | 4575億200万円。 |
請願 第1号 |
後期高齢者医療制度に低所得者減免を求める請願書(請願者:愛知県社会保障推進協議会) | ○ | ● | 不採択 | 低所得者に配慮した保険料減免制度の創設を求める |
態度:○=賛成 ●=反対 日本共産党以外の31人の全議員は同じ態度でした。
【わしの議員】
後期高齢者医療制度について、高すぎる保険料や受ける医療の差別問題など、内容が明らかになるにつれて、いま高齢者からは、「年よりは長生きするなということか」「日本の経済を支えてきた高齢者をなぜそんなに粗末にするのか」などと怒りは広がるばかりです。そんな中で、請願趣旨にもあるように、全国市長会でも「後期高齢者医療制度の被保険者が経済的状況にかかわらず、必要な医療を受けられるよう、国において十分な低所得者対策を講じること」との決議が上がっているわけです。そこで、愛知県社会保障推進協議会から、低所得者に配慮した保険料減免制度を設けてください。という請願が提出されたものです。どうかよろしくお願いします。
【わしの議員】
ただいま議案となっています「後期高齢者医療制度に低所得者減免を求める請願」について賛成の立場で討論を行います。
本日の会議でも私は、高すぎる保険料を低く抑えるために、保険料算定から葬祭費や健診費、審査支払い手数料などの費用をはずすことや、広域連合独自の低所得者減免制度の創設を求めたところです。東京都でも、所得に応じて独自の減免制度を設けました。そのことは、広域連合がやる気になればできることを示したものではないでしょうか。以上の点から、請願の採択を求めて賛成討論とさせていただきます。
○傍聴は53人が希望しましたが、広域連合は9時半に受付締切、抽選で30名が傍聴しました。
○請願に対する質疑はなく、反対討論もありませんでした。
○わしの議員が採択を求める賛成討論を行い、わしの議員だけが賛成しました。
市町村と広域連合が連携して周知に努めたい(事務局長)
【事務局長】
市吋村独自で、出前講座、出前トーク、住民説明会などの制度説明会の開催を実施しているのは、31市町村でございますが、それ以外の市町村におきましても、各市町村の広報紙やホームページへの掲載をしたり、広域連合作成のリーフレットを個別配付したり、窓口に置いたりして周知に努めております。
今後とも、市町村と広域連合が連携を取りながら、制度の周知に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。