2007年4月、名古屋市で初めての公立保育所の廃止・民営化が則武保育園で実施された。実施から約1年たった今も子どもたちやその保護者の不安・動揺を消すことができないのが現状であるが、市は、さらに2007年11月、千種台保育園、山田保育園及び苗代保育園の廃止・民営化を提案した。保護者説明会は開かれているが、その内容は「民営化ありき」でしかなく、子どもにとって最善のことを考える保護者や地域にとっては納得できるものではない。
名古屋市保育施策のあり方指針の趣旨からも、本来は公的保育の拡充を進めなければならないのに、公立保育所の廃止・民営化計画は、保育の公的責任の後退につながるものである。今ある公立保育所と民間の保育所を共に充実させてこそ、名古屋市の保育の質の向上につながる。
先日、安城市の保育園・幼稚園の運営検討委員会は、「公立保育所の民営化を行わないことが市民の要望に応えることになる」との内容の報告書をまとめて発表した。名古屋市は、全国的に見てもすばらしい保育の質を今まで保ち続けてきている。
ついては、これからの10年間で「子育てするなら名古屋で」を実現するため、次の事項の実現をお願いする。
- 公立保育所の廃止・民営化をやめること。
- 千種台保育園、山田保育園及び苗代保育園を公立保育所として建て替え、6歳までの子どもが入所できる保育所として整備すること。
- 公私間格差是正制度を堅持すること。
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