声明・申し入れ など

2月議会閉会後、6月議会終了までに市議団が行った申し入れや見解、声明、談話などは次の通りです。

  1. 65歳以上の市民による本市保養施設利用について助成を求める申し入れ(4月10日)
  2. 違憲判決の出た航空自衛隊の活動に県営名古屋空港の使用を許可しない等の要請書(4月18日)
  3. (談話)自民党名古屋市議団への政務調査費返還請求にかんする談話(5月1日)
  4. 名古屋市議会運営等の改善についての申入れ(5月20日)
  5. 繰り返す航空自衛隊小牧基地での軍用機事故についての申し入れ(5月21日)
  6. (談話)第10回生物多様性条約締約国会議について(5月31日)
  7. (記者クラブでの団長談話)2007年度政務調査費の収支報告書の自主公開にあたって(6月2日)

 

75歳以上の市民による本市保養施設利用について助成を求める申し入れ

2008年4月10日

名古屋市長 松原武久様

日本共産党名古屋市会議員団 団長 わしの恵子

名古屋市休養温泉ホーム松ヶ島は年間約1万8千人が宿泊利用し、稼働率91%というたいへん人気のある保養施設です。4月3日に党市議団が現地を調査したところ、3月4月の利用状況は、60歳以上の方が利用者の8割以上を占め、さらにその半数が75歳以上とのことです。国民健康保険の保健事業である宿泊料金への1人当たり1,000円の助成がたいへん歓迎されています。

ところが、後期高齢者医療制度が始まって75歳以上の高齢者を差別するとんでもない事態が起きています。75歳以上の高齢者が国民健康保険を脱退させられたことによって、この1000円の助成を受けられなくなってしまったのです。老人クラブなどでいっしょに休養に来たときに、どうして75歳以上は助成がないのかと、高齢者にたいへんなショックを与えています。本制度が75歳以上の高齢者に差別医療を行うだけでなく、行政が勝手に国保から脱退させ、国保加入者ではないという理由でさらなる差別を行うことは許されません。

名古屋市民御岳休暇村セントラルロッジについても同様です。

さらに健康保険組合や共済組合に加入していた方も、それぞれの保健事業の助成制度から除外され寂しい思いをしているはずです。せめて本市の高齢者が本市の施設を利用するときは助成制度があっても良いと考えます。

過酷な戦争を体験し戦後の日本をつくってきた高齢者にみんなと平等に気楽に保養してもらうことこそ長寿を祝うことになるのではないでしょうか。

つきましては下記の通り申し入れします。

一、国保から後期高齢者医療に移った75歳以上の高齢者が本市の保養施設を利用する際、市として独自にこれまで通りの助成措置を講ずること。

一、加入していた保険の区別なく、市の保養施設を利用する75歳以上の高齢者を対象にした新たな助成制度をつくること。

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違憲判決の出た航空自衛隊の活動に県営名古屋空港の使用を許可しない等の要請書

2008年4月18日

名古屋市長 松原武久殿

日本共産党名古屋市議団 団長 わしの恵子

4月17日、名古屋高裁において、愛知県などの住民ら1,122人が自衛隊のイラク派兵は違憲だと差し止めを求めた「自衛隊イラク派兵差し止め訴訟」の控訴判決があり、青山邦雄裁判長は「自衛隊の活動、特に航空自衛隊がイラクで現在行っている米兵等の輸送活動は、他国による武力行使と一体化したものであり、イラク特措法2条2項、同3項、かつ憲法9条1項に違反」し、同時に「平和的生存権は憲法上の権利」と認める画期的な判決を下しました。

自衛隊小牧基地に所属する航空自衛隊輸送機部隊はC130H輸送機を使用し、米兵などを戦闘地域であるイラクに空輸する任務を主にしており、繰り返し同輸送機が県営名古屋空港から送り出されています。

日本共産党はこれまでもイラクへの空輸活動は憲法違反であり、ただちに中止すること、憲法違反の空輸活動のために県営名古屋空港の使用を許可しないよう求めてきました。

名古屋高裁の判決は、この間の日本共産党の主張の正しさを裏付けるものとなりました。

地方自治は戦後確立した憲法の基本原則の一つであり、地方自治体は憲法の原則を守り、地方行政に生かす責任があります。同時に平和的に生存するという住民の権利を守る責任もあります。

この両面から見ても、航空自衛隊が県営名古屋空港を使用して行うイラクでの輸送活動が違憲との判決が出た以上、その司法判断を尊重して行動することが貴職に求められています。

よって以下のことを要請します。

  1. 違憲の活動を行っている小牧基地に所属する航空自衛隊に対し、県営名古屋空港の使用を許可しないよう愛知県に求めること。
  2. 住民の平和と安全を守り、憲法を遵守する立場から、防衛省・航空自衛隊に違憲の活動をただちに中止し、部隊の撤退を求めること。

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(談話)自民党名古屋市議団への政務調査費返還請求にかんする談話

2008年5月1日

日本共産党名古屋市会議員団 幹事長 江上博之

一、松原武久名古屋市長は4月30日、住民監査請求の監査結果に基づいて、自民党名古屋市議団に対し、同党の2002年度政務調査費について約692万円の返還を請求しました。同党の政務調査費について、部分的ではあっても不正なところが認定され、実際に市に返還を求めることになったことは、政務調査費の透明性を高め、正しく使われることを望む住民にとって大きな意義を持つものです。

二、監査結果では、返還を求める約692万円の内、約444万円は「政調費として支出されていない」残余であり、返還が当然です。また、約243万円の食糧費は「必要性が具体的な説明がされてない」とその返還理由を述べています。このような政務調査費の使い方をしてきた自民党市議団の資質と責任が問われなければなりません。

三、また、今回、監査対象になったのは自民党市議団の政務調査費のなかの「団共通経費」と呼ばれる部分であり、一人毎月55万円の内の5万円分に過ぎません。これでは、市長がいくら返還請求をしても、使途の透明性が十分に確保され、市民の信頼を回復できたとはいえません。自民党市議団は自ら率先して使途を全面公開するべきです。

四、市政にかんする調査研究に政務調査費が正しく使用されたかどうかは、その使途が全面的に明らかにされ、住民の理解と納得の得られるものであることが何より重要です。そのためには、「領収書の1円からの公開」が一刻も早く行なわれ、日常的に住民の目で確かめられることが必要です。日本共産党名古屋市会議員団はそのために全力をあげることを改めて表明するものです。

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名古屋市議会運営等の改善についての申し入れ

2008年5月20日

名古屋市会 議長 うえぞのふさえ様
同 議会運営委員長 吉田隆一様

日本共産党名古屋市会議員団 団長 わしの恵子

日本共産党市会議員団は、昨年5月19日付で提出した「名古屋市議会運営等の改善についての申し入れ」の実現を強く求めてきました。政務調査費の領収書公開は実現しましたが、まだ1万円以上という条件がついています。

市民の暮らしは格差がさらに拡大し、貧困もますます広がっています。市民の暮らしを守る議会として、税金の透明性など一層の運営等の改善が求められています。

そこで、今回重点的な申し入れをするものです。次の諸事項について直ちに検討・協議し、実施されるよう申し入れます。

1 政務調査費の領収書公開を1円以上にする。
政務調査費については、「名古屋市会政務調査費の交付に関する条例」等を改正し、1円以上の領収書及び会計帳簿を議長に提出し、それを公開の対象に加え、使途の透明性を高める。

2 政務調査費の額は、月額55万円から50万円に減額する。

3 「一日1万円の議員手当」=会議出席に係る費用弁償は廃止する。
理由は、

  1. 報酬を月99万円受けていること。
  2. 会議出席のための交通費以外根拠がないこと。
  3. 市民生活が厳しい折、市議会としての姿勢を示すこと。
  4. 大阪市や横浜市をはじめ廃止がすすんでいること。

4 議員の任期中に一回を予算化している海外視察旅費(1人120万円)は廃止する。
海外視察が慣例化しており、必要性があいまい。本来、視察・調査は、政務調査費により行うべきである。

5 市政調査旅費(委員視察=年間1人30万円)は廃止する。
議員の視察は、議案審議をはじめ議会活動の一環としての調査を行うものであることから、政務調査費を充てるようにする。

6 以上5点を含む議会改革のための特別委員会を設置する。

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繰り返す航空自衛隊小牧基地での軍用機事故についての申し入れ

2008年5月21日

名古屋市長 松原 武久殿

日本共産党愛知県委員会 委員長 岩中 正巳
日本共産党名古屋市議団 団長 わしの恵子

航空自衛隊小牧基地で再びC130H輸送機の部品落下事故が起き、さらに本日の報道によると同基地配備の空中給油機が損傷する事故がおきました。

航空自衛隊小牧基地第1輸送隊所属のC130H輸送機1機は、今月16日に訓練中に同機の部品が落下する事故を起こしていたことが19日の報道で明らかになりました。落下部品は、同基地の報告によると同機右主脚ドア緩衝材長さ約2・8m、重さ310g、直径17ミリで、着陸後の午後2時45分頃に行われた飛行点検で発見されたとされています。また脱落した経路は、小牧基地の約4km東から飛行場の間と推定されていると同基地は説明していますが、事故原因等の詳細は不明です。

さらに重大なことは、国内で初めて、同基地に配備されたKC767空中給油・輸送機の1号機が、配備後6日目の3月5日に、同基地整備格納庫での検査中、「翼の前縁部にあり着陸時に使う『内側スラット』が突然、左右同時に下がり、ちょうど上に向かって開いていたエンジンのカバーとぶつかり、両翼とも双方が壊れ」、飛行できなくなっている事故を起こしたことです。同機の説明書に欠陥があり、隊員教育すらしないまま、配備・飛行試験訓練を強行し、事故につながる危険な状況をつくりだしたことは、昨年10月31日の名古屋空港での整備点検・テスト飛行中の航空自衛隊F2支援戦闘機の重大事故を想起させます。同機のこうした事故は構造自体に問題のある、「欠陥機」との疑念を抱かせます。また、こうした重大事故を発生から今日まで隠し続けた同基地の責任は重大であり、基地を管理する能力と基地の存在そのものが問われます。

県営名古屋空港では米軍機による軍事使用が増大し、イラク派兵の拠点基地となっている小牧基地では、タッチアンドゴーや低空飛行など自衛隊の訓練・演習も実戦さながらの激しさです。名古屋空港の県営化(05年2月17日)後においても米軍使用、航空自衛隊やテスト飛行による事故や環境基準を上回る騒音公害は、依然として重大問題になっています。

名古屋空港・小牧基地にかかわる事故についてもこれまで数十名が死亡していますが、05年3月に同基地のC130H輸送機が油圧系統のトラブルで緊急着陸し滑走路が一時閉鎖された事故や、07年2月にC130H輸送機が牽引中に連結が外れて立ち往生し、3便が中部空港に到着地を変更した事故、昨年10月31日、航空自衛隊F2支援戦闘機が離陸に失敗・炎上する重大事故、11月28日には米海軍F18戦闘攻撃機2機が県営名古屋空港に緊急着陸をする事故が起きています。こうした事故が再発防止になんらいかされず、今回、KC767空中給油・輸送機の1号機の事故、さらに航空自衛隊小牧基地第1輸送隊所属のC130H輸送機による部品落下事故を起こしたことに対して強く抗議するものです。

これらの事故はすべて軍用機の事故であり、同基地は事故のたびに原因究明と再発防止を述べるだけで有効な手立てが取られておらず、周辺住民、県民の命と安全が脅かされています。こうした状況を踏まえて、以下の点について貴職に要請します。

  1. 今回の航空自衛隊小牧基地におけるKC767空中給油・輸送機の1号機の事故と、第1輸送隊所属のC130H輸送機の部品落下事故について、自衛隊に対して原因究明と整備点検、安全飛行の在り方、教育など再発防止策を明らかにするよう求め、周辺住民への説明会を開催させること。
  2. 一が実施されるまでC130H輸送機の飛行を中止し、KC767空中給油・輸送機2機の配備、飛行試験をただちに中止し、撤去するよう求めること。
  3. 名古屋空港周辺自治体をはじめとする愛知県の上空での軍事訓練・演習を行わないよう求めること。
  4. 自衛隊の事故や犯罪などの情報について関係自治体(同上)と周辺住民に直ちに情報を公表するよう求めること。

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(談話)第10回生物多様性条約締約国会議について

2008年5月31日

日本共産党名古屋市議団 団長 わしの恵子

日本共産党名古屋市会議員団は第10回生物多様性条約締約国会議の名古屋市開催を歓迎します。わが党議員団は市民のみなさんと力を合わせ、藤前干潟、海上の森を保全せよと奮闘し、守ってきました。この会議が多様な生物の生存を求める理念通りのものになるように、議員団として力を尽くすものです。

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(記者クラブでの談話)2007年度政務調査費の収支報告書の自主公開にあたって

2008年6月2日

日本共産党名古屋市議団 団長 わしの恵子

日本共産党名古屋市議団の07年度政務調査費の概要は、交付額5,335万円に対して支出4,089万円余であり交付額の76%を活用し、1,247万円余を返還しました。なお返還分のうち485万円は、わが党が政務調査費を毎月一人55万円から50万円に下げるべきだとの主張に基づいて返還を予定したものです。

議員団の政務調査活動としては、市立病院への地方公営企業法全部適用、動物園の再生、自転車駐車場対策、学童保育、バイオマスタウン構想などに関する他都市への視察調査を実施し、都市再生などのシンポジウムにも積極的に参加してきました。市政懇談会を議会毎に開催し、市政報告とともに市民の声を聞き、市議団ニュースを発行して団の政策や市政の諸問題を市民に紹介してきました。

07年度の党市議団の支出件数は424件で、「1万円以上」は202件でした。来年度から公開の対象になる「1万円以上」は金額面では支出総額の99%をしめますが、件数では支出総数の半数にもなりません。こうしたわが党の状況から見ても、「1万円以上の公開によって、使途の透明性が確保された」とは言えず、「1円以上」の全面公開にただちに踏み切るべきです。

(※収支報告書は資料の項にあります)

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