名古屋港管理組合議会 一般質問 山口きよあき議員 (3月26日)港勢の急落と雇用問題について
名古屋港の港勢落ち込みの要因は【山口議員】 名古屋税関管内での自動車輸出は、昨年1月の約31万台が今年1月には約15万台と半分以下に減り、とりわけアメリカ合衆国向けは約11万台から約3万台へと7割も落ち込みました。 名古屋港では、北米向けは数千台ですが昨年度は年間で約180万台の自動車が輸出されており、また輸出コンテナの中身も約4割は自動車部品です。 今年1月のいわゆる5大港の貿易統計を前年同月比で比較してみました。 まず輸出です。神戸港は−29.9%、東京港は−35.2%、大阪港は−41.6%、横浜港は−42.2%、そして名古屋港は−49.4%です。 輸入はどうか。東京−11.5%、神戸−11.7%、大阪−12.9%、横浜−28.5%、そして名古屋港は−30.0%です。 どちらも名古屋港の減少ぶりが際立っています。中部圏のモノづくり産業を支える名古屋港ですが、極端な自動車産業、トヨタへの依存が港勢の急落した要因のひとつであると指摘しないわけにはいきません。 名古屋港の落ち込みが、5大港との比較でも際立っているとの認識がありますか。またその原因をどう認識されていますか。 港湾関連の雇用・経営状況などを把握しているのか【山口議員】 港湾機能を維持するためには、岸壁などの施設整備だけでは不十分です。関連する多くの民間事業所の経営が成り立ち、また港で働くことを誇りに感じる港湾労働者がいてこそ、港湾の機能が維持できます。 港湾の労使は、対立する問題は山ほどあっても、粘り強い協議などを経て、一定の働くルールを確立し、たとえば港湾労働には派遣労働を認めないという貴重な到達点も築いています。また管理組合としても、民間で働く港湾労働者のために一定の福利厚生事業に取り組んでいます。そこで数点、質問します。 名古屋港には、港湾運送事業者が53社、港湾運送関連事業者が64社あり、常用雇用の港湾労働者が4502人いると言われています。(2008年3月末現在国土交通省中部運輸局調べ)加えて関連事業などでは多くの派遣労働者など非正規の労働者が働いていると思われます。 港湾管理者として港湾の職域において、港湾運送事業者及び関連事業者の倒産、業務縮小などの経営状況、また雇い止め、派遣切り、自宅待機、賃金カット、解雇などの雇用状況を把握することは、港の緊急対策を考える上でも最小限、必要だと考えます。どう実態を把握しているか、答えてください。 港湾関係業者
※国土交通省中部運輸局調べ(平成20年3月31日現在) 名古屋南公共職業安定所によれば著しい雇用状況の悪化は認められない【港営部長答弁】 港湾における適正な料金と行き過ぎた料金の値下げについて【山口議員】 船社と港湾運送事業者との間の荷役料などをめぐっても同じ問題があります。 入港料や岸壁使用料などは公的な料金ですが、荷役料などは認可制ではなくなり、どうしても荷主や船社の力が強く、料金が引き下げられる圧力が強くなります。 港湾での荷役作業など港湾運送料金についても、公の契約として適正な料金、基準となる賃金を労働者に支払える水準の料金が必要ではないでしょうか、答えて下さい。 名古屋港を使う最大の荷主はトヨタです。最大のお客様でもありますが、港湾の使用にあたっては必要なコストをしっかり負担してもらう相手です。いままで巨額の税金を投入してこの荷主のために施設整備をすすめてきたのです。管理組合はいまこそ、トヨタに向かっても、その14兆円といわれる巨額の内部留保の一部を使って、港湾機能を維持するために応分の負担をせよ、と求めるべきです。 少なくとも港湾事業者が、泣き寝入りするような行き過ぎた料金引き下げが行われていないか、しかるべき行政機関とも協力して厳しくチェックすべきだと考えますが、いかがでしょうか。 中部運輸局によれば、適正な料金を把握しており、変更命令もできる【港営部長】 国土交通省中部運輸局に確認したところ、適正な料金の把握はされており、不当な競争を引き起こす恐れのある運賃又は料金については、変更命令ができるとのことです。 雇用調整助成金の活用状況について【山口議員】 たとえば深夜や早朝にも船舶は入港します。普通の昼間には仕事がなく、夜だけ仕事があっても、残業扱いされて、仕事があるじゃないかと指摘されたり、また雇用調整の際には、生産計画や研修計画を添えて申請書類を提出するのですが、計画通りに船はやって来ません、急な入港に対応する予定外の出勤もありますが、そのたびに計画変更の書類が必要です。 港ならではの労働実態に見合う制度運用が求められます。大きな会社ならともかく、中小企業では書類作成や手続きに追われ、厳しい事業所ほど申請しにくい状況もあるようです。 港湾事業者の雇用調整助成金の活用状況をどう把握しているか、また活用促新のために港湾特有の事情を管理組合からも労働局などによく説明し、柔軟な運用を求めることも必要と考えますがいかがでしょうか。 愛知労働局では詳しいことを把握できていない【港営部長】 雇用維持に直接つがる新たな使用料の減免について【山口議員】 博多港の第3セクター「博多港ふ頭」は一年間の暫定措置ですが、一万トン未満の船舶を含めて岸壁使用料を一律3割減免します。横浜では積み替えコンテナ貨物の荷役に係るガントリークレーンの使用料を50%、75%減免しています。大阪や神戸でもガントリークレ―ンの使用料の大幅な減免措置が取られています。 管理組合として、入港料の減免にとどまらず、他港でも行われている港湾施設等の使用料の減免を、労働者の雇用維持と労働条件向上に確実につながる仕組みとセットで、ぜひ実施していただきたい。名古屋港でもいくつかの減免措置はありますが、荷さばき地の使用料もふくめ、減免を拡大する考えはありませんか。 緊急対策は、名古屋港のサプライチェーンマネージメントの機能の維持確保が目的【港営部長】 名古屋港管理組合独自の緊急雇用について【山口議員】 一部事務組合として国からの支援は難しい【総務部長】 雇用と経営の実態調査の実施と意見の聴取を(再質問)【山口議員】 私は4点うかがいましたが、どれも他人事のような答弁で危機感が感じられません。 雇用問題は、管理組合の管轄ではないということですが、そのことは承知の上で、港湾機能を維持するうえで必要な手だてをとるように求めているのです。 そこで専任副管理者に再度、質問します。 基幹航路さえ維持していればやがて貨物が集まり、結果的に雇用につながる、との答弁でしたが、この認識は甘すぎるとは思いませんか。 だいたい関連する職場もふくめて何人が働いているかもわからないのでは、手の打ちようもないじゃないですか。 そこで提案ですが、港にある全事業所、または働いている人たちを対象にした雇用と経営の実態調査(アンケートでも訪問でもいいですが)を緊急に行うことはできないでしょうか。調査のために臨時の雇用も創出できると思います。 入港料減免に続く緊急対策を考える上でも、現場が何に困っていて、何を行政に求めているのか、まず率直につかむことから始めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。 民間事業者の雇用と実態調査を行うことは責務の範囲でない【専任副管理者】 世界同時不況による貨物量の減少という百年に一度の危機に際して、私ども港湾管理者が緊急になすべきことは、貨物量の減少をできる限り食い止め、基幹航路を中心とした名古屋港の海上ネットクークを如何に維持していくかだと考えています。 航路から外れた港には、貨物は集まりません。一度離れた航路が簡単に戻ってこないことは、阪神淡路大震災後の神戸港の例をみれば明らかです。一度航路が抜けてしまうと景気が回復傾向に戻ったときでも、背後産業の国際競争力を低下させ、貨物料の回復にも大きな影響を及ぼすと考えています。こういった対策を速やかに、かつ着実に進めることが貨物量の増加につながり、結果として雇用の維持に結びつくものと考えています。 また、入港料減免に続く緊急対策は、2月6日に設置した利用者相談専用窓口に寄せられた意見を踏まえ検討したい。 業績が上向きの時は1442人雇用が増えるとパンフに書きながら、マイナスになると「何もわかりません」では無責任(意見)【山口議員】 雇用は管轄外だという、縦割り行政では困ります。2年前、「名古屋港の経済効果」というパンフをあなた方からもらいました。そこでは、名古屋港の県内への経済波及効果は28兆円、その推計調査では「港湾に関連する企業・各種団体等に努める人々の消費によって誘発される効果」も取り上げられています。これはいまどうなっているのですか。 名古屋港の経済活動により誘発される県内雇用者は105万人、大水深コンテナバースの整備利用で、1442人雇用が誘発されると、1ケタまで雇用効果を推計しています。これがいまどうなっているのか、と聞いているのです。 業績が上向きの時、プラスの時は、1442人雇用が増えるとパンフにまで書いておきながら、マイナスになると何もわかりません、知りません、では無責任です。だからまず実態を正確につかめと言っているのです。 関係機関、会社や労働組合などのみなさんと状況を共有し、有効な手だてをしっかりと考えていただきたい。 飛島ふ頭南側コンテナターミナル(第1・第2バース)の財源内訳(億円)
公共事業のあり方と名古屋港のターミナル整備計画について名古屋港の役割と港湾整備はどうあるべきか【山口議員】 北九州の新しいコンテナターミナルがほとんど船も来ない状況だと以前にも紹介しましたが、中部地方では、いま静岡市の清水港で水深−15m延長700mの大水深バースを整備中です。高速道路網を整備して、名古屋港への貨物の集中を図るのかと思っていたら、四日市港に加えて、今度は清水港も特定重要港湾だからと大水深バースをつくり、それぞれの港をコンテナ貨物の集荷競争に駆り立てています。 こうした国のやり方は、結局、従来型のムダな大型公共事業の推進そのものであり、また運送料金のダンピング競争を呼び込み、多くの業者や労働者を苦しめます。 そこで名古屋港管理組合として、中部地方の港湾整備の在り方をどう考えているのか、港湾の機能分担、名古屋港の役割をどう認識しているか、うかがいます。 スーパー中枢港湾として重点的な投資で国際競争力の強化を図る【企画調整室長】 今後の港湾整備にあたっては、モノづくり産業の支援として基幹航路をはじめとする多方面・多頻度なダイレクト輸送を維持していくために、スーパー中枢港湾として重点的な投資により国際競争力の強化を図っていくことが重要です。 スーパー中枢港湾施策の各港の進捗状況
(注)施設整備状況は、平成20年3月末時点。 ターミナルの稼動状況をふまえた整備計画に【山口議員】 私たちは飛島ふ頭南側の二つめの大水深バースは過剰な設備投資だ、と批判してきましたが、現状はどうでしょうか。24時間364日、自動化されたコンテナヤードでいつでもコンテナ船をジャストインタイムで受け入れるトヨタ流のターミナル運営を目指していると言いますが、名古屋港のコンテナターミナルは貨物量の減少で3月16日からゲート作業時間を短縮することになったと報道されています。 TCBの貨物量を確保するために、既存のターミナルから無理に船を移してはいませんか、第二バースの稼働状況は当初予想に比べてどれくらいか、他のターミナルの稼働状況の状況とあわせて答えてください。またこのさい鍋田の第3バース整備もあせることなく、まずは金城ふ頭も含めた既存のコンテナバースの能力をフル活用することを優先すべきと考えますが、いかがでしょうか。 名古屋港全体のコンテナ船の寄港状況に大きな変動はない。飛島ふ頭と鍋田ふ頭の2大拠点化を推進する【企画調整室長】 コンテナターミナルの整備は、飛島ふ頭と鍋田ふ頭にターミナル機能を集中させる2大拠点化を推進します。その一環として、岸壁水深が小さく背後ヤードが狭隘である非効率な金城ふ頭コンテナターミナルは利用転換を図り、飛島ふ頭東側コンテナターミナルの効率化を図ります。 国直轄事業に伴う地方自治体の負担金の拒否を【山口議員】 名古屋港では新年度予算案では、国直轄事業は7カ所で予定され、事業費は111億3400万円、うち管理者負担金は39億1400万円になり、県市負担金もつぎ込まれます。国直轄事業に伴う地方自治体の負担金は、拒否すべきと考えますがいかがでしょうか。 国直轄事業の内訳(億円)
国直轄事業の負担金のあり方についての議論を注視【企画調整室長】 しかし、国直轄事業に伴う地方負担金について、そのあり方に全国的な議論が行われており、その動向について注視したい。 イタリア村問題の総括について保証金の残り3千万円をテナントや労働者のために活用を【山口議員】 今年2月に、あるテナントの経営者が名古屋港管理組合や破産管財人を相手に約2700万円の損害賠償を求める調停を申し立てました。イタリア村の再開を切実に訴えていたテナント会の会長は「名管がかかわっている施設が、こんなことになるとは思わなかった」とマスコミの取材で述べています。 回収不能分に当てるという保証金の残り3千万円ですが、管理組合の責任の取り方として、この際、思い切って、テナント会や解雇された労働者のために活用し、少しでも信用を取り戻すべきだと思いますが、いかがでしょうか。 収入すべき債権として処理が終了【総合開発担当部長】 今後、東地区をはじめとするガーデンふ頭の開発を進めていく中で、県民・市民の期待に応えていくことが本組合の責務です。 イタリア村跡地の文化活動交流拠点としての再生を【山口議員】 ガーデンふ頭全体のあり方を検討する中で、ぜひこの地を「モノづくり」ではなく、音楽や演劇、美術やパフォーマンスなど芸術分野の「文化活動交流拠点」として再生することを考えていただきたい、いかがでしょうか。 利用方法のひとつ、多くの意見を取り入れ検討する【総合開発担当部長】 イタリア村に対する名管の債権一覧
収支決算や責任の所在など、教訓はなにか【山口議員】 管理組合は、このイタリア村問題で、金銭的な損害に加え、実に多くのものを失いました。数百人の雇用、数十のテナントの営業、ガーデンふ頭の賑わい。またPFI事業の業者選定や違法建築をめぐる諸問題は、港のイメージを大きく損ねました。そして何よりも管理組合は、市民県民からの信用を失いました。 イタリア村の経営破たんに関して、管理組合としての責任と教訓をどう考えるのか、そして経済環境が激変した状況下で、今後をどう展望するかが問われています。 この問題の発端から関わってきた管理者に、総括的な答弁を求めます。 破綻は大変残念、まことに遺憾。親しまれる憩いの場として、魅力を向上させたい【管理者(愛知県知事)】 また、この事業を独立採算型の、PFI専業として進めてきたものとして、破綻を回避するための協議を続けてきたにもかかわらず、このような事態に至ったことは、まことに遺憾に感じており、県民・市民の皆様方に多大なご心配をおかけしましたことに対し、申し訳なく思っています。 本組合としては、賑わいを早期に取り戻すことを第一と考え、破産直後から事業再生に向けた調査・検討を進めてまいりましたが、昨今の経済環境の急激な変化もあり、現段階では断念せざるを得ませんでした。 今後は、水族館や船の見える景色など、ガーデンふ頭の持っている特性を十分に活用した形で、今まで以上に県民・市民に親しまれる憩いの場として、魅力を向上させていくことが本組合の責務だと考えています。 今後の事業展開の検討に際しては、幅広く皆さんのご意見も聞きながら、進めたいと考えています。 仕事を奪われた従業員、テナント業者の人たちにまず直接謝罪すべき(意見)【山口議員】 管理者からは「県民市民に心配かけた、にぎわいを取り戻すのが第一だ」との答弁をいただきましたが、その前に、いちばん迷惑をかけ損害を与えた方々=仕事を奪われた従業員、テナント業者の人たちにまず直接謝罪すべきではありませんか。役所幹部の再就職は、外郭団体などに斡旋するが、イタリア村の従業員らの再就職は自己責任だと、知らん顔では困るのです。 保証金の残りは法的手順に従い、未回収債権に充当したとのことですが、多くのものを失った従業員やテナント業者への道義的責任は残ります。管理組合として最後まで誠意を見せていただきたい。 そして、しかるべき時期に、このイタリア村問題の顛末、経過と総括を報告書など何らかの形で文書として残しておくように要望しておきます。 軍艦船入港時の情報提供のルール化について軍艦入港の情報は直ちに組合議員に伝えよ【山口議員】 2008年は米軍艦船の民間港への寄港が24回にのぼり、90年以降二番目の多さでした。名古屋港にも8月に巡洋艦シャイローが入港しました。原子力空母の随伴艦が各地の港に寄港しています。 名古屋港では、アメリカ軍の艦船が入港する際には、余りに直前すぎるという問題はありますが、議員への情報提供がいちおう行われています。しかし自衛艦の入港については何の情報提供もありません。 軍の艦船が、軍港ではなく民間港に入港する際には、港湾を管理する自治体がその入港の是非を判断することになります。港湾管理者の自治体が軍艦の入港に異議を唱えるケースも各地で生まれています。 調べて見ると、神戸や大阪はすでに港内に自衛隊基地があり、入港が日常化しており、また横浜は通常、自衛艦は隣の横須賀軍港に入港する、那覇も隣が軍港です。こうした港では自衛艦の入港の是非を判断することはそもそも想定していません。 しかし自衛艦の入港が日常となっていない商業港ではどうか。石狩湾新港や四日市港では、自衛艦の入港に際して、管理組合の議長や副議長にも必要な情報提供を行っています。 名古屋港は軍港ではありません。日本共産党名古屋市議団は、軍艦の名古屋港入港は原則的に認めるべきではないと考えるものですが、少なくとも政治的な判断を伴う軍艦の入港に際し、港湾管理者は、組合議会議員に対し、管理者が入手したものと同様の情報を提供して、管理者も議会の政治的判断を尊重する必要があると私は考えます。米軍に限らず、軍艦入港の情報があった際には、管理組合議員にその旨を伝えることをルール化すべきだと考えますが、いかがでしょうか。 自衛隊とアメリカの軍艦の名古屋港入港実績
関係者には、事前に情報提供を行っている【港営部長】 自衛艦の入港情報は、一般船舶と同様、入港予定日の2〜3日前に、名古屋港のホームページに公開している。この対応は、5大港のうち横浜港を除いて同じです。 管理者と議員の間に情報格差を生じさせるな(意見)【山口議員】 港で働く人々が希望と安心が持てるように、いっそうの努力を(意見)【山口議員】 名古屋港管理組合議会 2009年3月定例会
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自動車及び機械関連産業が大きな影響を受けている
【企画調整室長】
平成21年1月の税関統計によると、輸出は名古屋港、横浜港、大阪港の3港ともに4割以上の減少を示し、輸入は、大消費地を抱え生活必需品の多い東京港、大阪港、神戸港とは異なり、背後圏産業の原材料輸入が多い名古屋港と横浜港が約3割減少しています。名古屋港と横浜港は貿易構造が類似していることから、輸出入ともに同様の傾向を示しています。
名古屋港の貨物減少の主な要因は、背後圏に立地する自動車及び機械関連産業を中心とした輸出型産業の活動が、景気低迷により大きな影響を受けていることにある。