請願・陳情(2月議会に受理されたもの)

2月定例会には下記の請願・陳情が受理されました。審議は2月議会終了後に行われます。

◆請願

請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成21年
第1号
平成21年
3月17日
若松寮の公立施設としての存続を求める請願 名古屋市若松寮を守る会(8,790名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産) とみた勝ぞう(社民)

 市は平成20年9月、「若松寮の運営方法について、指定管理者制度を導入する。もしくは民営化する。移行時期については平成22年度中に決定する。」と発表した。
 児童養護施設である若松寮では、様々な事情により家庭で生活できない子どもたちが約40人生活している。それまでの生活で深く傷ついてきた子どもや大人に対する不信感が強い子どもも多く、子どもたちは若松寮で生活していく中で少しずつ職員との信頼関係を築き、自立に向けて成長していくのである。今回の発表の内容が現実のものとなれば、職員の総入替えは避けられない。長い年月をかけてようやく信頼できるようになった職員が急にいなくなることによる子どもたちの不安は計り知れない。
 平成9年4月に現在地に移転し、子ども10人と職員4人を1ホームとする新しい形の児童養護施設を実現して以来、今日までの若松寮を私たちは誇りに思っている。今回の発表の内容が現実のものとなった場合、若松寮が先進的に実現してきた、より家庭的な小集団での養護という形態が守られるとは思えない。
 また、子ども40人に対して職員16人という若松寮の職員配置は、子ども6人に対して職員1人という児童福祉法に定められている最低基準に比べると手厚い配置と言えるが、現場は決して余裕があるわけではない。それどころか様々な問題を抱えた子どもたちと向き合っていくにはぎりぎりの人数である。もし若松寮の職員配置数が減らされるようなことがあれば、今の養護形態は維持できない。また、民間施設はさらに厳しい職員配置の施設が多いのが現状である。よって、若松寮を公立施設として守ることは、民間施設を含めた市全体の児童養護を守ることにもつながる。
 若松寮を民営化することによる子どもへのメリットは一つもない。子どもに目を向けず、経費削減のみに着目した福祉の切捨てに強く反対する。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 若松寮に指定管理者制度を導入しないこと。また、若松寮を民営化しないこと。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成21年
第2号
平成21年
3月17日
苗代保育園を公立のまま就学前まで入所できる保育園にすることを求める請願 地域の宝!苗代保育園を守る会(7,740名) うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 苗代保育園は3歳児クラスまでしかないため、4歳児からは他の保育園に転園しなければならない。転園で環境が大きく変わり、子どもも保護者も負担が大きいことから、保護者は「苗代保育園に4歳児・5歳児クラスをつくってほしい」と長年要求してきた。
 そのような中、市は、2007年11月に苗代保育園の廃止・民営化の提案をした。公立保育園の廃止・民営化については、保育者が大きく入れ替わり、子どもや保護者にとって負担が大きいことが各地の民営化の例を見ても明らかである。
 苗代保育園は、守山区内の公立保育園や唯一の産休明け保育実施園である。民間保育園だけに産休明け保育の責任を押し付けるのではなく、他機関と連携しやすい公立保育園でも産休明け保育を実施していくべきである。また、公立の産休明け保育実施園がなくなると、守山区内の公立保育園から保健師もいなくなり、保育現場の担当者の立場から保健指導を行う人がいなくなる。
 守山東中学校・苗代小学校の通学区域やその近辺では、マンションや住宅の建築が進み、就学前の子どもが約1500人もいる。保育需要も高く、希望する保育園に入れないため、住んでいる地域から離れた地域や他区にある保育園に通っている子どももいる。「子どもは地域で育つもの」として小学校は越境通学をしないよう指導しているが、地域の要求に見合うだけの保育園がない状況である。
 市民の声に応え、「子育てするなら名古屋で」を実現させるためには、苗代保育園を廃止せず、必要な地域に保育園を増やし、質の高い保育を守り充実させることが大切である。
 ついては、守山東中学校・苗代小学校の通学区域やその近辺における地域住民が望む保育施策が公的責任によって速やかに実施されるよう、次の事項の実現をお願いする。

  1. 名古屋市の公的責任を堅持し、苗代保育園をなくさないこと。
  2. 苗代保育園を公立のまま小学校就学前まで入所できる保育園にすること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成21年
第3号
平成21年
3月17日
介護保険の要介護認定制度に関する請願 介護の充実を求める愛知連絡会 うめはら紀美子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 2000年に介護保険制度が始まって以来、9年が経過しようとしている。先ごろ、第4期名古屋市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画「はつらつ長寿プランなごや2009」の案が発表され、パブリックコメントも実施された。
 介護保険制度は、介護の社会化という点で一定の役割を果たし、介護サービスを受ける人も大幅に増えた。しかし、その一方で制度の相次ぐ見直し・改悪によって介護労働者の劣悪な労働条件や介護事業所の経営困難・要支援者や軽度の要介護者の介護サービス抑制等の諸問題が発生している。
 その上、4月から要介護認定の仕組みが変更されようとしている。要介護認定に当たり、調査員が高齢者宅を訪問し、聞取り調査をするが、その際の調査項目が現行より6項目追加される一方で14項目削減されようとしている。削減される項目には「じょくそう」や「火の不始末」など、ケアマネジャーから「命に関わる内容であり、介護負担や介護量に影響を与える」と指摘されるものが含まれている。厚生労働省が実施した約3万件のモデル事業では、これまでよりも軽度に判定された人が全体の2割を超えたことが明らかになっている。
 さらに、最近になって聞取り調査の方法や判断基準を示した認定調査員テキストに大幅な変更が加えられた。例えば、重度の寝たきりのため、移動や移乗の機会がまったくなく、介助が行われていない人の場合、これまでのように能力に着目して「全介助」と判定するのではなく、実際に行われている介助の状況に着目して、「自立(介助なし)」と判断することなどである。このような調査方法では、重度の人がますます軽度に判定されることになってしまう。
 要介護認定の仕組みを変更することによって、介護保険の利用を制限されるようなことがあってはならない。
 ついては、誰もが安心して介護を受けることができるよう、次の事項の実現をお願いする。

  1. ケアマネジャー等の現場の専門家の判断を尊重した要介護認定を実施すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成21年
第4号
平成20年
12月2日
市営永金荘の建替えに関する請願 丸永の地域を守る会(6,056名) 梅原紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口清明 かとう典子 くれまつ順子 田口一登(以上共産)

 市営永金荘の建替え工事が始まり、計画によると現在の5階建て、84戸を6階建て42戸にしようとしている。
 平成20年8月の市の説明では、現在6万1000戸の市営住宅の中で、5000戸の空き家があるとのことであった。家賃を1戸当たり月額4万円とすると、1か月で2億円、1年間で24億円の収入を放棄していることになる。このような無駄を放置しておいて、なぜ当地に42戸の市営住宅を建てる必要があるのだろうか。永金町・丸屋町を始め、近隣の町内には集会場が一つもない。私たちの地域に集会場ができれば、女性会・子ども会等、子育て支援を始めとする種々の活動が可能となる。
 また、この地域には、主に区民・地域住民が利用する公園として子どもたちやお年寄りが安心して遊べる住区基幹公園が一つもなく、市内では、昭和区は区面積に対する住区基幹公園面積で13番目、1人当たりの住区基幹公園面積で14番目の低さにある。
 現在市営永金荘がある永金町の東側・西側には、建築物の高さを12メートルまでに制限する丸屋町建築協定と滝子町建築協定があり、当地でも両地区に合わせた建築協定を結ぶよう活動を行っている。
 また、この地域には、主に区民・地域住民が利用する公園として子どもたちやお年寄りが安心して遊べる住区基幹公園が一つもなく、市内では、昭和区は区面積に対する住区基幹公園面積で13番目、1人当たりの住区基幹公園面積で14番目の低さにある。
 市営永金荘の敷地2807平方メートルに、子どもたちが遊ぶことができ、お年寄りが憩える600平方メートル程度の小公園がつくられるよう力を貸してほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 市営永金荘の高さは12メートルまでとし、地域住民も利用できる集会場を併設した市営住宅となるよう建設計画を変更すること。
  2. 市営永金荘の建設予定地に、周辺住民も利用できる600平方メートル程度の小公園を建設すること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成21年
第5号
平成21年
3月17日
非正規切り防止の緊急措置と労働者派遣法の抜本的な改正を求める請願 愛知県労働組合総連合 うめはら紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口きよあき くれまつ順子 かとう典子 田口かずと(以上共産)

 世界金融危機に端を発する景気の悪化に伴い、いわゆる派遣切り、期間工切りを始め、深刻な雇用の悪化が引き起こされている。さらに、派遣労働者の契約が2009年3月以降に一斉に切れるといういわゆる2009年間題で、この年度末に向けて大量の雇止めが心配される。
 契約期間満了の雇止めについては、一定回数の更新、一定期間の勤続等の要件を満たす場合に解雇権濫用法理が類推適用されるはずであり、また、今日のいわゆる非正規切りについては、契約期間の途中で解雇が行われており、いずれも不当・違法行為がまかり通っている。ここまで社会問題化している現状を踏まえて、現行法規の厳格な適用とともに、非正規切り防止のために新規立法も含めて緊急措置をとることが必要であると思う。
 同時に、このような事態を根本的に改善するためには、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(労働者派遣法)そのものの抜本的な改正が必要であると思う。
 現在、国会には、日雇い派遣を原則禁止とする内容の改正法案が上程されている。また、製造業派遣の禁止に踏み込もうという動きが出てきている。前向きの議論であると思うが、今日の雇用破壊の最大の原因となっている日雇い派遣・登録型派遣の全面禁止、さらに、社会保険・労働保険未加入等の問題について派遣先の責任を明確にした上で、派澤労働を臨時的・一時的な業務に限定することが必要である。1999年までは、派遣労働は原則禁止であった。現在起きている問題を解決するためには、1999年以前の内容に戻す労働者派遣法の抜本的な、改正が喫緊の課題であると考える。
 ついては、貴議会が次の事項を内容とする意見書を政府及び関係機関に提出されるようお廟いする。

  1. 非正規切り防止のために、新規立法を含めて緊急措置をとること。
  2. 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(労働者派遣法)について、労働者派遣を臨時的・一時的業務に限定した1999年以前の内容となるよう抜本的な改正をすること。

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請願番号 受理年月日 請願名 請願者 紹介議員
平成21年
第6号
平成21年
3月17日
放射線を照射された食品を学校給食に使用しないことを求める請願 学校給食を考える中部の会 岡本やすひろ 斉藤まこと(以上民主)

 現在、食品への放射線照射については、じゃがいもへの照射が唯一認可されているが、海外で放射線を照射された野菜・果物・香辛料等の輸入を認めようとする議論が行われている。。
 そもそも食品への放射線照射は、殺菌・殺虫・芽止め・熟度調整等を目的として、中国やアメリカを始めとする外国で、香辛料・食肉等、年間約50万トンの食品に照射されている。一方、現在行われている放射線照射の認可拡大の議論は、外国産の食料に依存する日本の国内で放射線照射食品をスムーズに流通させることができるように進められているもので、食糧自給率を高めようとする取組みに逆行するものと考える。
 特に、学校給食では、学校給食法の改正に伴い地産地消の実践が明文化され、各地でその取組みが活発に行われている。また、農薬入り餃子の例を挙げるまでもなく、輸入食品には食の安全性を脅かす問題も顕在化しており、大量の食材を扱う学校給食も例外ではなく、食材の安全性確保は重要な課題である。
 放射輝を照射された食品の安全性は科学的に未解明の部分も多く、消費者の不安は解消されていない。未来を背負う子どもたちの健康を守るため現在放射線照射が認められているじゃがいもを始め、輸入を前提とした放射線照射食品を学校給食に使用しないことを求める。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 放射線照射食品を学校給食に使用しないこと。

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◆陳情

陳情番号 受理年月日 陳情名 陳情者
平成21年
第1号
平成21年
3月17日
障害者自立支援法による利用者負担をなくし、福祉労働者の労働条件を改善することを求める陳情 ゆたか福祉会労働組合

 障害者自立支援法の施行から約2年半が経過した。障害を自己の責任とする応益負担制度は、障害者・家族の人間らしく生きる権利をも脅かし、一方で、事業者への報酬単価の大幅削減は、施設等の運営を危機的な状況に追い詰めている。このため、わが国の社会福祉の後退はとどまるところを知らない。
 現在、施行3年後の見直しに向けて議論が進められているが、厚生労働省は、この法律の根本的な問題点である応益負担を見直すつもりはまったくなく、相変わらず小手先の対策のみに終始しようとしている。
 また、社会的にも大きな問題となっている報酬単価の削減は、施設・事業等の運営を一層厳しいものにしている。施設職員の労働条件は劣悪さを増し、ヘルパー事業、介護事業等の福祉サービスに従事する労働者の労働条件も悪化の一途をたどっている。こうした労働環境のさらなる悪化によって、人材の確保はますます困難になり、利用者へのサービスの質に大きく影を落とす深刻な事態となっている。
 私たち福祉労働者は、障害者・家族が安心して利用できる事業の下、生きがいのある仕事や生活をつくり出せるよう日々努力を積み重ねている。そして、この労働は、安心して働き続けられる正規職員としての労働環境の下でこそ真価を発揮できるものであると確信している。現在のような短時間・短期間・低賃金が横行する不安定雇用の下では、私たち自身の生活や権利が守られないばかりでなく、厳しい状況に置かれた障害者・家族の権利も守ることができない。市民の暮らしの基盤を支える市政として、このような労働環境の実態を放置することは、決して許されるものではない。
 これらの問題に対して、少なくない自治体が独自の軽減策を検討・具体化し、着実な成果を挙げるとともに、率直に国に対して法律の根本的な見直しを求めている。名古屋市でも軽減策が実施されているが、不安定な暫定措置にとどまっている。障害者・家族の現状を直視し、直ちに矛盾の根本原因である応益負担制度を廃止し、私たち福祉労働者の労働環境の改善を図るよう国に求めるとともに、名古屋市独自の恒常的かつ実効力ある対策を実施してほしい。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 障害者自立支援法の施行がもたらした深刻な実態の解決策は応益負担の廃止と報酬単価の大幅な増額しかあり得ないことを政府・厚生労働省に提示し、本質的な見直しを求めること。
  2. 障害者・家族の負担増と不利益を解消するため、名古屋市として恒常的な独自の対策を講じること。
  3. 福祉労働者が安心して働き続けられる労働環境の下でこそ名古屋市の福祉は向上することから、人材を確保し、雇用の安定を図るために、正規職員の大幅な増員のための人件費の補助をすること。
  4. 雇用安定対策の一環として、民間社会福祉施設産休・病休代替職員雇上補助金制度を復活させること。

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陳情番号 受理年月日 陳情名 陳情者
平成19年
第14号
平成19年
12月27日
市の自転車駐車場有料化政策を取りやめ、無料化することを求める陳情 瑞穂区住民

 今日、次々と市内の自転車駐車場が有料化されており、これからも有料化を準めていくとのことだが、これをやめてほしい。
 有料化が進めば、市内の通勤者・通学者の金銭的負担が増えて、毎朝のストレスが増えるだけである。世の中には、交通費の支給がない会社や、支給があっても一部規定分だけにとどまる会社が多くある。自転車駐車場有料化政策は、賃金格差が大きい世の中で、低所得者層の人を困らせる政策だと思われる。低所得で、なおかつ交通費の支給もない会社に勤める人はどうすればよいのか。また、自転車駐車場も駅に近い所は収容台数いっぱいに埋まってしまい、離れた所しか空いていなかったりする。
 平均的所得者層の人から見れば、さしたる負担でもないであろうが、低所得者層の人は非常にやりきれない思いがする。平均的なところからものを見るのではなく、低所得者層の人の立場で見てみてほしい。自転車駐車場有料化政策は弱者いじめに等しいと言わざるを得ない。弱者を助けるべき立場の市町村がなぜ弱者をいじめ、一層の負担をかけるのか。土木事務所等の窓口では「市の政策ですから、ご理解ください」と言われるが、理解することは無理である。低所得者層の人はいったいどうすればよいのか教えてもらえれば理解できる。
 「今の世の中は何でもお金の世の中になった」とか「人情がなくなった」と言われるが、自転車駐車場の有料化のようなことをするから何でもお金の世の中になるのである。自転車の駐車対策については大きな問題となっているが、お金をとることで解決しようとするのはやめるべきである。今の世の中は、何でもお金をとって解決しようとすることが多すぎる。スーパーのレジ袋の有料化問題等も同じである。
 お金をとることによる解決というのは、一方にお金が入るという欲目が入っており、嫌な感じがするものである。有料化により駐車場の管理・整理がしやすくなることなどはあるであろうが、それなら別の方法を考えるべきである。市は、「明るいなごやに」とか「明るく暮らしやすい世の中に」等と訴えて、いろいろな政策を実行しているが、訴えていることと相反することを行っていると言わざるを得ず、こういうことから変えていかなければならない。
 ついては、次の事項の実現をお願いする。

  1. 自転車駐車場有料化政策を取りやめること。取りやめられない場合は、料金を大幅に減額すること。

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