2009年2月定例会 代表質問 わしの恵子議員(3月4日)録画中継を名古屋市会サイトにて配信しております。 雇用の確保と中小業者支援について
大企業への働きかけが重要だ【わしの議員】 先日、私は、派遣切りなど雇い止めされた4人の労働者といっしょに、労働局に対し、大企業の直接雇用申し込みを求めて申告に行きました。その内の1人は、偽装請負や派遣など、13年3ヶ月もの間、三菱重工の同じ現場で、非正規労働者として働き続けてきたのに、派遣会社から「1月31日で終わりだ」の一言で解雇され、その後就業先の斡旋なども一切ありません。 労働者派遣法では、「3年以上同一業務で派遣労働者を使っている製造業などの場合は、派遣労働者に対して直接雇用の申し入れ義務が生じる」とありますが、派遣先の大企業から「正社員になってください」と申し入れをされた人はありませんでした。今年3月は、大量の派遣切りが起きると危惧されていますが、大企業に、雇用を守る責任をきちんととらせれば、派遣労働者の正社員化がすすみ、派遣切りに歯止めをかけることができます。 市長。あなたは、労働行政に責任をもっているのは国や県だといわれますが、雇用対策法の第五条には、「地方公共団体は、当該地域の実情に応じ、雇用に関する必要な施策を講ずるように努めなければならない」とあります。市長が、大企業に対し、非正規労働者の首を切るな、社会的責任を果たせと働きかけるべきだと考えますがいかがでしょうか。 「雇用・経済対策本部」を設置し、総合的相談窓口を【わしの議員】 今後の状況を見て検討したい(市長)【市長】 生活保護ケースワーカーが65人も不足。増員を【わしの議員】 来年は11人増やす(市長)【市長】 緊急宿泊援護事業は何人分を確保するのか【わしの議員】 18570人分を確保したい(局長)【健康福祉局長】 平成21年度予算では延べ18,570人分の宿泊枠の確保をお願いしていますが、緊急宿泊援護事業は、あくまで臨時的な宿泊場所であり、本市としては、本来の施策目標であるアパート等の住まいの確保に向けて、生活保護や自立支援センターの活用をすすめている。 緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生事業の雇用創出効果は何人か(この質問は他の質問者の質問で回答がされていたので質問を省略しました) 【わしの議員】 600人(他の質問での答弁を引用)【市民経済局長】 中小企業の実態を把握して効果的な対策を【わしの議員】 京都市では、03年に国の緊急雇用創出特別事業を活用して、述べ雇用人数2700人で市内製造業の9000件を超える全事業所を対象に、実態調査を行い、「産業調査」としてまとめました。その後、「京都ものづくり企業 縁結びプロジェクト」として、具体的な施策が進んだと聞いています。私どもが訪問したところでも「もうこれまでの大企業に依存した受注関係ではダメ、あたらしい仕事を起こして、エコ対策などの新製品や技術を開発したい」といわれました。実態調査を行い、このように意気込みのある業者への支援を、市が行うことができないかと思うものです。今回の2つの緊急雇用対策事業を積極的に活用して、中小業者の実態調査を行い、その後の仕事起こしにつなげることを求めますが、いかがでしょうか。 いろいろな機会に声を聞き支援もしている(局長)【市民経済局長】 「市民生活密着型公共事業」の推進こそ地域経済の活性化につながる【わしの議員】 公共事業を効率的に実施する(市長)【市長】 解雇された人の気持ちが分からないのか(再質問)【わしの議員】 労働局からきちんと報告もない(市長)【市長】 私はいろんなところでいろんな人に話を聞いている。大企業の経営者にも、面と向かって四角四面の要求をしたことはないけれど、今行われている困った問題について意見交換を絶えず行っている。 若者の声を聞け、大企業にきっぱりと言え(意見)【わしの議員】 これは大企業の政治的責任だと思う。大企業の経営者ともよく合うということなので世間話でなく、真正面から首を切るなと、しっかりと抗議というか、キチンと言っていただきたい。 くらし応援・社会保障の充実について国民健康保険料を2年で平均11,000円も引き上げてなんとも感じないのか【わしの議員】 市長、国民健康保険料について、2年合わせて11,000円も引き上げられることがこれまでにあったでしょうか。市民の生活を考えて痛みを感じないのか認識をお聞かせください。 厳しい財政の中、一般会計繰り入れも増やした(市長)【市長】 一方で、一般会計からの繰入金は、平成21年度予算では加入者一人当り33,964円から36,151円へと、前年度に比べて約2,2000円、6.4%増え、繰入金総額で219億円余を予定した。 学校給食費の値上げの撤回を【わしの議員】 市民の暮らしが厳しいときだからこそ、食材費の急騰分については公費による支援を行い、給食費の値上げは撤回すべきです。お答えください。 食材費は保護者が負担することになっている(教育長)【教育長】 なお、経済的にお困りの場合には、就学援助制度の利用をご案内している。 介護保険の根本的見直し、減免制度の充実を【わしの議員】 介護現場は、劣悪な労働条件により、深刻な人材不足となっていますが、高齢者を大切にした介護ができるよう充分な人員体制こそ必要です。今回介護報酬が3%引き上げられることになりましたが、「誰もが安心して利用できる、また介護で働く人たちが安心して働けるよう」介護保険制度の抜本的な見直しが必要です。そこで市長にお聞きします。 国は、介護報酬の引き上げによる保険料の値上げを抑えるために、禁じ手とされてきた基金を交付しましたが、市でも、介護保険会計へ一般財源を繰り入れて基金をつくり、保険料や利用料の減免制度を創設することを求めます。 今回の国交付金は特例であり、独自減免は考えていない(市長)【市長】 平成21年度から23年度までの介護保険料は、介護報酬改定の影響による上昇分を国からの特例交付金の活用により、軽減する。国が特例交付金として対応したのは、介護従事者の処遇改善、人材確保という緊急的な対応のための「例外的」な措置である。 基金創設による減免制度は、既に法制度で一定の取り組みがされ、市として独自に創設することは考えてない。 介護報酬は5%以上の引き上げを【わしの議員】 今回の改定の影響を見極めたい(市長)【市長】 後期高齢者医療制度での資格証発行は命にかかわる【わしの議員】 県広域連合長である市長は、先日の広域連合議会で、「真に保険料を払えない方まで一律に機械的に交付しない」と答弁されたそうですが、それならば「資格証明書の発行はしない」と明言していただきたい。答弁を求めます。 一律には発行しない(市長)【市長】 不要不急の大型プロジェクトの見直しについて本丸御殿復元工事の凍結を【わしの議員】 見直しをすべきものを2点にしぼり市長に質問します。 本丸御殿復元工事について「市民の暮らしが極めて厳しいのに、なぜいま本丸御殿か」という声は益々大きくなるばかりで市民の合意は得られていません。凍結を求めます。 厳しい時だからこそ地域を元気にする事業を行う(市長)【市長】 本丸御殿復元は、戦災で失われた「最高レベルの文化価値」を復元し、後世に伝える意義、匠の技を結集して「ものづくりの技と心」を受け継ぐ意義、樹齢300年の木曽ヒノキを使用する一方、市民の協働による植樹で森を再生し、自然の命の循環を育むという「自然環境の大切さ」を伝える意義がある。本丸御殿が復元されれば国内外からの絶好の集客施設として「交流の拠点」になる。復元過程の公開や玄関の一部公開などで、本丸御殿の価値や復元の意義を各方面に理解をいただきながら、復元事業を進めたい。 市民、事業者等の協賛、国の格別な理解等を得ながらやっているので、市費の投入は過大なものにならない。 モノづくり文化交流拠点は潔く撤退を【わしの議員】 中小企業はまさに存亡の危機に瀕しています。文化交流拠点構想が完成するという10年後、それまでに肝心のモノづくり産業がつぶれてしまったのでは話になりません。 本予算に盛り込めない事業なら、いさぎよく撤退し、博物館の支援に相当する予算は、中小企業支援にまわすべきだと考えます。市長の答弁を求めます。 産業の活性化や名古屋の発展に重要なこと(市長)【市長】 昨年の4月に、モノづくり文化交流拠点構想を発表したところ、JR東海がこれに参加し、新幹線技術などをコンセプトとした博物館を建設するとの表明をしていただいた。 新幹線は日本が世界に誇りうる技術の一つで、裾野の広い産業でもある。こうしたことをテーマに展開が図られることは、産業の活性化にも繋がるものとして大変ありがたい。 これを弾みに、さらに構想を推進していくことは、名古屋の発展において重要なことである。 本丸御殿より地域経済を支える中小企業への支援を優先せよ(再質問)【わしの議員】 しかし、一方で、誇りをもって名古屋の「ものづくり」を担っている市内の中小業者への支援については、これまでどおりの答弁を繰り返すのみでした。 市長は、以前の市長選挙のとき、「商店街を歩いてみて疲弊していると感じた」と感想を述べられたことがありましたが、いま、中小業者が仕事もなく追い込まれている実態をご存知でしょうか。このままでは、製造業の下請け企業はつぶれてしまいます。市として、今、何を支援すべきか、まずは実態をつかむことから始めるべきではないですか。お答えください。 継承の危機にあり、継続は一定の大きな経済効果を持つ(市長)【市長】 民主党国会議員への献金とマザックニュータワーへの補助金交付は道義的に問題【わしの議員】 法的には適正(市長)【市長】 名古屋と南京の市民文化交流にきちんと支援を【わしの議員】 市があらためて、名古屋と南京の友好都市30周年を記念する市民文化交流企画を後援し、両市の新しい絆を深めるよう力を注ぐことこそ、名古屋市と南京市の真の友好が築き上げられ、市の平和行政の大きな前進となると考えますが市長室長の見解を求めます。 政府見解との見解の相違での混乱を防ぎたい(室長)【市長室長】 申請があった当初の審査が不十分であり、混乱したことは、大変遺憾に思っています。 国の言いなりでなく、市民の福祉を守る立場で市政運営を【わしの議員】 派遣切りの問題では、原則自由化を進めたのは国であり、貧困と格差の拡大についても、障害者自立支援法の実施や後期高齢者医療制度の導入など、医療や介護、福祉を削り、一方で大企業や大銀行には至れり尽くせりという「構造改革」を進めてきた国の政治が大本にあります。 また、市職員の定数削減についても、公立保育園を始めとした、公の施設の民営化や委託化により、国の補助金を減少させるための「民営化誘導」政策と切り離せないものとなっています。 これらは、「地方分権」という名で、憲法に基づく国の責任を放棄し、地方自治体に押し付けてきたといわざるを得ません。そこで松原市長にお聞きしますが、今、市に求められているのは、国のいいなりになるのではなく、住民の福祉を守る地方自治を打ち立てることではないでしょうか。見解を求めます。 国、県からの権限移譲とそれに見合った財源の移譲が必要不可欠(市長)【市長】
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経済団体へ要請するよう、県に申し入れた(市長)
【市長】
国や県は、昨年12月に経済4団体及び派遣元事業所約6,000ヶ所に求人の確保及び雇用の維持・確保等の要請を実施した。市も本年1月、県に雇用の維持・確保について、経済団体へ継続的に要請するよう申し入れた。