2009年11月定例会
職員の給与引き下げに反対する討論(11月27日)
かとう典子議員

景気を冷え込ませる異常で大幅な職員給与の引き下げは許されない


かとう議員

【かとう議員】
第141号議案 補正予算案すなわち職員の給与引き下げについて、反対の立場で討論します。3点にわたって反対の理由を述べます。

内需拡大に逆行、経済を冷え込ます

まず第1の理由は、今回の国や他都市に比べて、異常で大幅な賃下げが、公務員だけでなく、民間の給与と景気にも深刻な影響を及ぼし、消費拡大による内需拡大に逆行するものだからです。11月20日、日本共産党の塩川議員の衆議院総務委員会の質問で、原口総務大臣が「民間で働く人たちが苦しいから、給与を減らすべきだという単純な議論は危険」だと述べています。民間の給与が低いから、公務員賃金を下げ、低いほうへ競争させることは、ますます経済を冷え込ませることにつながるものです。

民間保育園などの労働者にも影響

第2の理由は、この人事委員会勧告は、市職員のみならず、民間保育園や児童福祉施設、社会福祉施設などで働く労働者3,000人以上に影響が及ぶからです。民調費で公務員と同じ給与が支給されているために、賃下げの影響を被ることは問題です。

仕事に対する意欲に影響

第3の理由は、市職員の仕事に対する意欲に影響を与えるということです。保育園では保育士が枠拡大で定員を超えて受け入れ、子どもたちの成長のために献身的に仕事をしています。市民病院では医師も、看護師も欠員がありながら、身をすり減らして患者さんのために働いているなど、それぞれ現場の職員は献身的に頑張っています。区役所には、仕事も住まいも失った人々が今でも行列を作っている中、「一人も路頭に迷わせない」として、頑張っています。その努力を激励して、市民のために働く喜びを感じられるよう励ますことが市の務めではないですか。永年にわたって職員が削減され、過重労働でからだを壊す職員が増える中、それに耐えて必死で頑張ってきた挙句、大幅賃下げです。さすがの市職員も仕事に対する意欲を低下させ、今後の行政に大きな影響を及ぼしかねません。

以上の反対理由を申し上げ、討論を終わります。

 

【市職員の給与を引き下げの市人事委員会の勧告】

民間との給与較差2.99%を解消する

  • 給料表の水準を2.99%減
  • ボーナス0.35ケ月減
  • 住居手当を引下げ
  • 2009年12月1日実施
  • 平均年間35.5万円(5.05%)減。総額60億円。
  07年度 08年度 09年度
名古屋市人事委員会の報告
民間給与 431,653円 432,929円 413,537円
職員給与 431,745円 435,602円 426,277円
較差 △ 92円
△0.02%
△2,672円
△ 0.6%
△12,740円
△ 2.99%
愛知県人事委員会の報告
民間給与 443,029円 435,267円 4420,942円
職員給与 440,798円 435,195円 421,846円
較差 2,231円
0.51%
 72円
0.02%
△ 904円
△ 0.21%
横浜市人事委員会の報告
民間給与 417,209円 411,845円 415,279円
職員給与 418,606円 411,931円 417,321円
較差     △2,092円
△ 0.5%

 

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