2009年11月定例会 個人質問(11月30日)
うめはら紀美子議員
非課税世帯に対する支援策としての国民健康保険料の引き下げについて
うめはら紀美子議員
国民健康保険料の引き下げを
【梅原議員】 非課税世帯に対する支援策としての国民健康保険料の引き下げについて質問します。
河村市長が提案している10%減税は、大企業や大金持には減税がどっさりとあり、その一方で減税の恩恵に浴さない人は40万人にもなります。「減税の恩恵に浴さない」人たちは、生活保護を受けている2万9千人の方や、非課税世帯で生活に悲鳴をあげている方です。税金を払いたくても払えない方々であり、大半が国民健康保険加入者の方です。この方たちこそ、最初に手を差し伸べなくてはならない人です。
こうした「減税の恩恵に浴さない」低所得者の方への施策について、10月13日の財政福祉委員会で、住田副市長は次のように答弁されました。「恩恵から漏れた人に対する支援はやはり福祉施策として必要、市長もそう答えている」 また、「詳細は別として議論できるような資料を11月に出せるようにしたい」と答弁されました。ところがこの11月議会には、提案がありません。
国民健康保険料は毎年のように上がり、最近2年間で名古屋市の保険料は、平均1万円以上値上がりし、政令市で値上額が2番目になりました。一般会計からの独自繰り入れが本年度は前年度比11億円減少し、4年前と比較すると70億円も減少しました。市民のなかには、大幅値上げの国民健康保険料が払えなくなる方が出てきました。国民健康保険料が払えずに資格証明書となった方が、昨年度は前年度に比べて2倍も増えています。市長はこの実態に目を向け、市民の暮らしに寄り添う施策を行うべきと考えます。
国民健康保険料の引き下げは、非課税世帯の実態に寄り添う支援策として大変重要です。金持ち減税をやめて、国民健康保険料の軽減に回す考えはないのでしょうか。
そこで住田副市長に伺います。いまこそ国民健康保険料を引き下げ、市民が払える保険料にすべきではありませんか。また、11月定例会に提案されると言われていた非課税世帯の施策はどうなったのでしょうか。副市長お答え下さい。
約束違反は重大だ(意見)
【梅原議員】 国保の件ですが、市長からも「ちょっと待ってくれ」とあったということで、11月定例会には資料を出していくといった言葉は、重いんです。ところが出していない。これは答弁を捻じ曲げているものと感じます。市長が国保料を引き下げること求めて運動していきます。
中小業者の営業を守る施策について
製造業に対する認識を聞く
【梅原議員】 10%減税は企業を呼び込むためとのことですが、地域経済の活性化のためには中小業者を救うことを第1に考えなくてはなりません。
名古屋の経済を支えている中小業者は、懸命の努力の中で名古屋の産業と社会を支え、世界最先端の技術をも生み出してきました。しかし、トヨタショックを受けて、深刻な危機に陥っています。中小業者を守るための施策を、名古屋市が行うよう求めるものです。特に落ち込みのひどいのは製造業の現場です。私は、市内の不況に喘ぐ工場に伺いました。鉄工業を営むOさんは次のように語っています。
トヨタ系企業から製品を受注しているが、最近は、月2〜3万円の仕事しかない。何もしなくても家賃や電気代や電話料で15万円から20万円が必要だ。生活の維持には月70万円くらいの仕事がないとやっていけない。旋盤の手仕事で技術は高く、他にまわすと3000円になるのに、400円から700円で受けている。工賃は10年間で3割は下がった。妻のパートと年金収入で生活している。仕事がないが、来たらいつでもやれるように機械を磨いている。このままでは回復の見込みが立たず長い間続けた仕事をたたむしかない。
このような、事業と生活が成り立っていかない実情をお聞きしました。加えて、仕事をたためば受け継がれてきたすばらしい技術の伝承もできなくなります。名古屋のものづくりの基盤が崩れれば、名古屋の産業的発展も危機に直面します。そこで市民経済局長に伺います。
中小業者がおかれている実態に関する認識をどのようにお持ちでしょうか。答弁を求めます。
中小企業の実態把握をせよ
【梅原議員】 また、いま不況にあえぐ製造業を実際に訪問する実態調査が必要と考えます。調査を行なうことを求めます。いかがでしょうか。お答えください。
電気代など固定費への助成を
【梅原議員】 不況を乗り越え、工場をたたまず食いつないでいける対策が、いま緊急に求められています。当面の運転資金の確保、休業補償の創設などが対策として考えられます。緊急に必要な固定費の補助の創設をとの声が大きく広がっています。
家賃、固定資産税、電気代、水道代、電話代など、固定費を補助する制度を創設し業者を救うことです。電気代は、機械すべてを動かした時の最大電力での契約です。仕事が少ない中でわずかしか電気を使わなくても基本料金を払わなくてはなりません。そこで伺います。
名古屋市が中電への減免を申し出、業者を救うことはできないものか。また、家賃など固定費の補助制度の創設についての考えをお尋ねします。
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福祉施策の公表は市長の命でとめている。国保はすでに繰り入れも多く、回答できない(副市長)
【住田副市長】
できるだけ早い時期に資料なりをお見せできるよう努力するということで、私が市長を飛び越えて上程するとか申し上げたわけではない。私どもは市長にはそういった面も意見具申してきたというところで、もう少し待っておいといてくれという市長の命がございましたので、また指示がいただければと思っています。
国保会計には21年度予算でも219億円を超える繰入金を計上していて、さらに繰入金の投入が必要となり、現時点ではそれについてのご回答はご容赦いただきたい。