請願・陳情(2010年2月議会に受理されたもの)
2月定例会には下記の請願・陳情が受理されました。審議は4〜6月の閉会中委員会で行われます。
◆請願
請願番号 |
受理年月日 |
請願名 |
請願者 |
紹介議員 |
平成22年
第1号 |
平成22年
2月17日 |
障害者自立支援法の利用料の応益負担、報酬の日額払い方式に係る国への意見書提出に関する請願 |
福保労東海地本 |
梅原紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口清明 くれまつ順子 かとう典子 田口一登(以上共産) |
鳩山政権は、障害者自立支援法を廃止する方針を固め、障害者やその家族がメンバーの半数を占める障がい者制度改革推進会議を設置した。しかし、新法の制定は4年以内と言われている。そして、一番の問題点である利用料の応益負担と報酬の日額払い方式については、多くの関係者が即時撤廃を行うべきと主張するものの、いまだに撤廃の方向性は見えていない。
障害者が必要な社会的支援を受けることを応益と言う。応益負担を課すことは、憲法25条に定められた健康で文化的な最低限度の生活の保障に違反すると思われる。新政権に変わった今も、障害者は、働くために通う作業所の利用料を支払っており、手元に残った少ない工賃で好きなものを買うという、当たり前の楽しみすら奪われている。
障害者自立支援法の施行以降、日額払い方式で報酬が支払われるという仕組みによって、障害者支援施設の経営は非常に不安定になり、lやむなく働く者の賃金を引き下げることで乗り切ろうとした施設が続出した。その結果、障害者支援施設の多くの職員が職場を去り、人材不足は深刻である。人材確保のためにも、日額払い方式という経営を不安定にさせる仕組みを早急に撤廃することが必要である。
政府は寒年度予算案に、障害福祉サービス・補装具の利用者負担の軽減として107億円を計上し、住民税非課税世帯については、障害福祉サービス及び補装具の負担を無料とした。しかし自立支援医療は無料化の対象外とされ、当初の想定必要経費300億円の3分の1程度にとどまり、応益負担の仕組みについても残されたままである。
国が新法を制定するまでの間、廃止を決めた障害者自立支援法をそのまま放置しておくのは矛盾があると考える。問題点を改善し、障害者(児)の生きる権利を保障するよう、早急に手立てを講ずる必要がある。
ついては、貴議会が次の事項を内容とする意見書を国及び政府に提出されるようお願いする。
- 新法制定までの措置として、障害者自立支援法の利用料の応益負担を応能負担に、報酬の日額払い方式を月額払い方式に変更すること
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請願番号 |
受理年月日 |
請願名 |
請願者 |
紹介議員 |
平成22年
第2号 |
平成22年
2月17日 |
民間保育所運営費国庫負担金の一般財源化に反対する意見書提出に関する請願 |
福保労東海地本 |
梅原紀美子 わしの恵子 さとう典生 江上博之 山口清明 くれまつ順子 かとう典子 田口一登(以上共産) 杉山ひとし(気魄) |
私たちは、新政権の子育て政策・少子化政策に希望を持っていた。しかし、緊急経済対策で出された「幼保一体化を含めた保育分野の制度・規制改革」には、利用者と事業者の間の公的契約制度の導入・利用者補助方式への転換の方向や、保育所設置の最低基準の廃止等が盛り込まれており、社会保障審議会少子化対策特別部会で行われている保育制度改革論議と変わらないものと考える。介護保険の問題点や、障害者自立支援法が廃止決定に至ったことを見れば、保育の公的責任を後退させる市場原理に基づく改革が破綻することは明らかである。私たちは、このような方向で改革が進められていくことに不安を覚える。
その上、子ども手当の財源をめぐり、民間保育所運営費国庫負垣金の一般財源化の問題が浮上してきた。名古屋市においては、保育所運営費補給金を堅持し、保育の質を高く守ってきたという経緯がある。地方財政がひっ迫している中で、国が民間保育所運営費国庫負担金を一般財源化することは、子どもの育ちを支える保育を後退させることになる。待機児童対策・少子化対策を進めるためには、国が財源を確保し、認可保育所の整備・運営を保障することが必要不可欠である。
平成16年度に国が公立保育所運営費国庫負担金の一般財源化を行った結果、地方公共団体では、保育所が増えるどころか、財政難を理由に民間委託化が進み、総務大臣は昨年「そのことに危惧を感じている。」と発言した。実際、名古屋市では公立保育所の増設はされず、公立保育所の保育士の非正規化・非常勤化が進み、子どもを育む環境に問題が生じている。国の責任として、すべての子どもの育ちを保障することが求められる。
民間保育所運営費国庫負担金の一般財源化は、保育の地域格差を拡大し、財政力の弱い地方公共団体の保育供給量の縮小とともに、保育の質の低下や保護者負担の増大をもたらす。「保育所の増設を図り、質の高い保育の確保、待機児童の解消に努める」という新政権の政策合意にも反する。
ついては、貴議会が次の事項を内容とする意見書を国及び政府に提出されるようお願いする。
- 民間保育所運営費国庫負担金の一般財源化に断固反対すること。
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請願番号 |
受理年月日 |
請願名 |
請願者 |
紹介議員 |
平成22年
第3号 |
平成22年
2月17日 |
城西病院の存続・充実を求める請願 |
「城西病院をよくする」地域医療を考える会 |
梅原紀美子 わしの恵子 江上博之 山口清明 くれまつ順子 かとう典子 (以上共産) |
名古屋市が平成21年9月に開催した名古屋市立病院のあり方を考える有識者会議において、城西病院の廃止・民間への譲渡が検討され、それに基づいて病院局はアンケート調査を実施した。このことが報道されて以来、城西病院を利用している中村区民・中川区民の間には動揺が広がっている。
市民の城西病院に対する思いは強く、どこよりもいい親切な病院として、どこの家でも家族が城西病院のお世話になっている。しかし、今までの病床の休止、診療機能の縮小、建物の老朽化等に加え、「生活が苦しいので、民間の大病院の高いベッド代が払えない。病気になったらどこへ行けばいいのか。」と、市民の間で不安が募っている。
名古屋市が平成21年3月に発表した名古屋市立病院改革プランでは、患者さんと職員の笑顔がみられる病院にしていくことが提示され、城西病院は高齢者にやさしい病院として、高齢者医療の充実を進めるとしている。高齢化が進み、病人や看護をする家族にとって、家の近くで安心してかかれる病院が不可欠である。
ついては、地域住民の声を聞き、高齢者医療・育児支援・健康福祉の拠点として、安心してかかれる城西病院を存続・充実するよう、次の事項の実現をお願いする。
- 城西病院の廃止・民間への譲渡をやめ、市立病院として存続すること。
- 高齢者にやさしい病院としてふさわしい診療体制の充実を図ること。
- 地域住民の声を聞き、小児科、産婦人科や健康を保持・増進するための体制を整えること。
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請願番号 |
受理年月日 |
請願名 |
請願者 |
紹介議員 |
平成22年
第4号 |
平成22年
3月5日 |
環境科学研究所の存続を求める請願 |
名古屋かわを考える会 |
うかい春美 岡本やすひろ 斎藤まこと (以上民主)横井利明 渡辺義郎(以上自民)田辺雄一 林孝則 福田誠治(以上公明)とみた勝ぞう(社民) |
環境科学研究所は、1971年に設立された公害研究所時代から、名古屋市における騒音・振動、水質、大気等を測定し、公害・環境問題について、専門性を有する研究員のもとで調査、研究を行ってきた。その結果、数十年にわたり経験や知識が蓄積され、行政はもちろんのこと、多くの市民、環境団体の活動が環境科学研究所の研究によって技術的に支えられてきた。この間に蓄積された経験や知識は、名古屋市民の財産である。もし環境科学研究所が廃止されれば、この財産が失われることになる。全国的に環境問題への関心が高まる中、公的な環境研究所の廃止を掲げることは、環境都市なごやを目指す名古屋市の方針と相反する。
また、公害、環境問題で活動する市民や団体は、名古屋市と協力しながら、積極的に環境活動に取り組んできた。この環境活動に、公平な立場で測定、調査、研究を行う公的な研究所は必要不可欠である。
さらに、騒音・振動、水質、大気等の測定、公害・環境問題の調査、研究は、一連の関連性を持って行われるべきであり、一体不可分のものである。現在、名古屋市が発表しているとおり、環境科学研究所の最小限の業務を残し、それ以外を外部委託もしくは廃止することになれば、名古屋市の環境行政の技術力の衰退を招く。その結果、市民の健康と安全を確保できなくなり、環境を保全するための裏付けが損なわれれば、名古屋市が市民に対する責任を放棄することになるのではないか。具体的には、微小粒子状物質(PM2.5)に関する取組みがあげられる。PM2.5は、昨年9月から環境基準になったもので、肺がんを引き起こす可能性が高い物質として知られており、名古屋市全域において環境基準を達成できないであろうということが予想されている。環境科学研究所では、全国に先駆けてPM2.5の研究に取組み、発生源対策につなげるべく、成分分析、統計手法による解析等、多角的な検討を行ってきたが、まだまだ不明なことも多く、今後さらなる研究が必要とされている。環境科学研究所を廃止して、調査・研究業務が実施されなくなることで、こういった取組みを実施できなくなることが懸念されている。
ついては、名古屋市において、地域に密着して継続的に環境情報を集積し、調査・研究・情報発信・技術的知見に基づく提言を総合的に実施してきた環境科学研究所を存続すること及び衛生研究所との役割分担、機能統合を考慮した上で、名古屋市民の健康と安全・安心を守る研究を充実させることを願い、次の事項の実現をお願いする。
- 環境科学研究所を存続すること。
- 環境科学研究所において、名古屋市民の健康と安全・安心、を守る研究を充実すること。
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請願番号 |
受理年月日 |
請願名 |
請願者 |
紹介議員 |
平成22年
第5号 |
平成22年
3月17日 |
市長の品位の保持と議場の品位の回復を求める請願 |
名古屋市会を傍聴する市民の会 |
岡地邦夫 岡本善博 桜井治幸 東郷哲也 中川貴元 中田ちづこ 丹羽ひろし 藤沢忠将 前田有一 横井利明 渡辺義郎 |
私たち市民が名古屋市議会を傍聴する際には、議事進行を妨げないように、拍手をしたり私語を交わさない等の決まりがあり、私たち市民は、これまで忠実にその決まりを守ってきた。私たちが選んだ市民の代表者が市民のための真撃な議論を尽くす議場という場所は神聖なものであり、静粛につとめるのは当然のことであると認識しているからである。
ところが、昨年4月に河村市長が市政のトップに就任してから、市長自身による議会および民主主義を冒涜する行為が、議場の品位を著しく損ない議事進行を妨げている。
議員の発言を野次で遮る場面は枚挙にいとまなく、度々発せられる冷静さを欠いた怒号に、議員の発言が掻き消されて傍聴席に届かないこともある。
これは、忙しい日中の時間を調整し、議会を見守ることによって市民の立場で市政参加しようとする者にとって、極めて不利益をもたらす行為でもある。
また、市長の品位のない行為に誘発され、傍聴席から議会に向かって大きな声で怒鳴る等、傍聴席のマナーを無視する傍聴者も増えてきた。
議会への冒涜は、市民への冒涜であり、議場の品位は名古屋市の品位である。私たち市民は、河村市長の議会におけるマナーやルールを無視した行為に強く抗議し、市長の品位の保持と議場の品位の回復をここに請願する。
ついては、次の事項の実現をお願いする。
- 市長は議会中に品位を欠いた不規則な発言を行って議事を妨げないこと。
- 名古屋市のトップという自覚を持って、自らが損なった議場の品位を回復すること。
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請願番号 |
受理年月日 |
請願名 |
請願者 |
紹介議員 |
平成22年
第6号 |
平成22年
3月17日 |
長時間保育料の新設、第3子以降の保育料無料化の段階的廃止、子育て支援手当の段階的廃止の撤回を求める請願 |
保育をよくするネットワークなごや |
梅原紀美子 わしの恵子 さとう典生 山口清明 くれまつ順子 かとう典子 田口一登(以上共産) |
平成22年度の名古屋市予算案では、長時間保育料の新設に伴い保育料が増額され、第3子以降の保育料無料化が段階的に廃止され、子育て支援手当が段階的に廃止される。名古屋市は、「子育てするなら名古屋で」と宣伝しているにもかかわらず、この予算案では多くの子どもを抱える世帯に対し、より過重な負担を強いることになる。
現在、名古屋市内では、不況の影響等で新たに保育所への入所を希望する世帯が増え、待機児童問題が大きくクローズアップされている。同じように、現在子どもを保育所に通わせている家庭でも、不況による影響で、ダブルワーク等長時間労働を余儀なくされている例が増えてきている。このような状況の中で、16時以降を長時間保育とし、保育料を増額すれば、生活を支える収入を得るために長時間働き、そのために遅くまで保育所に子どもを預けている家庭の保育料が上がるという、矛盾した状況を生み出す。家庭によっては10%減税の効果がなくなり、場合によってはさらに負担が増すという事態になりかねない。福祉切り捨ての下に行われる10%減税の実態がここに明らかになる。そもそも、長時間保育を16時以降に設定すること自体、企業による非正規職員・パートタイムでの雇用を促進させかねない。
子どもを養育するために必要な費用は、保育料だけではない。学校に行けば、学童保育の利用料や授業で使う備品にも費用はかかる。子どもが複数いれば、その分日々の生活費にも多くの費用がかかる。その中で、第3子以降の保育料が有料になれば、保育料が払えず退所を余儀なくされるケースも予測される。
国の施策である子ども手当は、その有用性や財源等を問題視する声もあり、施策の継続性に不安がある。子ども手当を理由として、市独自の保障を削減することは許されない。
ついては、「子育てするなら名古屋で」を掲げる名古屋市が、今以上に子育て世帯に負担を強いる施策を行うことのないよう、次の事項の実現をお願いする。
- 保育料区分における長時間保育料の区分を新設しないこと。
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◆陳情
陳情番号 |
受理年月日 |
陳情名 |
陳情者 |
平成22年
第1号 |
平成22年
1月13日 |
地下鉄駅の通路を右側通行に統一することを求める陳情 |
天白区住民 |
現在、地下鉄駅の通路における通行方向の指定は、調査した限りでは、植田駅、伏見駅等は右側通行、東別院駅、市役所駅、赤池駅、平針駅、栄駅等は左側通行となっている。名古屋駅、上前津駅は、場所によって右側通行で指定された場所と左側通行で指定された場所がある。また、原駅は駅全体に指定がない。このような各駅でまちまちの対応では市民が迷う。全駅で右側通行に統一することで、狭い空間で人のぶつかりを防ぎ、乗客が移動をスムーズに行える。学校では、歩行者は右側通行と教えている。
ついては、次の事項の実現をお願いする。
- 地下鉄駅の通路を全駅で右側通行に統一すること。
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陳情番号 |
受理年月日 |
陳情名 |
陳情者 |
平成22年
第2号 |
平成22年
1月13日 |
名古屋市子ども会キャンプセンター施設の利用存続を求める陳情 |
名古屋市子ども会ボランティア協議会(12,219名) |
子ども会キャンプセンターは、子ども会のスローガンである「子どもの手による子ども会」づくりの核である、子ども会リーダーの養放・育成に理想的で必要な施設である。子どもが子どもらしく成長することが必要で、全国でも類を見ない規模の子ども会キャンプ施設は、大人社会が子ども社会に対して、施すリーダー養成のための必要な条件整備の場であり、名古屋市民の誇りである。私たちは、子ども会の場において、子どもにとって遊びは成長のための大切な栄養源であり、成長の糧であると考えて活動してきた。子ども会キャンプセンターは、子どもたちにとって都会では既に不可能となった遊びや経験をさせられる、条件が整った場である。子ども会キャンプセンターは、キャンプ利用に必要な施設内の安全が確保され、衛生状態・管理体制・他団体との打ち合わせ協力のための場が整っており、「子どもに手をつけるな、目を離すな」と言われる子ども会育成者や指導者すべての利用者にとって理想的な施設である。さらに、子ども会キャンプセンターでは、各区・各児童館と地域の特性・個性に応じたいろいろな形態の運営・活動がされており、それらの活動への協力・情報共有の場として理想的に整っている。
子ども文化は社会に大きく影響される。子どもたちの主体性・創造性がなければ、子ども文化が新しく発生することはなく、また成長することもない。子どもたちの主体性・創造性を育む土台であるタテ型の仲間集団について、現代社会の中で自然に発生し、成立することを望むのは難しいため、大人社会が整えた条件整備の場が必要である。
子ども会キャンプセンターは、子どもの遊びの特徴をとらえ、健全な仲間づくりを進め、心身の成長発達に大切な活動を促進助長できる施設である。 子どもの仲間集団を復活させ、ひいては、崩壊しかけている地域社会の再建をリードするリーダーの育成を目的とする子ども会活動において、宿泊キャンプ生活による仲間づくり・リーダー養成は、非常に貴重で効果のある活動である。子ども会キャンプセンターは、たくさん知っていることが重視されがちな現代の子ども社会で、キャンプ生活の中での体験を通し、「わかること」、「できること」を経験できる体験世界の拡充のための理想的な施設である。また、子ども会が活動主体の施設であるため、子どもたちの希望を満たし、目的・興味・関心・知識・体力等を考えてキャンププログラムを編成できる施設である。さらに、設備・気候・地形等に左右されず、参加者の人数・年齢・性別・安全を考えた柔軟性に富む企画・プログラムが可能である。
現在の子ども会活動をより充実させるためには、活動の知識・技術の充実が必須である。子ども会キャンプセンターは、参加する子どもたちに「なぜ」、「どうしたら」、「どうする」を常に仲間たちと考えさせる場であり、相互に刺激しあえる場であることから、個人、個と個、さらに子ども会全体が知識・技術を向上させることができる。施設利用者を子ども会に限定し、「子どもたちに見せる、触らせる、体験させる」を意識してつくられたキャンプ場では、子どもたちが自然と触れ合うことで、都会では味わえない発見・感動に出会え、日常では体験できない冒険・挑戦・経験ができる。子どもたちだけでキャンプ生活をつくっていく中で、想像力・創造力・積極性・自立心が養われる。子ども会キャンプセンターは、人格形成・人間的成長を促すのに最適な施設である。
都市化が進み、自然が減り、遊び場が屋内で物やゲーム中心になりつつある子どもたちにとって、子ども会キャンプセンターは、自然の中で仲間たちと遊び、考え、行動できる施設である。モノが豊かな時代に生まれ、便利な生活に慣れてしまい、子どもとして調和のとれた成長発達のために必要な体験が不足している現代で、それらを補うことができる。核家族化で、親からの過保護・過度の期待により管理・干渉される生活から離れ、自分のことは自分でしなければならないキャンプ生活の中で、子どもたちに自信・自立心が芽生える。キャンプ全体はひとつの社会であり、参加した子どもたち1人1人の成長に必要な機会が与えられる場である。子ども会キャンプセンターは、それらを理想的に行える施設である。
リーダー養成活動の一環として、子ども会キャンプセンターでは、子ども会の現役役員・次期役員の児童に野外活動技術を習得させている。リーダーにふさわしい資質の鍛練を通して、子ども会の発展を目指した運営が行われている。子ども会育成者・指導者にとって、子ども会キャンプセンターは、名古屋市の子ども会になくてはならない施設である。他の一般キャンプ施設では、楽しむキャンプは可能であっても、リーダー育成を目的としたキャンプを実施することは困難であり、キヤ工プ場の利用停止は、今後社会へ羽ばたくリーダーの減少をも意味すると考える。今、リーダーを育成するキャンプを行うことは、将来の社会の発展につながる。
今回の施設の利用停止は、「名古屋市の財政事情の悪化、他都市との比較、利用者の減少、建物の老朽化等を総合的に考慮し、市直営で運営する必要なしと判断した結果である」との説明があったが、開放期間の拡大による一般団体への開放等施設の利用方法の拡充、徴収費用の増額等利用料の見直し、有料スタッフをボランティアで補填する等、少しで、も費用面で改善できる方策を試みてからでも遅くはないと考える。
ついては、次の事項の実現をお願いする。
- 名古屋市子ども会キャンプセンター施設の利用を存続すること。
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陳情番号 |
受理年月日 |
陳情名 |
陳情者 |
平成22年
第3号 |
平成22年
3月5日 |
自動車図書館の貸出サービスの存続を求める陳情 |
自動車図書館の存続を求める利用者の会(4,860名) |
平成22年度予算案は、自動車図書館の廃止を前提としていると聞き、大変残念に思っている。既に、各巡回駐車場では、4月からは近くの図書館を利用するようにとの説明が行われているが、自動車図書館の利用者のほとんどは、高齢者や小さな子どもを持つ親たちである。多くの利用者にとって、歩いて行ける距離に図書館はなく、重い本を持ち、バスや地下鉄を乗り継いで、遠方の図書館まで出かけていくことは大変困難である。
学区ごとに地域を巡回し、利用者の間近まで本を届けに来てくれる自動車図書館は、なくてはならないサービスであり、読書という文化に触れる憩いと楽しみの場である。文化行政の予算を削れば、明るい未来は見えない。また、平成22年は国民読書年でもある。
ついては、このすばらしいサービスを続けるよう、次の事項の実現をお願いする。
- 自動車図書館を廃止せず、貸出サービスを存続すること。
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陳情番号 |
受理年月日 |
陳情名 |
陳情者 |
平成22年
第4号 |
平成22年
3月17日 |
障害者自立支援法の廃止に伴い、真に利用者本位の施策を実現し、あわせて福祉労働者の労働条件を改善することを求める陳情 |
ゆたか福祉会労働組合(2,287名) |
2006年に障害者自立支援法が施行されて以来、利用者への理不尽な大幅な負担増と、施設経営への圧迫によって、多くの障害者とその家族が苦しめられ、働く権利や生きる権利が大きく脅かされる事態となった。あまりの厳しさから大きく広がった改善運動に押され、国は幾度か軽減策を講じたが、どれもその場しのぎの対策でしかなかった。
2009年8月の第45回衆議院議員総選挙では、自民党から民主党へと歴史的な政権交代が実現した。翌9月、長妻厚生労働大臣は、障害者自立支援法の廃止を明言し、与党3党合意による利用者の応能委負担を基本とする総合的な制度を創設する方針を打ち出した。この大きな転換は、障害を個人の責任に転嫁する応益負担制度や、施設等への報酬単価の激減に反対する、障害者とその家族と関係者を中心に繰り広げられてきた、粘り強い改善要求運動の結実によるものである。ここを新たな出発点として、真に利用者本位となる制度を確立し、あわせて福祉労働者の労働環境を守り、発展させていくために、改めて草の根からの運動を展開していくことが必要である。
私たち福祉労働者は、障害者やその家族が安心して利用できる事業の下、生きがいのある仕事や生活を作り出せるよう日々努力を積み重ねている。そして、この労働は、安心して働き続けられる正規職員としての労働環境の下でこそ真価を発揮できるものであると確信している。現在のような低賃金・不安定雇用の下では、私たち自身の生活や権利が守られないばかりでなく、障害者やその家族の権利も守ることができない。福祉労働者が安心して働き続けられる労働環境の下でこそ、名古屋市の福祉は向上する。名古屋市においても、すべての市民の暮らしを支える市政として、この歴史的な転換を逃さず、真に利用者本位の揺るぎない施策と、福祉労働者の労働条件の大幅な改善に着手してもらいたい。
ついては、名古屋市政独自の力を発揮し、恒常的かつ実行力のある対策を実施するよう、次の事項の実現をお願いする。
- 障害者自立支援法に代わる真に利用者本位となる法律の創設に向けて、国に対して私たちの声を届けること。
- 障害者とその家族の基本的人権が守られ、生きがいのある暮らしが実現できるよう、名古屋市として恒常的な独自の施策を講じること。
- 人材を確保し、雇用の安定を図るために、正規職員の大幅な増員のための施策を講じること。
- 雇用安定対策の一環として、民間社会福祉施設産休・病休代替職員雇上補助金制度を復活させること。
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