2010年4月臨時会 報酬半減条例への反対討論(4月21日)
くれまつ順子議員
市長の押し付けでもなく議会のお手盛りでもなく、市民参加の第3者機関をつくり、報酬引き下げのために全力つくす
くれまつ順子議員
【くれまつ議員】 日本共産党名古屋市議団を代表して、議員報酬を半減する条例について反対討論を行います。
市長の押し付けでもなく、議会のお手盛りでもなく、市民参加の第3者機関で
反対理由の第一は、市長による議員報酬半減のおしつけは、憲法が定める二元代表制を否定するからです。わが党は、庶民と比べて高額な報酬は引き下げるべきと考えます。しかし、市長が議会に押し付けるものではありません。わが党は、市長の押し付けでもなく議会のお手盛りでもなく、市民参加の第3者機関を議会に設置し、報酬引き下げを検討すべきと提案しています。市民の意見を十分反映し議会が主体的にとりくむという提案こそ、もっとも民主的であり、憲法の原則を踏まえたものです。
報酬額は、客観的なデータをもとに、さまざまな角度から検討すべき
第二は、報酬額は、客観的なデータをもとに、さまざまな角度から検討すべきであると考えるからです。市長の報酬半減案は、納得できる根拠が示されませんでした。市長は市民と同じ給料でよいと800万円を言われますが、何を持って市民と同じというかは、データの取り方によって大きな開きがあるものです。
先日の新聞の世論調査でも、報酬引き下げが必要という方は9割を超えていましたが、その額については、「半分でよい」が3割、「半分は極端だ」「1000万、1200万、1400万」などと市民の意見はいろいろです。報酬額をいくらにするかは、市民感情もふまえながら、客観的に検討すべきであり、根拠無く半減というのは乱暴すぎます。
不正確な情報発信で市民に大きな誤解が
第三は、市長は自らの半減の提案を正当化するために、自分の都合のよい情報しか示さず、時には誤った情報すら市民に発信しているからです。外国事例について、フランスでは国会議員と市会議員の兼職が認められているにも関わらず、市会議員の報酬額だけを提供するのは不十分です。また、情報誌リビングでの市長インタビュー記事には、まちがった議員報酬額や市会議員には支給されていない退職金があたかも支給されているかのような記述があり、市民に大きな誤解を与え続けています。このような情報発信は「世論操作をしているのではないか」といわれてもしかたがないのではないでしょうか。
市長には、行政の最高責任者として、市民に正確かつ分かりやすい情報提供をされるように、強く要望します。
報酬引き下げの議会合意形成に全力をあげる
わが党は、費用弁償の廃止、政務調査費の全面公開など、この間の議会改革のとりくみの成果の上に、さらに議員報酬の引き下げについても、議会の合意となるよう努力する決意です。
市長もいたずらに議会と市民の対立をあおるのではなく、議会の自主的なとりくみを冷静に見守ることこそ、市民のための改革実現にもとめられている態度ではないかということを申しあげて、討論を終わります。
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