2010年11月定例会 
病院会計補正予算に反対の討論(12月8日)
地域住民が寄付した資金をもとにつくられ、親しまれている
城西病院を市民の願いに反し売却することは認められない

江上博之議員

平成22年度名古屋市城西病院会計補正予算(第1号)について


江上博之議員

【江上議員】
日本共産党名古屋市議団を代表して反対討論を行います。

市立城西病院は、1936年、地元耕地整理組合の寄付などで土地購入され、開設されました。それ以来70有余年、地域医療の核として住民の安心を支えてきました。

現在、医師や看護師不足、低診療報酬が病院運営の赤字の原因となっています。しかし、地域では、安心してかかれる病院として信頼され、地元医師会からも連携した医療ができると評価されています。赤字の問題は、国と名古屋市の責任であり、地域の皆さんに実情を明らかにし、地域の皆さんとともに国や関係者に要望し再建に取り組むことこそ求められています。特に、「高齢者にやさしい病院」として、まだ、昨年3月に発表されたばかりの「名古屋市立病院改革プラン」においても2011年度にベッド数120にするとはいえ、存続が決まっていました。この点でも、住民の健康、予防、医療、介護など名古屋市の施策の医療部門として重要な位置にあります。

ところが、昨年9月7日、「名古屋市立病院のあり方を考える有識者会議」の席上、一部委員から、民間譲渡の話がだされ、そのあとすぐ、河村市長が、譲渡の姿勢を明らかにしたことから、地域住民を無視して民間譲渡が決まり、今回の提案となりました。

以下、反対理由を述べます。

第1に、高齢者にやさしい病院として、これからも重要な位置づけがされて

いたにもかかわらず、名古屋市当局が、公立病院の役割はなくなったとして廃止することは、認められないからです。

第2に、今回の病院用地の4割は、戦前、当時の耕地整理組合などの寄付29600円をもとに購入されたものです。それだけに、わが町のわが病院という思いがあり、売却にあたり、地元の理解納得が必要であるにもかかわらず、丁寧な説明がなされていないからです。

第3に、売却後10年たったら、病院を廃止し、転売することも可能になるからです。審議の中で、通常の契約条項であると回答していますが、10年で売却することを認めていいのでしょうか。地元にとって、思い入れのある土地であり、貸し付けるという方法もあるではありませんか。考え直すべきです。

以上、市立城西病院廃止に反対し、討論を終わります。

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