山口清明議員の議員提案条例に関する質疑 議員報酬半減について
市民の意思は、選挙結果から既に明白。速やかに議員報酬の半減を
【山口議員】議員報酬が大きな問題になった背景には、議員の活動が見えない、市民の声が議会に届いていない、オール与党のなれあい議会ではないか、など市民からの強い議会不信があったと思います。
日本共産党市議団は、議員特権の廃止を要求し、市長の仕事を市民目線でチェックし、市民の要求を市政に活かすために働いてきたつもりですが、「議員には市民の痛みがわかっていない」という市民の声を謙虚に受け止め、さらに議会改革をすすめていきたいと思います。
私たちは議員報酬について、市長の押しつけでも、議会のお手盛りでもなく、市民の声で決めようと、市民参加の第三者機関を設けることを提案してきました。報酬の検討に市民の声を反映させることがそのいちばんの目的です。
さて、議会解散に伴う出直し市議選では、この議員報酬が大きな争点となりました。当選した議員75名中54人、7割超える議員が報酬半減を選挙公約に掲げてきました。
第三者機関を設けて反映させようとした市民の意思は、選挙結果から既に明白です。速やかに議員報酬を半減すべきです。
議員報酬に関する選挙公約の内訳 (中日新聞のアンケート結果より) |
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公約 | 共産 | 減税 | 自民 | 公明 | 民主 |
800万円 | 5人 | 27人 | 3人 | 12人 | 7人 |
600万円 | 1人 | ||||
第3者機関 | 1人 | 15人 | 4人 |
■減税日本ナゴヤ提案の条例案について
報酬半減は新たな活動補償の検討とセットなのか
【山口議員】議員報酬800万円の性格について、河村市長は昨年末、800万円は議員のいわば生活給で、その他に議員活動を補償する制度を検討すると言いました。
その検討次第では、結果的に議員報酬が増えることになりかねません。提案の報酬800万円は議員の生活給という意味ですか。報酬半減は新たな活動補償の検討とセットなのでしょうか。
800万円は制度値、活動補償とセット
【のりたけ議員】800万円は制度値で、活動補償のおカネとセットと考える。
前職議員を優遇するのはなぜか
【山口議員】今年6月支給予定の期末手当について、すっきり800万円を提案されると思っていましたが、前職議員を優遇するのは単なる経過措置なのか。この提案の趣旨は何なのですか。
新人議員との格差をなくすため、6月分は緩和措置
【のりたけ議員】一般企業では報酬がいきなり半額になることはあまり想定されておらず、6月分は緩和措置と考えた。
将来の報酬改定での市民の声を反映させる仕組みや手続きはどうするのか
【山口議員】議員報酬を市民参加で決める仕組みについて、報酬改定のたびに議会を解散して選挙するとか、議員だけで決めればいいとは、考えていないとは思いますが、将来的に議員報酬の改定が必要になったとき、市民の声を報酬改定に反映させるための仕組みや手続きについてはどう考えていますか。
市民参加では期限がいつになるかわからない
【のりたけ議員】市民参加でというと、期限がいつになるかわからない。市民の意見を聞くことは、必要に応じて検討して行うことはあるが、今回は考えていない。
■自民・民主の条例案について
市民の審判をどう受け止めているのか
【山口議員】出直しの市会議員選挙で、少なくとも議員報酬に関しては、市民の審判は明白です。私たちは、次回以降の報酬改定に際しては、市民参加の報酬検討会議のような仕組みが必要と考えています。
しかし今回の報酬改定に関しては、市民の意見は選挙結果でもう十分に示されたと考えて良いのではありませんか。今回の報酬改定について、あらためて検討会議をつくる必要はないと考えます。
報酬検討会議を設けて反映させようとする市民の意見は、選挙結果から既に明白ではありませんか。市民の審判をどう受け止めているのですか。
きちんと説明すると、それでも半減、という人は一人もいなかった
【藤沢議員】この1年間、みなさんと話をしたが、1000万、800万という数字が独り歩きをしている感じがする。きちんと説明すると、それでも半減という人は一人もいなかった。丁寧な説明、きちんとした数字、理論的な判断が必要だと考える。議会は10年20年50年と続く。素晴らしい人材に集まってもらう体制づくりも我々に与えられた責務と考える。半減とか高すぎるというイメージだけではなく、きちんとした検証を踏まえ審判を仰ぐ必要がある。
議員報酬の半減を速やかに、シンプルに実行を
【山口議員】議会基本条例に書かれている議員報酬は議員活動に専念できる制度的保障だという点は守りたい。ボランティア化ではない。800万円が高いか安いかは、どこまで行っても議論は分かれる。確定申告の時期だが、800万なんて申告をしたことがないという人がたくさんでした。高いか低いかの議論はまだまだ時間がかかるし、様々な議員特権の問題とか、開かれた議会とかの議会改革を進めて、議会の信用を勝ち取って新たな議員報酬の改定をする時期が来る。その時は、市民参加の第3者機関で議会の仕事を丸ごとわかっていただいて、検討する時期が来ると思う。しかし今は今回の選挙で示された市民の声を謙虚に受け止めて、議員報酬の半減を速やかに、シンプルに実行することが必要です。
議論の続きは、委員会での質疑に委ねて、私の質問を終わります。