図書館の運営を派遣会社に丸投げでいいのか?!
2011年5月30日 教育子ども委員会
5月30日の教育子ども委員会において、「図書館の今後のあり方について」の所管事務調査が行われました。(他に、妊婦健診に関わる請願1件が審議)
■市民の図書館を民間のもうけの対象に
教育委員会からは、市内支所管内の6つの図書館から司書をはじめとする市職員を引き上げ、民間業者に運営をまる投げする方針が説明されました。
図書館は、貸出業務だけでなく、読み聞かせをはじめとした様々な事業、資料の収集から分類・整備、図書館資料の利用相談など、司書が専門的な業務を継続的に担うことによってこそ、利用者に役立つサービスを提供できます。そしてこれらを無料で提供することが定められている施設です。
教育委員会は、図書選定や学校などでの館外事業を区の図書館で行い、窓口業務や読み聞かせなどの館内事業、施設の管理を民間業者(指定管理者)に任せると言っています。
■他会派も、「慎重に検討すべきだ」と
支所管内の図書館に区の図書館から司書が週二回くらいでかけて運営するというが、岡田議員は「地域にそれぞれ特徴のある資料もある。館によって傾向も違う。図書選択一つとっても、きめ細かいサービスができなくなる」などとただしました。教育委員会は「鶴舞中央図書館などと協力しあって選定する」と答えました。岡田議員は各支所の図書館が地域の運動でつくられてきた経緯もふくめ、コスト削減が目的であれば官製ワーキングプアをつくるだけだと批判し、もっと市民の声を聞くよう求めました。
図書館協議会で3月に来年・さ来年で指定管理にしたいと説明し、いろいろ議論もされたが、引き続き協議するということです。コスト低下が賃金低下などにつながることなどが心配されています。次回の図書館協議会は6月20日に行われることも明らかにされました。
受託できる業者は、全国的には1社、人材派遣業者などでは6社くらいあるということでしたが、他党の議員からも「開館日や開館時間の増加など、自分たちの努力でできることはまだまだある。経費削減も努力不足だ」などの声が出され、「利用者の声をもっと聞け」という声がありました。教育委員会はまだ決まったことではないから利用者には聞いていない。これから説明して聞きたい」という回答がありました。
キーワード:子どもと教育、税、地方自治体と住民参加、岡田ゆき子