山口清明議員の個人質問① 則竹前議員の辞職に対する市長の責任について
2011年6月28日
山口清明 議員
市長が公約違反の費用弁償受け取りを知ったのはいつか
【山口議員】減税日本ナゴヤの前団長、則竹勅仁氏が議員を辞職しました。議員特権の廃止をいちばんの選挙公約にしながら、自ら特権だ!と批判してきた費用弁償を密かに受け取り、親族の経営する会社の借金返済や自らの選挙費用に充てていた。有権者をあざむく許されない行為です。
日本共産党市議団も費用弁償の廃止を求めて受け取りを拒否してきました。拒否した分は法務局に供託されてきましたが、費用弁償の廃止が実現したので、私たちは議員活動を引退した時点で順次、供託を解除し、全額を名古屋市に寄付していくことに決め、いまその手続きを進めています。
さて問題は、そんな則竹氏を選挙公報でも堂々と推薦した河村市長の責任です。そこで市長に一点だけ質したい。報道によると、あなたは記者会見で「私的に使ったのは6月1日に初めて聞いた。供託をやめて別口座をつくったとは聞いていたが、自分で使うとは思いもよらなかった。真相を知っていればアドバイスできたと思うが」と語ったそうです。
則竹氏が供託をやめたのは昨年11月頃と報じられていますが、あなたはこの事実、彼が費用弁償を受け取ったのを知ったのは、いつですか。はっきり答えて下さい。
私的に使ったと聞いたのは6月1日(市長)
【市長】のりたけ前議員が費用弁償を私的に使ったと聞いたのは6月1日でした。市民のみなさんに申し訳ないことでございます。以前、供託でなく積立方式に変えたらしいと聞いたが、まさか金看板で8年も歯をくいしばってやってきたものを最後の時点で自ら使うとは、6月1日まで全く知りませんでした。本人に聞いて「誠に申し訳ない」といわれて、こうなったら本当のことを正直に言うしかないと申した。
供託をやめて金を下ろしたのを知ったのはいつか
【山口議員】私的に使ったのを知ったのは6月1日だと言われるが、市長、私は、供託をやめて金をおろしたのを知ったのはいつか、と聞いたのです。市議選前の1月だったのではないかとも聞いています、はっきり答えてください。
1月12日(市長)
【市長】1月12日です。
1月で知って3月の選挙公報で書いた。有権者を欺いた点は同罪だ
【山口議員】費用弁償をのりたけ議員が受け取ったのを知ったのは1月12日。それを知りながら減税日本の候補者として公認した。2月6日の住民投票よりも前、3月13日の市議選の前です。その時点で知りながら「わしが推薦するでよ」と公報にも書いた。有権者を欺いたという点ではのりたけ氏と同罪です。どうするつもりですか。
その時点では自分で使うとは思わなかった(市長)
【市長】聞いたとき、供託でなく別口座でやっている人も現実にいる。そんな話があったのでそういうことかなと。その時点でまさか自分で使うとは、ほんとに思わなかった。
真相を知っていればどんなアドバイスをしたのか
【山口議員】もうひとつ聞きます。「真相を知っていればアドバイスできたと思うが・・・」ともあなたは発言している。どんなアドバイスをするつもりだったのですか。ほんとは真相を知って何らかのアドバイスしたのではありませんか。
ちゃんと正直に話すしかないと言ったと思う(市長)
【市長】ほんとに知りませんでした。もし私的に使ったら、記者会見して、自分で私的に使ったかどうかが大きいから、ちゃんと正直に話すしかないと言ったと思う。
政務調査費の領収書の差し替えは市長のアドバイスか
【山口議員】アドバイスでもうひとつ聞きます。政調費の不適切処理について則竹氏は「アドバイスをくれた人はいるが、詳細な説明は難しい」と語るのみ(6.7読売)と報道されています。政務調査費の領収書の差し替えは、費用弁償問題が発覚する前の5月に行われたようですが、これは市長さん、あなたのアドバイスですか、又はあなたの知り合いの弁護士からのアドバイスで行われたのではありませんか。
市の顧問弁護士にどうしたらいいのか相談に行ってもらった(市長)
【市長】政務調査費の話も聞きまして、びっくり。公金の支出について支払い義務者なので責任があるので、市の顧問弁護士に電話して、どうしたらいいのかということで、すぐ相談に行ってもらいました。その場で差し替えたら、ようするに勤務実態があるという解釈で、勤務していたというはあるということで、あんまり言わん方がええけど。そういう風に言われたということで、私が差し替えをしたらどうかといったことはありません。
市の顧問弁護士だったら公私混同も甚だしい
【山口議員】記者会見で顧問弁護士に頼んで真相調査してもらうと言ったが、その顧問弁護士が則竹氏の領収書の訂正の仕方、このままではまずいですが何かいい知恵はないかと聞いていたわけだ。市の顧問弁護士だったら公私混同も甚だしいではないか。
こういうことになってるけどどうなのか、を聞いただけ(市長)
【市長】顧問弁護士に頼んだ時に、差し替えがどうのこうのはいっさいいっていません。こういうことになってるけどどうなのか、ということを聞いただけ。
則竹氏をかばおうとして行動していたのではないか
【山口議員】アドバイスを求めたことは事実のようだ。政務調査費について、則竹氏の不適切な支出があったことを知っていて取り繕うとした。費用弁償についても公約違反を知っていながら、わしが推薦すると、どちらも則竹氏をかばおうと行動していたのではないか
法制アドバイザーとしてのアドバイスをきいた(市長)
【市長】弁護士に聞いた時も、アドバイスするというのは、法制アドバイザーとしてこういう場合市長はどうしたらいいのかということをアドバイスしてくれと言ったのであって、今のようなことは全くない。費用弁償もほんとの話を知ったのは6月1日であって、それ以前に知っていて漫然とやったことはない。
「最高の責任」を取るべきではないか
【山口議員】使い道の話ではない。1月に受け取り拒否をやめたことを知っていた。それで堂々と選挙公報にあんなことを書く。市の法制アドバイザーに公務として表から依頼するのではなく、減税日本の中でこのままではまずいことになるぞと、裏からこっそり知恵を借りたのではないか。
政党の代表が1月12日に知っていた。そのうえで住民投票に臨み市議選に臨んだ。減税日本は議会を改革するということで立候補したのではなかったのか。その政党が結果的に市民を欺き、議会の信用を落としたのです。その責任は本当に重い。政務調査費は議会の問題なので議会としてしっかり調査したい。費用弁償は党代表でもある市長がしっかりと調査をすべきです。
議員辞職が「最高の責任の取り方」だと彼にはおっしゃたそうだが、党の代表として、そして市長として、あなたも「最高の責任」を取るべきではありませんか。
謝罪したい(市長)
【市長】口座を別にするというやり方をする方はここの中にも見えますが、受け取ったという認識はないと思う。私的に自分のものにしたかどうかが決定的だと思う。ほんとに泣ける思いですが、まさか8年間、一緒にやってきた人間がこんなことになろうとは、私的なことに使うとはほんとに考えられなかった。ご理解いただきたい。謝罪したいと思います。
減税日本に議会の改革を託すことは出来ない
【山口議員】責任を感じているように見えません。こういう人が代表を務めている減税日本に議会の改革を託すことは出できません。日本共産党はあらためて議会改革に全力を尽くすことを表明します。