後期高齢者議会 請願の趣旨説明と賛成討論 (2011年8月26日)
【請願審査】「保険料の負担軽減、資格証明書の交付はしない、懇談会に公募委員を」などを求めるのは当然の要求
全員協議会での趣旨説明
【田口議員】請願第4号、同第5号、同第6号について、趣旨を簡単にご説明申し上げます。
まず、請願第4号についてです。厚生労働省がまとめた後期高齢者医療制度に代わる「新制度」の最終案は、75歳以上の高齢者を差別して別勘定で運営する現行制度の仕組みを温存するものとなっており、給付削減と負担増路線を強めるものといわなければなりません。後期高齢者医療制度の廃止が長引けば長引くほど、制度の矛盾が拡大することは、2年ごとに値上げされる保険料が、愛知県の場合、予算ベースで5%もの大幅値上げとなったことからも明らかです。後期高齢者医療制度の矛盾を根本的に解決するには、制度そのものの速やかな廃止が必要だと考えますが、制度が運営されている状況に鑑み、本請願は、愛知県独自の保険料軽減制度を設けること、医療費の一部負担金減免について、生活保護基準の1.4倍以下の世帯も対象とするとともに、窓口に案内ポスター、チラシを置くなど住民に制度を周知すること、短期保険証と資格証明書の発行を行わないこと、愛知県にたいして健康診査事業などへの補助を強く求めて、保険料負担を軽減することを求めているのであります。
次に、請願第5号についてです。2009年9月24日に常設の愛知県後期高齢者医療制度に関する懇談会が設置されましたが、その委員には公募による委員が選出されていません。北海道、富山県、鳥取県、香川県などの広域連合では公募による委員が選出されています。そこで、本請願は、愛知県後期高齢者医療制度に関する懇談会に公募委員を加えること、同懇談会の傍聴を認めることを求めているのであり 次に、請願第6号についてです。請願第4号、同第5号と同様の趣旨から、愛知県独自の保険料軽減制度を設けること、愛知県後期高齢者医療制度に関する懇談会に公募委員を加えること、同懇談会の傍聴を認めることを求めているのであります。
以上の請願の趣旨をお汲み取りいただき、皆様のご賛同をお願い申し上げまして、趣旨説明を終わります。
本会議での賛成討論
請願第4号、同5号は佐藤修議員が、同6号は田口一登議員が賛成討論を行いました。田口議員の討論を紹介します。
請願第6号「後期高齢者医療制度の改善を求める請願書
【田口議員】第1項の愛知県独自の保険料軽減制度を設けることについてです。
当局のお考えは、「低所得者減免などについては、全国一律の措置として国の軽減制度の中で行うべきもの」というものですが、全国の広域連合の中には独自に保険料を軽減しているところがあります。また、後期高齢者医療制度に移行する以前は、被用者保険の被扶養者には保険料の負担がありませんでしたし、名古屋市の国民健康保険では、75歳以上の低所得者を対象とする減免制度があって、10割軽減、すなわち保険料が無料だった人が少なくありませんでしたが、後期高齢者医療制度には10割軽減、保険料負担なしという減免制度はありません。私は、無年金やわずかな年金の低所得者からは、保険料を取り立てるべきではないと考えます。こうした低所得者減免を国がやらないのなら、愛知県独自に行うべきです。
次に、第2項、第3項の愛知県後期高齢者制度に関する懇談会についてです。
懇談会の公開については、新たに選任される委員のみなさんにお諮りすれば、了承していただけると思いますので、こうした手続きが必要なら、次回の懇談会の冒頭に諮っていただいて、傍聴を認めるようにすべきであります。公募の委員を加えることについても、住民の意見を制度の運営に幅広く反映させるうえで必要なことであります。
以上の理由から、本請願の採択を求めて、討論を終わります。