12月臨時議会を終えて(声明)
2011年 12月 22日
日本共産党名古屋市会議員団
◆本日、2日間の会期を終えて12月臨時会が閉会しました。市長は「政治的決断」として市民税5%減税を提案し、減税、自民、公明、民主の4会派が修正と付帯決議を附して可決されました。日本共産党名古屋市会議員団は、10%が5%になったところで、本質は何ら変わりないと市長提案にも修正案にも、付帯決議にも反対しました。
◆「高額所得者優遇であり低所得者に配慮した減税措置でない」と反対してきた公明党が議会開会前に賛成を表明し、事前に成立の見通しが報じられる中で臨時会が開かれました。市民税減税を検証する時期を「3年を経過した場合」から「3年以内」と改める修正案と、努力目標を並べた付帯決議が、減税日本ナゴヤ、自民、公明、民主から共同で提案され、日本共産党を除く各党の賛成多数で可決成立しました。「市民不在」の密室で決着への調整が行われ「オール与党」政治の復活との批判も出されています。
◆市長は、「5%とする場合、…経済効果が薄く、行革推進圧力が弱まり、減税の意義が損なわれる」と主張していたこれまでの態度から一転、減税を「庶民のための政治」と偽って、大企業と高額所得者優遇の一律5%減税案を提案しました。また、市長は、財政福祉委員会の審議の中で、減税が寄付に回って虐待や不登校、孤立死などの課題について、「新しい福祉が実現される」と独自の福祉論を展開しました。
◆さはし議員が議案質疑に立ちました。さはし議員は「介護保険料の値上げで2万円程度の負担増となる家庭は、減税で可処分所得が増えるのか。家計は温まるどころか逆に冷え込むのではないか」と問い、市長は「きめ細かい対応を検討する」としか答えられず、具体的な対策は何も示すことができませんでした。
◆わしの議員が反対討論にたちました。わしの議員は、市民税5%減税は、①減税のために福祉や市民サービスを削ることに不安の声が高まっている、②一律5%減税は、「金持ちゼロ」の公約に反し、税率が何%であっても高額所得優遇に変わりがない、③「日本中大増税、名古屋だけ減税」という、市長の認識は間違っており、「民主党政権も河村市長も、法人税減税・大資産家減税は同じ」と指摘し、大企業・高額所得者優遇減税はきっぱり断念せよと求めました。
◆日本共産党名古屋市議団は、本臨時会で事実上復活した市民不在の「オール与党」議会のもとで減税のために福祉や市民サービスがカットされることを許さず、何よりも市民のみなさんの声に耳を傾け、名古屋市政が、市民に開かれ、人間が大切にされる福祉・防災最優先の市政へ転換するよう全力をつくします。
以上