2月24日 岡田ゆき子議員が図書館民営化で質疑
志段味図書館の指定管理制度導入はやめなさい・・・議決したら民営化を地域に説明というのでは住民の願いを無視
2月24日の本会議で岡田ゆき子議員が「図書館の指定管理」などについて質問しました。
市民サービス低下の不安
名古屋市には鶴舞中央図書館をはじめ各区に14分館、支所管内に6分館があり、このうち守山区の志段味図書館に指定管理制度を導入する議案が提出されました。昨年の教育子ども委員会ではまず3支所分館に導入、続いて残り3分館も導入する計画でした。この計画を知った市民からは「民間に運営を任せないで」「サービス低下が心配」などの意見が続々と出され、今回、志段味図書館を指定管理にする提案がされました。岡田議員は、「なぜ志段味図書館なのか。地域の住民に意見を聞いたのか」とただしました。教育長は「試行として、小規模で民間の導入結果がわかりやすい。全市で2000人に聞いた」と答え、「議決されたら、指定管理者による運営について説明に入る」と明らかにしました。
文部科学大臣も「なじまない」
図書館は、国民の学ぶ権利や知る権利を保障するため、法律で「原則無料」を規定しています。指定管理者が利益を上げようとすれば、人件費カットしかありません。短時間の低賃金で働く人を雇用し、社会保険や雇用保険も負担しなくて済むような経営にならざるを得ません。
国会でも「短期的な職員の入れ替わりによる弊害が生じている」との議論で、当時の文部科学大臣も「長期的視野に立った運営がむつかしくなり、図書館になじまない」と答弁しています。指定管理制度を導入したのち直営に戻す図書館も増えています。岡田議員は、教育長に「図書館の指定管理はなじまない」と指摘し見解をただしました。教育長は「懸念がある場合には適切な配慮をするようにと受け止めている」と答えました。
安くすることだけが目的
岡田議員は「コスト削減が目的の指定管理制度の導入であり、低賃金の非正規雇用労働者の拡大、サービス低下につながる」と厳しく批判しました。
環境科学研究所の役割は重要・・・市民の安全を守る研究の充実を
「環境科学研究所」が「環境科学調査センター」に名称を変え、手数料をもらって行う委託事業の試験・検査をやめる議案が提案されました。環境科学研究所は一昨年に「存続を求める請願」が全会一致で採択されています。その内容には「市民の健康と安心・安全を守る研究の充実」という項目もあり、岡田議員は「研究の充実こそ必要で、研究の看板をおろす必要はない」とただしました。局長は「新たな行政課題に対応しつつ、民間でできることは委託する。親しみやすい名称とした」と答えました。岡田議員は「研究活動を続けるというが、名前を変えて、研究所の役割をなくしていく危惧を感じる」と指摘しました。