後期高齢者議会 反対討論 後期高齢者医療に関する条例(保険料率の改定)(2012年2月9日)
被保険者の方々に重い負担を強いる値上げ
【田口議員】後期高齢者医療に関する条例の一部改正にたいして反対の立場から討論を行います。
反対する理由は、後期高齢者医療の保険料を値上げし、被保険者の方々に重い負担を強いるからであります。
年金で暮らしておられるお年寄りは、年金支給額が引き下げられる一方で、介護保険料や国民健康保険料などの負担増と相まって、今回の保険料の値上げによって、ただでさえ厳しい生活がさらに圧迫されます。決算ベースでも5%近い値上げが、2年ごとに繰り返されるという保険料改定は、高齢者の生活実態からも「適切な水準」とは到底言えるものではありません。
値上げ抑制の努力は不十分
剰余金や財政安定化基金による保険料の増加抑制を図ったとはいえ、「3%の医療費増加」という国が示す根拠の希薄な数値にもとづいて、財政安定化基金を約24億円も積み立てたままにするなど、値上げ抑制の努力は不十分だといわなければなりません。
民主党政権が廃止の公約を投げ捨てたことは値上げの理由にならない
そもそも後期高齢者医療の保険料は、高齢者の人口や医療費の増加に伴って、2年ごとに保険料が際限なく上昇するという苛酷な仕組みになっています。ここに、75歳という年齢で区切って高齢者を囲い込むこの制度の大きな弊害の一つがあります。
この制度を廃止すると公約した民主党政権が、その公約を投げ捨て、今回の保険料改定にあたっても、全国の広域連合が要望しても、何一つ新たな負担抑制措置を講じなかった。これは本当にけしからんことだと思います。だからといって、後期高齢者の方々に重い負担を強いる保険料値上げは、認めるわけにはいかない、ということを申し上げて、討論を終わります。