3月2日 わしの議員が代表質問

わずかな減税の一方でずっしりと介護保険料の負担増…胸の痛みを感じないのか

代表質問の項目
①市民税減税について
②介護保険料の値上げについて
③待機児童解消策について
④福島第一原発事故を受けた本市の対応について(原発事故を想定した地域防災計画の見直し、太陽光発電の積極的な導入拡大)
⑤「尾張名古屋共和国」構想について
⑥市長の政治姿勢について(南京事件はなかった発言)

質問の概要を紹介します。

 3月2日の代表質問で、わしの議員は「大震災・原発事故を受け、市民の防災と福祉のまちづくりの願いに応える市政運営が、今、求められている」と市政の進むべき道を提案し、市長に質問しました。
富裕層の支援より、生活支援を
 5%減税で大企業は最高1億円、富裕層は500万円もの減税になります。その上、国は法人税の実効税率5%引き下げなど大企業・富裕層減税です。わしの議員は「国の減税で恩恵を受ける大企業や高額所得者へさらに減税するのか」と市長に認識をただしました。
全国一の値上げ幅「介護保険料」
 市長の「可処分所得を増やすことで国民・市民の生活を支援する」という言葉はゴマカシです。実際には市民の可処分所得は減少するばかりです。65才以上の方は介護保険料が3割以上もアップされ、75才以上の方は後期高齢者保険料も値上げ。介護保険料の基準額は年15,500円も上がり、後期高齢者保険料は、年4,439円、合わせて約2万円の値上げです。わしの議員は、「第5段階の夫と第4段階の妻、2人で年間3万3550円の値上げにショックを受けている人を紹介し「全国1位の大幅値上げの介護保険料にすることに、市長は胸の痛みを感じませんか」と市長に迫りました。市長は「大変感じる」と答え、制度が悪いというだけで負担増への対策は示しませんでした。
国有地を活用した保育所の設置を
 抜本的な待機児童対策には認可保育園を増やすことです。その一つとして日本共産党は国有地の賃貸料を無償または低廉化するよう政府に交渉し、「定期借地などで初期投資をできるだけ安くなるシステムで貸す」「安心子ども基金で土地の賃借料補助が1施設あたり300万円加算できる」と回答を得ました。わしの議員は「国有地を活用して認可保育園の新設を」、「安上がりの保育にする企業参入はやめて、市立保育園をはじめ、社会福祉法人等の認可保育園の増設に力を注げ」と強く要求しました。
原発事故を想定した対策を
 福島第一原発事故を受けて、原発ゼロ・自然エネルギーへの転換を求める声が大きく広がっています。愛知県は「原発事故の発生に備えて有識者らによる委員会を新設し、安定ヨウ素剤の備蓄などを地域防災計画に反映」といっています。わしの議員は「名古屋市の地域防災計画に原発事故を想定した対策をどうもりこむのか」とただし、「不況で苦しむ中小企業の仕事おこしにもつながり、地域の雇用、経済の活性化にも大きな役割を果たす自然エネルギーの再生へ太陽光発電設備の積極的な導入拡大を」と求めました。市長は「原発事故の危険に憂慮している。対策は検討している」と答えました。
道州制につながる「尾張名古屋共和国」
 市長は「尾張名古屋共和国」構想について、「近隣自治体を含め、横浜市をしのぐ400万人規模の大都市をつくりたい」といっています。わしの議員は「尾張名古屋共和国は、道州制につながり、財界が求めるインフラ整備や規制緩和を効率的に推進する目的ではないか」とただしました。市長は「尾張名古屋共和国へ向け、道州制も流れの一つ」と答えました。

南京事件:歴史的事実を認めない市長では「政治生命も終わり」

市長の「南京事件はなかったのではないか」発言について、市民を代表する市長が、個人の特異な歴史観によって、歴史的事実とも政府見解とも異なる発言を、公式の場で行うことは許されない、と批判が集まりました。わしの議員は、「名古屋市と南京市の友好関係を著しく損ない、平和と繁栄を願う市民の草の根の努力を踏みにじるものであり、謝罪をして撤回すべきと追及」し、「撤回しないなら、河村市長の政治生命も終わりになると言わざるを得ない」と批判しました。市長は「撤回しない」姿勢を改めて示しました。