後期高齢者議会 反対討論 「平成23年度決算」(2012年8月24日)

制度廃止を棚上げし、値上げで負担増を押し付け

【岡田議員】認定第2号議案「平成23年度後期高齢者医療特別会計決算の認定」に対して反対の立場から討論を行います。
 この決算の認定ができない理由は、後期高齢者医療制度の廃止が先送りとなり、22年度から値上げされた保険料に基づく決算となっているからです。
 後期高齢者医療制度は医療費のかかる75歳以上の人だけを切り離して別勘定にし、医療費が増えれば増えるほど負担が増える痛みを自覚させるところに根本的な問題があります。こうした高齢者差別に国民の怒りが高まり、制度の廃止を求める世論が広がりました。
 ところが、後期高齢者医療制度は、民自公の3党の合意で、廃止が事実上棚上げとなり、さらに消費税増税と社会保障の一体改悪で、年金は今後も引き下げられ、高齢者にとっては、幾重にも負担増を強いる結果となったのです。年齢で高齢者を分断し差別するという根本的なこの制度の問題が解決されず、
23年度決算を見ても、保険料も値上げされたまま、短期保険証の発行数と、財産差し押さえ件数は右上がりで、高齢者の生活を圧迫してきた事は大変な問題であると言わざるをえません。
 75歳の保険料は、厚生労働省の試算では、15年後に1.5倍に増えるとしています。既に、22年度からの保険料改定では、愛知県は1人当たりの保険料が全国で4番目に高い県となりました。後期高齢者医療制度は、存続すればするほど被害が広がる制度であり、直ちに廃止し、元の老人保健制度に戻すべきであります。
 以上の点から、制度の存続を前提に執行された決算は認めることはできないということを申し上げ、討論を終わります。

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