市議会リコール署名の受任者名簿が「未来の党」の選挙活動に流用

 名古屋市議会のリコール署名の受任者名簿が、「未来の党」の選挙活動に流用されていることが発覚しました。7日に開かれた議会運営委員会での委員の発言を受け、その後の議運理事会で、減税日本ナゴヤの幹事長に事実確認を求めたところ、リコール署名簿を管理しているとされる「ネットワーク河村市長」の名簿管理者の平野氏が、流用を認めたとのことです。議運理事会では、「市議会としては、受任者名簿を選挙活動に使わないことを確認する」決議をあげようと協議しましたが、減税日本ナゴヤが「政治活動・選挙活動の自由に対する妨害であり、受け入れられない」と反対し、決議案は提出できませんでした。

 減税ナゴヤの幹事長が平野氏から聞いた話では、衆議院選挙の公示前に、「ネットワーク河村市長」名の封筒で、愛知1区、2区、3区、5区の旧「減税日本」系の「未来の党」候補者のチラシを受任者名簿で郵送。公示後は、同じく「未来の党」候補の選挙ハガキ2万通の郵送に使われたそうです。 

 市議会には、受任者の有志の方々から、受任者名簿を選挙・政治活動に使用しないことを求める請願が提出され、8月22日の総務環境委員会で採択されています。これを受けて、「ネットワーク河村市長」にたいして選挙・政治活動に使用しないことを要請する議会決議をあげるかどうかについて、議運理事会で協議している最中に、選挙流用が明らかになったのです。 

 日本共産党のわしの団長は、「リコール署名の受任者の方々は、「減税日本」という政党の選挙のために、住所、氏名の情報を提供したのではありません。ましてや、総選挙のための離合集散の中で生まれた「未来の党」という政党にまで個人情報が流れ、選挙に利用されるとは思いもよらないことでしょう。受任者の方々の心を踏みつけるばかりか、選挙の公正性をもゆがめるものではないでしょうか」とコメントしました。