後期高齢者議会⑥ 請願討論1 後期高齢者医療制度の改善を求める請願(2013年2月8日)

後期高齢者医療制度の改善を求める請願書の採択を

【岡田議員】請願第1号『愛知県後期高齢者医療制度の改善を求める請願書』について賛成の立場から討論を行います。

 まず、愛知県独自の保険料軽減制度と、医療機関での医療費一部負担金の減免を生活保護基準の1.4倍にすることを求める件についてです。

 一般質問でも取り上げましたが、後期高齢者医療保険料、介護保険料など社会保障にかかる負担が増え続け、僅かな年金で暮らしている高齢者にとっては、負担増が死活問題になってきています。年金額は年々減り続けている高齢者の実態を直視すれば、国の軽減措置を待っている状況ではないということです。

 また低所得者にとって、医療の窓口負担は、受診を控えることにつながります。実際に後期高齢者から、「定期受診や検査だけでも、支払いは大変、これで入院になれば生活が続かない」との嘆きも聞かれます。社会のために頑張って働き、貢献してきた高齢者に、75歳になったら、ご苦労さまでしたと、国が本来、無料にするべきものだと思います。せめて、ぎりぎりの生活を強いるのではなく、生活保護基準1.4倍以下で減免制度を行うことは、高齢者の生活を維持していくためには必要であると考えます。

 つぎに、短期保険証、資格証明書の発行は行わないことについてです。当広域連合では、資格証明書は現在まで一件も発行されていません。病気にかかるリスクの高い高齢者から、実質、保険証を取り上げることとなる資格者証の発行は今後も、当広域連合においては、発行しない立場で貫いていただきたいと思います。短期保険証については、質疑でも指摘しましたが、対面で相談をすることで、滞納が解決しているわけですから、収納相談に力を入れるべきであり、短期保険証発行はするべきでありません。

 最後に、愛知県に対して健康診査への補助を強く求め、保険料の軽減を求める件についてです。財政支援については、県に要望書を提出されていますが、未だ実現していません。健診事業の助成がされれば、その分保険料負担軽減に当てることができるわけですから、県に対して財政支援をしっかりと求めていくべきです。以上の理由から、本請願の採択を求めて討論を終わります。

愛知県後期高齢者医療制度の改善を求める請願書
【請願趣旨】政府・自民党は、民主・自民・公明による密室での3党合意を引き継ぎ、高齢者に更なる負担を強いる社会保障と税の一体改革の推進を表明しています。
 後期高齢者医療制度の論議は「国民会議」に委ねられ、後期高齢者医療制度の廃止が長引くほど、制度の矛盾は拡大します。愛知県の保険料は、剰余金の充当や財政安定化基金を活用したにもかかわらず、昨年4月には5%の大幅な値上げとなりました。
 私達は、後期高齢者医療制度の廃止なしには矛盾を解決できないと考えております。制度を速やかに廃止して、当面元の「老人保険制度」に戻す必要があります。制度が運用されている状況に鑑み、後期高齢者のいのちと健康を守る立場から、当面、次の事項の実現を求めます。
【請願事項】
1.低所得者に愛知県独自の保険料軽減制度を設けてください。
2.一部負担金減免について、生活保護基準の1.4倍以下の世帯に対しても実施してください。
3.保険料未納者に「短期保険証」と「資格証明書」の発行は行わないでください。
4.愛知県に対し、健康診査事業などべの補助を強く求めて、高齢者の保険料負担を軽減してください。

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