2013年6月定例会

「ラスパイレス指数で職員等の給与を下げるのは問題だ」山口議員が本会議質疑

山口議員・自席IMG_35906月14日の本会議で、河村市長は「職員等の給与を、ラスパイレス指数の状況などから、臨時的に平均1.1%引き下げる」と提案し、山口議員が質問しました。

5年間で90万円もの給与ダウンをさらに削減

国のいいなり、ラスパイレス指数を口実に給与を削減していいのか給与の変遷2013
 職員等の給与を今年7月から来年3月まで臨時的に削減するための給与削減条例が提案されました。
 既にこの5年間で約90万円も減らされてきた職員の平均年収がさらに約3万円減らされます。山口清明議員が問題点を追求しました。

地方交付税削減で強権的に介入
 国は国家公務員の給与を削減するとともに、自治体も給与を削減しろと強要し、地方交付税を給与削減推進の道具として使う法改正を行いました。これに対し、地方六団体は相当厳しい批判的見解を何度も出し、先日は愛知県知事が「国が求める給与削減には応じない」と態度表明しました。
 山口議員は「国からの乱暴な地方公務員給与引き下げ要請、しかも地方交付税を人質にしての強権的な介入は、地方自治の根幹を否定するものであり断固拒否すべきではないか。国からの強制を甘んじて受け入れるのか」とただしました。

政令市20市中16位の給与水準
 給与削減の理由として、ラスパイレス指数が全国一高いと言われる、この機会に下げたいといわれます。三宅前総務局長は2月定例会で「職員の平均年収は全政令市中16番目、ラス指数は国の職員構成を基準として一般行政職の給料のみを比較する手法であり、給料の引き下げのみが反映され、1位と公表される結果となった。職員の実感とは大きなかい離がある」と答弁しています。山口議員は「ラスパイレス指数をもとに給与を削減するのは問題ではないか。市長として、この指数の問題点を市民の前に明らかにし、市民と力をあわせて、国に改善を迫ることではないか」とただしました。市長は「ラスが1位は人聞きが悪いのでさげる。明らかに公務員の方がいい」と答えました。

人事委員会勧告を踏まえよ
 職員給与は地方公務員法第14条「情勢適応の原則」に従い、人事委員会の勧告にのみ従って決めるものです。山口議員は「ラスパイレス指数を給与改定の理由にする法的な根拠はあるのか」とただし、局長は「人事委員会の勧告をふまえ適正な給与水準にする」と答えました。

ラス指数を根拠に削減するのか
 山口議員は、「職員の平均年収は16位なのに、ラスパイレス指数が1位だから給与を削るというのでは職員の年収はまだ高かったと、市民の誤解をかえって広げる。あまりに道理がない提案だ」と厳しく批判し「誤解のもとは職員給与ではなく、ラスパイレス指数だ」と指摘しました。ラスパイレス指数2位の川崎市は、国の削減要請を拒否しています。

景気回復にも安倍首相の要請にも逆行
 公務員給与の引下げは景気回復にも逆行します。
 いまや安倍首相でさえ財界に報酬引き上げを要請する時代です。景気の回復には、企業収益の改善だけではなく、中小企業の設備投資や家計所得の改善が不可欠です。山口議員は「働く人々の懐を温めるために力を尽くせ」と強く求めました。

詳しくは議会報告を

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