「横浜保育ウォッチング」に参加しました

CIMG5718日本共産党横浜市議団主催の「横浜保育ウォッチング」に参加し、京急高架下の「京急キッズランド黄金町保育園」と、JPホールディングス経営の「アスク馬車道保育園」を見学し、待機児度解消について意見交換を行いました。

京急の高架下にある「京急キッズランド黄金町保育園」の園庭はフェンスで囲まれています。橋脚による死角が多く危険です。10分おきに通過する電車の振動と騒音が子どもたちの健康に影響を及ぼさないかも心配です。

中区にあるJPホールディングス経営の「アスク馬車道保育園」は、ビルに囲まれて園庭がありません。横浜市保育所整備指針には「園庭がなければ、子どもたちの足でおおむね5分以内に公園があれば可とする」とありますが、1番近い横浜スタジアムの隣にある横浜公園まで、大人でも10分はかかります。大通りを渡って公園へ行くのは危険で大変ではないでしょうか。また、この保育園では、散歩先の「赤レンガ倉庫」広場に一歳児を置き去りにしてしまい、園に帰って来てから気付いたという事件があったと、ジャーナリストの猪熊弘子さんが話してくれました。

横浜市会議員の古谷やすひこ氏から、「小学校には細かな環境基準があるが、横浜市の保育整備指針上には細かな環境基準の記載がない。だから、およそ保育園の環境には適さないところにも保育園が設置されている。」「JPホールディングスの『アスク藤が丘保育園』では、短期間のうちに園長以下すべての常勤職員が退職または系列園へ異動し、保護者から不安の声が上がっていたと監査で指摘されていた。横浜市の保育園は4分の1が営利企業の経営。営利企業の園は、人件費が低く抑えられ、横浜市議団によると保育士の平均年収が200万円という園もあり、低賃金で定着しない。また、運営費が保育以外のことに流用されてしまい運営支出金が子会社に回り利益を上げているが、株式会社には監査が及ばない。お金の流れが透明になるように、営利会社の本体にも監査対象とするような法改定が必要。横浜市の保育運営費は子どもたちにつかわせるべきだ。」と報告されました。

安倍首相は、待機児童解消へ営利企業の参入を推し進めた「横浜方式」を「全国に広げていく」と表明していますが、横浜市の待機児童「ゼロ」の裏には、保育の質を低下させる保育の市場化の危険があることが、今日の横浜保育ウォッチングで分かりました。

しかし、環境の悪い保育園でも保護者の方は「入れて良かった」とおっしゃる方が少なくないそうです。
質の高い保育で待機児童がゼロになるようにするにはどうすればよいのか、今後も保育園の関係者や保護者の方としっかり議論していきたいと思います。