2013年9月議会
9月定例会を終えて、声明を発表しました
9月定例会を終えて(声明)
2013年 10月 10日
日本共産党名古屋市会議員団
◆ 名古屋市会9月定例会が、市長提案の43議案のうち41議案を可決して閉会しまた。
◆ 市長が「我が国に蔓延している政治不信を払しょくする」として提出した名古屋市議会議員の報酬条例案及び市長の給与条例案は否決されました。
市長給与および議員報酬800万円制度化条例については、岡田議員が議案質疑を行って委員会でも審査し、賛成討論には田口議員が立ちました。田口議員は、賛成の理由は河村市長の「政治ボランティア化」論に賛同しているからではないと明確にのべるとともに、これは出直し市議選のわが党の公約であり、市議選と市長選挙で示された民意であるからだとのべました。さらに、議員報酬について市長が議会に押し付けることは原則的ではないものの、減税日本ナゴヤから一度も条例案が提出されないもとで、市長提案を門前払いとせず賛成すると指摘しました。
◆ いじめ対策、民間保育所の耐震対策、地下鉄の耐震補強、肢体不自由学級設置など、賛成する内容もあるものの、民間事業者が整備すべき金城ふ頭の歩行者連絡通路を税金で整備する内容を含む補正予算には反対しました。
◆ 公債特別会計補正予算、瑞穂文化小劇場と図書館の複合施設整備する契約、医療事故の損害賠償額の決定、コミュニティセンターの指定管理者の指定、名古屋市防災条例の一部改正、名古屋市営住宅条例の一部改正など、補正予算2件と一般案件21件には賛成しました。
◆ 党議員団は、2012年度決算の認定にあたって、市民税減税の影響、介護保険料や後期高齢者医療費が値上げされたこと、守山市民病院が民営化されたこと、破たんした水需要予測にもとづいて木曽川水系連絡導水路事業から撤退せず負担金を支出していることなどを明らかにするため奮闘しました。そのうえで、2012年度一般会計決算、後期高齢者医療特別会計決算など8件の決算認定には反対しました。
一般会計決算の反対討論にわしの議員が立ちました。わしの議員は、①庶民減税とは名ばかりの金持ち大企業減税が行われた、②減税の財源づくりのため「行革」の名で公的福祉の解体と市民サービス低下をもたらした、③名古屋城天守閣木造復元、名古屋駅周辺公共空間整備、金城ふ頭開発など新たな税金の浪費へ踏み出した、④市長の「南京発言」によって南京市との交流予算が全額執行されなかったと、反対理由を明確に述べました。
◆ 議案外質問には、さはし議員と山口議員が立ちました。
さはし議員は敬老パスについて質問し、市長は「経済的効果があることは認め」「負担が増えんように努力する」とは述べましたが、一部負担金については「上げんほうがええけど議論しよう」と、引き上げないと答えませんでした。
山口議員は、平和首長会議への加盟、口利き防止条例制定、70歳から74歳までの医療費助成、JR私鉄主要駅へのホームドア設置について質問しました。市長は平和首長会議加盟を初めて認め9月18日に行うと表明しました。口利き防止条例制定について、市長は職員への働きかけは、原則オープンにすべきと答えました。医療費助成について市長は、一期目のマニフェストは今も継続しているという認識を示すものの、1割をそのままやると多大な支出が必要だが、できることはやりたいと答えました。JR私鉄主要駅へのホームドア設置は、河村市長が、名鉄、JRへ頼みたいと、直接要請すると答えました。
◆ 中小企業・小規模事業者施策の推進、アルコール健康障害対策基本法制定など、6意見書が可決成立しました。
日本共産党市議団は、「東京電力福島第一原子力発電所の事故対策に政府が全責任を負うことを求める」「ブラック企業への厳正な対処を求める」「社会保障制度改革の見直し」の3意見書案を提案しましたが、「東京電力~」は自民、減税、公明、民主の反対により、「社会保障制度~」は自民、減税、公明、新政の反対により、それぞれ成案を見ませんでしたが、「ブラック企業~」が「若者の『使い捨て』が疑われる企業等への厳正な対処を求める意見書」として可決されたことは重要な成果です。
◆ 今議会中に、「子どもたちが健やかに育つため北区内における市立延長保育事業拡充、病児デイケア事業及び病後児デイケア事業の拡充」「消費税の増税中止を求める意見書提出」の2請願が提出されました。
◆ 議会を前後して、複数の減税日本ナゴヤ所属議員が、政務調査費(現政務活動費)の昨年度支出で、支払っていない給与を人件費として支出、事務所家賃領収書を偽造、自分のものでないガソリンレシートで交通費を受け取るなどの不正支出が次々と明るみになりました。言うまでもなく政務活動費は公金であり、その支出は透明とされるべきであり、市民の検証が可能であるべきです。私たち日本共産党は、条例で公開が義務付けられる以前から自主的に領収書を公開するなど、政務調査費の改革に取り組んできましたが、引き続き政務活動費の制度改革の先頭に立って奮闘します。
◆ 日本共産党名古屋市議団は、9月議会中の9月26日、河村たかし名古屋市長に「2014年度予算編成にあたっての要望」を提出しました。党市議団は、安倍政権の暴走から市民のくらしを守る防波堤となることを市長に要求し、①新たな税金の浪費につながる大型事業を断念する、②福祉・保育・教育・医療・介護の充実、③若者の雇用と中小企業の支援に市政の軸足を移す、④原発依存から抜け出し、福祉と防災、環境のまちづくりをすすめるという3つの柱で、120項目を要望しました。私たちは、引き続き市民要求の実現へ全力をつくします。
以上