名港議会 議案質疑 特別職の給与改定等について(2013年6月11日)

専任副管理者の給与の基準は何か
【山口議員】管理者は、新しい専任副管理者の推薦について5月14日の記者会見で「地元との各種調整の重要性が増大してきていること、また、地方分権の観点からも地元の人材を活用する必要があると判断」したと発言されました。ところが今議会に提案された第15号議案「特別職の職員の給与等に関する条例の一部改正について」第16号議案「職員の退職手当に関する条例の一部改正について」には、地方分権の観点からこれでいいのかと、確かめたい点がいくつかあります。名港 山口演壇2
 第一に、専任副管理者の給与を、110万円から92万1千円以内へと大幅に減額することについてです。特別職の給与を減らすことについては私も必要だと考えていますが、そのうえでいくつかうかがいます。
 専任副管理者の給与は、その業務と職責に見合う額として決めるのではなく、専任副管理者の経歴によって変えるものなのでしょうか。この給与改定の理由は何ですか。今までの給与は職責に比して過大だったとの評価なのですか。今後も選任される人物の経歴によって給与を変えていくのでしょうか。
 いままでの110万円は同じ副管理者である副市長の給与と同額になるように算定されていました。では今回の92万1千円という金額は、何を基準又は参考にして算定した金額ですか。名港1

関係団体との均衡も考慮し、愛知県の教育長、企業庁長と同等の給与水準
【総務部長】愛知県及び名古屋市と本組合の三者で協議し、職責と関係団体との均衡も考慮し、定めた。愛知県の教育長、企業庁長と同等の給与水準となる。

国から職員を受け入れるために退職金条例をかえるのか
【山口議員】第二に、職員の退職手当に関する条例の一部改正はなぜ必要なのか、という点です。専任副管理者の国からの受け入れをやめるかわりに、新たに部長クラスのポストを新設し、国から職員を迎えいれるための条例改正だとの説明を聞きましたが、そういうポストづくりが条例改正の前提と理解していいですか。
 わざわざ新たなポストをつくり国からの出向職員を受け入れるのは地方分権の観点に逆行しませんか。しかも「行革」と称して現場の職員は大幅削減を進めながら、新たな管理職ポストを設けるのは、当局提案の行財政計画とも矛盾するのではありませんか。
 ちなみに名古屋市では、今回提案されているような一般職の人事交流上の規定はありません。国からの出向職員ゼロで何も問題なく運営されています。国からの職員を受け入れると業務がいまよりも改善されスムーズにいくのですか。なぜいまこの新たな規定を設けるのか。一般論ではない答弁を求めます。

国策に精通した者を職員に迎えることが適切なので退職手当の規定を変える
【総務部長】防災対策や港湾運営の民営化等の重要施策に当たり、実務レベルでの国との緊密な連携が重要なので、国の最新の港湾政策に精通した者を、新たに部長級の職員として迎え入れるために、必要な退職手当の規定を条例で定めるもので、このことが「組織力の向上」につながる。

国の出向受け入れがプラスか(再質問)
【山口議員】地方分権の観点といいながら、一方的に国から職員を受け入れるだけでは、国への従属関係を深めるだけではないでしょうか。
実務レベルとはいえ、国との緊密な連携のために新たな部長級ポストを設ける、というが、専任副管よりも現役職員の出向受け入れの方が国との関係でよりプラスになるということなのか。専任副管の職責とはいったい何なのか、と聞きたくなります。
 再度、専任副管の給与の決め方について、管理者の認識をうかがいたい。
 地方分権の観点といいながら、この議案と先ほどの答弁では、国との関係をどう変えたいのかよくわかりません。単に県からの天下りポストを増やすための条例改正ではないか、との疑問も消えません。二つの議案についても、地方分権の観点からみてどうなのか、防災問題とあわせて、これからの港湾運営、とくに国との関係について、管理者の認識をうかがいたい。

総合的に勘案(管理者)
【管理者】職責のみならず、他団体との均衡を総合的に勘案して決めた。

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