2014年2月議会

岡田ゆき子議員の議案質疑②待機児対策として小規模保育事業がいいのか(2014年2月25日)

本会議録画リンク

自席2s待機児童対策の算定根拠と除外児童の取扱いはどうなっているか
【岡田議員】補正予算では、待機児童対策として、賃貸方式による民間保育所と小規模保育事業実施施設の設置、民間保育所の整備で、総数2630人受け入れ枠を拡大するとしています。
 第1に、今回の対策数の根拠を教えてください。また、その対策数には、国の定義に基づき待機児童から除外される児童は含まれているかお答えください。

一時保育の利用者や、特定の保育所のみの入所希望者は待機者から除く(局長)
【子ども青少年局長】待機児童の約9割を占める3歳未満児の保育ニーズや分散化にスピード感を持って対応してきました。待機児童対策の総数2,630人分、うち3歳未満児1,525人分は、3歳未満児の直近の入所申込者数や就学前児童数の推計をもとに、平成27年4月1日時点での入所申込者数の見込みを踏まえ、新たな必要数を積算している。3歳未満児の入所申込率は平成25年4月には25.22%で平成27年4月には29.86%となる見込みです。
 待機児童対策数は、この必要数から、国の定義に基づき待機児童から除外される数、例えば、一時保育を利用している方、他に入所可能なのに特定の保育所への入所を希望して他に入所する意向がない方などは差し引いて、不足数を計上する。

グループ実施型家庭保育室からなにが改善されたのか
【岡田議員】第2に、市は、待機児童解消の方法として、グループ型家庭保育室の設置を進めてきました。わが党は、グループ型家庭保育室は、職員の保育士割合が低いこと、給食の提供がないこと、園庭がないことを指摘し、それらの充実を求めてきましたが、今回新たに「小規模保育事業実施施設」という名称がでてきました。今までのグループ型家庭保育室では何が課題だったのか、今回改善される点はなにかをお聞きします。

保育従事者の配置数は認可保育所より手厚く、給食を提供(局長)
【子ども青少年局長】小規模保育事業は、国の「待機児童解消加速化プラン」で、利用定員6人以上19人以下の定員規模の少ない、3歳未満児の待機児童対策に特化した保育事業として新たに創設された。設備・運営基準等は、認可保育所とは法令上の位置付けが異なる。
 本市では、これまでの利用定員15人のグループ実施型家庭保育室を原則踏襲し、例えば、保育従事者の配置基準は有資格者の割合を2分の1、配置数は認可保育所より手厚い、児童5人に対して2名の配置とする。「グループ実施型家庭保育室」は昼食持参だったが、「小規模保育事業」は給食を提供するため、調理設備の設置、調理員の配置を行う。小規模と家庭保育
 本当は保育が必要なのに待機児童から除外される児童がいるのではないか(意見)
【岡田議員】待機児童数について、国の定義に基づき待機児童から除外される児童数は、今回の対策数に含まないということでした。これまで入所申し込みの時は希望する園を第3希望まで書いていましたが、今年4月の入所分から、第6希望まで書かなくてはならなくなりました。そのため、ある保護者は、区の窓口で、「第6希望まで書かなければ、待機児童とみなさない」といわれたが、「6つも園を選ぼうとすると自宅からどんどん離れた園を選ばなくてはならずかけなかった」とか、「4月開所の園は内装もまだできておらず、見学もできない園をどうしてもかけなかった」という方は、入所調整はされても、自己都合で第6希望まで書かなかったためだとして、不承諾通知が2月に届いているといいます。待機児童から除外される児童は、本当に保育が必要ないといえるのか、数字上待機児童数が減っているように見えるだけではないか、中身を見ていく必要があると指摘しておきます。
認可保育所は最低基準だけで保育しているのか(再質問)
【岡田議員】小規模保育事業について再質問します。今までのグループ型家庭保育室との違いは、給食の提供を義務付けるということでした。親にとっては大変な負担となっていたと思いますので、前進かと思います。ただ、人員については今までと変わらず、保育士は職員の1/2いればいいということで、その代わり、職員数は、認可保育所より手厚んだといわれました。では現在の認可保育所の保育士は、条例で定めた最低基準だけで保育しているのですか。確認します。

市独白の加配も行っている(局長)
【子ども青少年局長】認可保育所の配置基準は、国の配置基準と同様。市独白施策として、0歳児を含む3歳未満児の入所児童が30人以上いる場合に保育士1名の加配を行い、中規模保育事業と同規模である3歳未満児15名を保育した場合には、1日3時間分、非常勤保育従事者を配置できる補助金を交付している。
 例えば、0歳児が15名入所した場合、認可保育所での配置数は、保育士5名と3時間分の非常勤保育従事者の体制であるのに対して、小規模保育事業では、保育従事者6名(保育士3名)を常時配置する。

小規模保育事業でも保育士の割合を充実できる(意見)
【岡田議員】保育の充実を図るためには、認可保育所はちゃんと加配をしているわけです。だったらさらに小規模保育事業でも、保育士の割合を充実することだってできるのではないでしょうか。時間がありませんので、問題点を指摘し、引き続き委員会での審議に委ねて質問を終わります。

キーワード: