2014年2月議会
わしの恵子団長の代表質問①リニア新幹線(2014年3月4日)
国にすりより、リニア頼みの大型開発をすすめる一方で、医療・福祉に冷たい市民いじめの予算だ
主な質問項目
1 リニア新幹線の開業を見据えたまちづくり
2 国民健康保険料の引き下げを
3 70歳~74歳の医療費助成を
4 教育問題について
(1)教育委員会制度改革案の認識
(2)臨時教員の任用
(3)少人数学級の拡大
5 原発再稼働への市長の認識
手放しでリニア新幹線建設を進めていいのか
【わしの議員】市長は、安倍政権の悪政から市民を守る防波堤の役割を果たす地方自治体の首長として、市政運営を進めていただくよう求めて質問します。
大村知事も河村市長も、新年からのマスコミのインタビューに、「リニア中央新幹線開業に向けたまちづくり」に大変熱心に応えています。「リニア起爆剤」「名駅に高速道路を」「ストロー効果に対抗」などの見出しが躍り、河村市長は「2014年度の課題」として「1000メートルタワー」をと豪語しています。地元経済界も大きな期待を寄せています。
ところが、2月19日、市長が中央新幹線環境影響評価準備書について、愛知県に提出した意見には、冒頭から、①中央新幹線計画は、消費電力が多く、大量の温室効果ガスが排出される。また磁界による健康影響も懸念されている。②86%がトンネル構造で、大量の発生土など課題が多い。③特に名古屋市内では、ターミナル駅を地下駅として建設し、全て地下トンネル走行で、大深度地下の公共的使用に関する特別措置法の適用を受けるなど3つの懸念をあげています。
それらの問題には、JRからは詳細な事業計画や工事計画・環境保全措置の内容など具体的な記載はないということです。
さらに、事業者説明会や、公聴会での意見陳述、本市が開催したタウンミーティング等においても、事業の必要性や、採算性、国・自治体や国民の費用負担、大規模災害への備えや運転中の事故時の避難方法等などについて市民からは、多数の疑問が寄せられていると紹介しています。
このような住民や自治体の疑問や質問に対して何の方策も示していないのがJRです。また、県主催の公聴会は事業者の出席制度はありませんが、市が開催した公聴会には出席して陳述者の意見に見解を述べることが出来るにもかかわらずJR東海は欠席。不誠実な態度と言わざるを得ません。
そこで市長にお聞きしますが、市長は、環境保全の見地からアセスに対して多くの懸念をもって意見を表明しているのに、JRが何の対策も示していない。それでも、このまま手放しでリニア新幹線の建設を進めていいと思っておられるのですか。
変電所の環境問題では厳しく意見した(市長)
【河村市長】リニアと環境の問題ですけど、これは厳正に審査して厳しい意見を述べさせていただきました。いろいろありますが、変電所が本町通り、外堀通りの交差点を通り、今は県の産業貿易館で空家になっていますが、将来、いわゆる東照宮祭、昔のお祭りができたとこ、400年前の一番大事なところになる。そんなところに、めくらビルのどえらいもんができてはいかんと申し上げた。
公聴会にはルールにはないらしいが、ぜひでてきてもらわんといかんと思っとります。
活性化させることが出来るか
【わしの議員】一方で市長は、予算提案説明のなかで、巨大都市・東京一極集中の流れは非常に憂慮すべきものと、ある証券会社の講演資料を引用して、「今後予定の大規模再開発計画が、東京で53件、大阪で11件記載されているのに、名古屋は3件しかない」と嘆いていますが、名古屋駅前に超高層ビルが立ち並ぶ一極集中の流れをつくることが、「リニアを見据えたまちづくり」で、それによって、名古屋のまちを本当に活性化させることが出来るとお考えですか。
商売を盛んにするにはいろんなこと考えなかん(市長)
【河村市長】商売を盛んにせないかんのでねえ。こういう時にやらんというのはどっちかっていうと共産主義の考え方ではないか。商売を盛んにするにはいろんなことを考えないかんですけど、そこをスタートにして福祉の方に向けていくのが私、というより皆さんの考えだろうと思います。
リニアで商売が盛んになるのか(再質問)
【わしの議員】リニアですが、JRには公聴会に参加しなかった。変電所が問題と言われたが、ほかにもたくさんの懸念を表明したのにそれでも工事をすすめることは問題ないのか。商売を盛んにするのはいいが、これで商売が盛んになるとは思えない。リニアを見据えたまちづくり構想が市民からの要望を踏まえたものではない、名駅へ高速を乗り入れるなど、地元財界の要望をそのまま取り入れた青写真ではないのか。
ほかっとくとダメになる(市長)
【河村市長】商売が盛んになるかというけど、ほかっとくとダメになるほかないからね。なにか戦わないとダメになっちゃいます。商売は。よっぽどの気持ちで取り組まないかんということです。
キーワード:環境と防災、まちづくり、大型開発・ムダ遣い見直し