2014年2月議会
岡田ゆき子議員の追加議案質疑(官僚の派遣の受け入れ 2014年3月7日)
リニアに頼ったまちづくりのために、条例改正までして、国からの官僚の派遣を受け入れるのか
条例改正までして、国からの職員派遣を認める目的は何か
【岡田議員】本議案は、退職手当の算定にあたって、「市長が特に必要と認めて国の職員を本市に招へいする場合に、国の職員としての勤続期間を通算する」規定を新たに定めるものです。総務局長に2点お聞きします。
第1に、名古屋市は、これまでは、国の職員を受け入れるための退職金の規定など設けておらず、国との調整などが必要となる事業、たとえば、愛知万博でも実現のためには、本市の生え抜きの職員が対応してきました。今までは、それで何ら支障がなかったわけです。それなのになぜ、今回あえて、退職手当条例の一部改正までして、国からの職員の派遣を認めるのか。その目的は何かお答えください。
リニアは国家的プロジェクト、国との密接な連携が欠かせない
【総務局長】今次、2027年のリニア中央新幹線開業を見据えた名古屋駅周辺のまちづくりは、本市のみならず、愛知県、中部圏全体、ひいては我が国の今後の発展に大いに寄与する重要な国家的プロジェクトであり、国との密接な連携が欠かせない、本市にとっての「待ったなし」の最重要事項ですので、国の職員を招へいし、派遣をいただくことで、本市の事業推進体制の強化の一環としたい。
国の職員は戻るのか、そのまま退職か
【岡田議員】この条例の一部改正案では、制度として、国からの招へいした職員が本市を退職する場合に、国には戻らず、国の勤続期間を通算した上で本市の退職手当を支給する場合と、国に再び戻り本市として退職手当を支給しない場合について規定していますが、今回の国の職員の起用はどちらを想定しているのでしょうか。
両方を想定。人選等は現在調整中
【総務局長】今国には戻らずに定年等で本市を退職した場合には、国の勤続期間を通算した上で、本市において退職手当を支給。一方、当該職員が、国に戻って勤務を継続される場合には退職手当を支給しない。両方を想定している。人選や手続き等を含めて現在調整中の段階です。
リニアを起爆剤とした大規模開発を推進するためか(再質問)
【岡田議員】お答えいただきましたが、総務局長は、今回の条例の一部改正は、リニア中央新幹線の開業を見据えた名古屋のまちづくりを重要な国家的プロジェクトと位置付け、「国と密接な連携が欠かせない、待ったなしの最重要事項だから、そのために国から職員を迎える」という答弁でした。リニア前提の再開発に特化した採用と言わざるを得ません。
あらためて市長に確認します。国の官僚を呼び、体制の面においても、安倍政権と直結して、リニアを起爆剤とした大規模開発を推進するんだということなのでしょうか。
国と一緒に協力していこうという趣旨(市長)
【市長】名古屋のまちに深い愛情を持っとるかどうかという立場から見たとき、重大な曲がり角に来ていると考えざるを得ない。税金の7割を名古屋市は上納しているし、国家的プロジェクトとして、国と一緒に協力していこうという趣旨です。
地方分権の推進に逆行ではないか(再々質問)
【岡田議員】日頃市長は、名古屋の独立とか、自立ってふうに言われてます。しかし、今回の条例改正は、国からの官僚を受け入れるわけですから、私はね、市長の地方分権の推進という点から逆行するんではないかと思うんですけど、どうですか。
意地をはるより国と一緒に大きな発展を 遂げたほうがいい(市長)
【市長】地方分権は国があってというか、発展があってのことで、重大な曲がり角においては、そんな変な意地をはっとるよりも国と一緒に大きな発展を遂げてった方が僕はええと思います。
キーワード:大型開発・ムダ遣い見直し、税、地方自治体と住民参加、岡田ゆき子