名港議会 一般質問③ 旧イタリア村への対応について(2014年6月11日)
旧イタリア村=ガーデンふ頭東地区について
閉鎖されたイタリア村の写真すら撮らせない。企業と折衝中なら何でも非公開でいいのか。住民監視の体制で開発事業への不信感解消を
【山口議員】旧イタリア村、ガーデンふ頭東地区についてうかがいます。議員総会の報告では、ガーデンふ頭全体を開発するとなるとその費用が予想以上にかかるので、それはあきらめて開発の範囲をあらためて旧倉庫付近に縮小することに逆戻りするとのことでした。ガーデンふ頭全体の開発を一事業者に委ねることも問題ですが、逆にこの地区を細切れに開発していってはガーデンふ頭全体の計画、築地ポートタウン計画全体との整合性が心配になります。
とにかく事業者が手をあげてくれさえすればありがたい、という姿勢では困る。また事業者に振り回されるのではないか、と心配です。 議会には毎回、水面下で事業者の進出意欲を探っている、やっと複数事業者の進出意欲が確認できそうだ、もう少し待ってくれ、と何年も言われ続けてきました。確かに、微妙な交渉も場面によっては必要な時もあるでしょう。でももう少し県民市民にオープンな形で再開発事業を進めていただきたい。ある日突然、決まったからよろしく、というのでは不信感が募ります。 旧イタリア村の維持管理費は年間約600万円です。先日、旧イタリア村の閉鎖以来はじめて旧4号倉庫に入らせてもらいました。視察したいと言ったので片づけていただいたのかは知りませんが、建物の内部はほこりや蜘蛛の巣だらけといった、そんな状態ではありませんでした。倉庫の中はしかし、兵どもの夢の跡、といった風情です。剥がれたポスター、崩れた壁には哀愁を感じました。ファッション関係のテナントが多かったのですがそれらのお店の跡には撤去されずに残された等身大の大きな鏡がいくつも残っていました。真っ暗闇のなかで鏡だけがいくつもある。ぞくっとする光景です。そしてそんな暗い建物の一角には2月28日に撤去作業中の感電事故で犠牲者が出た現場がありました。花束が手向けられており、私も手を合わせてご冥福をお祈りしてまいりました。
そして本来ならここで、こうなっているのですよと、その写真をパネルにしてお見せしたいのですが、マイナスイメージを広げたくないのか、室内の撮影は禁止ですと当局にきつく言われましたので、みなさんに旧イタリア村の倉庫の中をお見せすることはできません。そこで管理者にうかがいたい。
企業と折衝中といえば何でも非公開にできるものか。そんなことはないと思うのです。あなたは旧イタリア村の建物に入ってみたことがありますか?なかったらぜひ一回行ってみてください。御案内します。市民県民にいまの状態を率直に知らせて、早く何とかしよう、今度こそしっかりやってくれ、市民県民は注目しているぞと、こういうメッセージを管理者のほうから発信すべきではありませんか。
私は民間による開発だからダメと機械的に言うつもりはありませんが、企業との折衝についても市民県民がしっかり監視する体制をとらないと、管理組合が進める開発事業への不信感はなかなかぬぐい切れないと思います。率直な答弁を求めます。
写真撮影ができん意味がわからん。4号倉庫一遍行ってきます(管理者)
【河村管理者】写真撮影もできんのですか。何でできんのだね。何で禁止するんですか。ようわからんですわね。ようけの人に参入のチャンスをつくるんだったら、必要な部分はちゃんとわかってもらえるようにして、来る人を増やさなあかんじゃないですか。
だで、4号倉庫、いっぺん行ってきます。わしも国会で質問しましたんで、何べんも来とりますけど、時間見ていってきます。
た。
県民市民に常にオープンにしながら再開発を(意見)
【山口議員】ガーデンふ頭、行っていただけるということなのでぜひ見てもらいたい。マイナスイメージになるのだったら、いつまでなぜあの倉庫を残しておくのかということになるのですよね。民の力を借りることと民の力に頼り切ることはやっぱり違う。先ほどガーデンふ頭の回遊性の話がありましたが、細切れに、ここは手を挙げてくれたから「はいどうぞ」とやっていくと、ガーデンふ頭全体の問題が飛んでしまいかねない。回遊性の確保も含めて、私は重要な課題だと思っていますので、名古屋港管理組合としてガーデンふ頭全体をどうするのかというプランをしっかり持って、個々の進出を希望する事業所と話し合っていただきたい。そういう点でも県民市民に、いまこんなことが進んでいるだと、常にオープンにしながら再開発に当たっていただきたいと要望します。
キーワード:大型開発・ムダ遣い見直し、山口清明