2015年2月定例会

山口議員の代表質問②中止・見直しを求める施策(2015年2月24日)

 

 

 

 

2月議会 代表質問 2          2015年2月24日 山口清明

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リニア中央新幹線・・・公共事業か民間企業のビジネスか山口演壇1s
【山口議員】さて、以上の施策を行うための財源はどうするか。不要不急の大型事業の見直しと大企業や富裕層への適正な課税でまかなうことを提案します。そこで中止・見直すべき市の施策について、二点に絞ってお聞きします。
 第一に、リニア頼みの名古屋駅周辺開発と名古屋市の立ち位置についてです。
 市長は「東京都名古屋区ではいかん」と力説しますが、リニア頼みの名古屋駅周辺開発では、高層ビルが林立する東京のコピーをつくるだけではないでしょうか。冷静な検討が必要です。
リニア計画そのものが、過大な需要予測による採算性の不安、際限ない公費投入のおそれ、膨大な残土処理もふくめた環境問題、多大な電力エネルギー浪費、健康と安全性への不安など、いくつもの課題を抱えています。
 これら未解決の課題を抱えたまま、本市は「名古屋まちづくり公社」に市職員を派遣してリニアのための用地取得を行う協定を結びました。
 委託費は約23億円。新年度予算では職員を80人も削減しながら、民間大企業の用地取得には数十人規模で市の職員を充てる。本市はいつから大企業の下請けになったのか。
 そこで河村市長にリニア中央新幹線計画への基本的な認識をうかがいます。リニア中央新幹線は公共事業ですか?それとも民間企業のビジネスですか?
 公共事業ならば住民への説明会及び環境アセスへの対応についてJR東海まかせにせず、名古屋市がもっと住民への説明にも責任を持つべきです。あまりにも通り一遍のJRの説明に、どの会場でも不満の声が出ています。
 民間ビジネスならば、用地取得のためにわざわざ職員を派遣する必要はありません。すっきりした答弁を求めます。

渾然一体、両方の側面がある(市長)
【市長】公共事業か民間のビジネスかというのは、二つにはなかなか分けれんです。渾然一体としとるもんで、電力会社が公共事業なのか、民間なのか、まあこういうことになるんだね。まぁ両方の側面があるということでいいと思います。

格差を広げるだけの市民税5%減税を廃止し、所得の格差を是正する施策を充実させるべき
【山口議員】次に、市民税減税です。新年度で5%減税の予定額は約116億円。個人市民税81億円、法人市民税35億円とされました。市の減税がなくとも大企業には国が2年間で1兆6千億円、も法人税を減税します。
 法人市民税の国税化もあり、河村「減税」のインパクトは小さくなるばかりです。いま格差の拡大が大きな社会問題になり、最近ではこの格差が社会・経済に与える悪影響への懸念が広がっています。
 昨年12月のOECD報告では「格差は過去30年間で最大」「格差の拡大は経済成長を妨げる」「格差拡大で日本の成長率はここ20年間で5.6%押し下げられた」と指摘しました。ある英国の新聞は「OECDは今日、トリクルダウンの考え方を捨て去った」と報じました。格差の是正を訴えるトマ・ピケティ氏の「21世紀の資本論」もブームです。
 格差を拡大させるだけの河村減税は経済成長に資するどころか、成長の阻害要因になっているのではありませんか。
 昨年11月、財政福祉員会に出された市民税5%減税の効果に関するシュミレーション分析では116億円の減税による経済押上げ効果は最大に見積もっても200億円、わずか1.7倍でした。
 一方でほぼ同じ歳出規模121億円の敬老パスの直接的経済効果は316億円で2.6倍、間接波及効果もふくめると500億円、4.13倍という結果が出ています。
 「効果の薄い事業は見直し、より効果の高い事業に振り向ける」のが「行革」ならば、河村「減税」こそが、真っ先に見直すべき事業ではありませんか。
 名古屋の経済を成長させるには、格差是正の施策こそ必要であり、格差を広げるだけの金持ち大企業「減税」はきっぱりやめるべきです。市長の答弁を求めます。

個人市民税を増税していいのか(市長)
【市長】市民税減税やめるってことは増税することになりますけどね。自分たちがなるべく質素にやって、税をちょっとでも減らしていくという、政治の心構えそのものですね。仁徳天皇が聞いたらその通りだというと思います。民のかまどはにぎわいにけりとなったんです。仁徳天皇は減税政策だったんです。

リニアのようなやり方では無責任になる。給食費はまず一歩からでも踏み出せ(意見)
【山口議員】時間がないのでコメントだけ。リニア、国と渾然一体になってやるんだと、これが1番危ないんです。原発とおんなじ構図。無責任になりがちだということだけ指摘しておきます。
 給食費ですけど、私たち調べてみたら第3子の無料化は2億円で出来る。40億円で小学校と言ったが1学年ずつやっていくと1学年なら6億円でも可能と、少しづつでも子供たちを応援する施策をすすめていってほしいと思います。
 東京都の都市間競争に勝つためのいろんな提案してきたつもりですので、ビルの数やタワーの高さだけの競争では仕方ないんです。住みやすさで競争していただきたい。

国の圧力に屈せず名古屋市独自で介護保険料の引き下げを(再質問)
【山口議員】いま保険料の値上げ、一般会計からの繰り入れで抑えること出来ないといいましたが、この国の通知はあくまでも地方自治法上の助言または勧告でこれを乗り越えてやるというのをやめろということまで言っていない。私たちは奨励していないが自治体の主体性を尊重していると、これは2002年ですけど当時の厚生労働大臣、公明党の坂口さんの答弁です。国は助言はするけど公費投入するのやめろとまで言えないというふうに言ってるんです。市長さん、あなたは職員の給与の時も高い人はようけもらってる人はダメ、私学助成でもようけもらってる人は我慢しろと言いました。でも自分の減税だけはようけもらってるひとばっかり優遇してるじゃないですか。介護保険でいえば国の変な制度だというんなら、どうするんですか。あなた国政に戻って総理になるんですか。それしないんだったら、名古屋市で文句をいいながら、「しゃあないな」じゃなくて、金持ちの減税、金持ち部分だけ見直しても介護保険料の値上げ食い止められると金額も示しました。国の圧力に屈せず名古屋市独自でとりくんでいただきたいと思いますが市長さんどうですか。

介護保険は導入当時から反対だった(市長)
【市長】介護保険は導入当時から反対だったんです。ああいうことやるのは共産主義だでだめだと。構造改革によって出せと言ってるんだ、特区申請を。このままいったら、市長になるとき1230億くらいだったのに、今1600億でしょ、事業費が。これ際限なくいきます。部屋の掃除も金でるとこととないとことか。おかしいんです。
 山口さんは消費税増税に反対して市民税増税を主張するんですか、これ。おかしいでしょ。そこが非常に重要なポイントです。

研究し、介護保険料の引き下げを(意見)
【山口議員】減税の話は今見直さないとホントに名古屋市の財政の中で刺さったとげになっちゃうんですよ。そのしくみをいまあらためなければいけない。介護保険料、まだまだ研究の余地あると思いますので引き下げることを強く求めます。

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