後期高齢者医療広域連合議会 2月定例会⑥請願採択を求める討論 さはしあこ(2016年2月9日)
保険料の引き下げ、独自減免、協議会の公募委員を求めるのは当然の要求
請願第1号「後期高齢者医療制度の改善を求める請願書」について、賛成の立場から討論を行います。
保険料の引き上げはやめて
請願事項1・2について、後期高齢者医療保険に関する条例の一部改正について質疑もしましたが、2年ごとに改定となる保険料は、後期高齢者医療が始まって以来、値上の一途であります。前回改定時において、一人当たりの平均保険料引き下げとなった広域連合は20広域あります。消費税率引き上げや保険料軽減特例が廃止となれば、年金生活者の負担増は免れません。その上、窓口負担割合の引き上げとなると深刻な受診抑制を招き、病状が重篤化し、命が危険にさらされますし、保険料も増えてしまいます。2016年度の改定で、保険料の引き上げを行わないでほしい」という思いは切実であります。
低所得者への保険料軽減を
請願事項3の低所得者に対する、愛知県独自の保険料と窓口負担の軽減制度についてですが、愛知県として少しでも負担軽減を図ることが必要ではないでしょうか。
一部負担金の軽減を
請願事項4の低所得者への一部負担金減免についてです。「国の通知では低所得者を事由とした減免は規定されていない」との理由から検討すらしないのではなく、著しく収入が減った状態が長く続いている低所得の方々が、一部負担金の支払いが困難である実情を把握し、支援することは必要です。
短期証の発行はやめて
請願事項5について、保険料の支払いが困難である方にとっては、短期保険証の発行や財産の際差し押さえなどの処分では、根本的な問題は解決しません。短期保険証の発行も平成26年834が平成27年には938の交付と約100も増えています。また、一部負担割合が1割の方の短期保険証交付者は、昨年度から100名増加しており、保険料の支払いがより困難な人が増えている状況です。老後の生活の保障である年金の差し押えが増加していることも見過ごすことはできません。保険料が値上げとなり、軽減特例が廃止となり、これ以上、滞納が増加することになったら、今までと同様の取り組みでは、改善されません。生活の実態把握に努め、寄り添った相談体制が必要だと思います。
公募委員は広く一般から
請願事項6の懇談会の公募委員は、無作為抽出によるものではなく、広く被保険者から公募すべきと考えます。後期高齢者医療制度について、意見を述べたい方はたくさんいらっしゃると思います。
葬祭費支給の申請勧奨を
請願事項7の葬祭費支給による申請勧奨については、すでに申請勧奨を実施している広域連合があることからも、また、葬祭費の支給という施策があるので、対象となる方の申請漏れがないようにするため、早急に愛知県広域連合としても申請勧奨を実施すべきと考えます。
請願採択を求めます
国民も命と健康を守る公的医療公的医療保険が、住民の生活苦に追い打ちをかけ、医療を奪うことなどが絶対にあってはいけません。本請願の採択を求めて討論を終わります。