引き上げ理由も言えない「報酬引き上げ案」は撤回を(江上議員の質疑)
報酬審議会で決めてくれというだけで引きあげ理由も言えない議案は撤回を
3月8日の本会議に提案された自民・民主・公明の「報酬引き上げ案」に対し、江上博之議員が提案者に質問。公明党の議員が答弁に立ちました。
市民の理解を得たとは言えないのでは
市民からいつも意見を聞く(金庭議員)
事実上の報酬引き上げを求める提案に対し、「お手盛りで勝手に決めるな」との声が巻き起こり、定数削減とのセットでの提案に「市民の声を削って、議員の身を太らせるのか」と市民から批判が出ています。自・民・公は「削減率は政令市で一番だ」といいます。しかし、これは、引き上げる額についての説明であり、引き上げる理由になっていません。
江上議員は昨年の市議選での選挙公約について「報酬等審議会または第3者機関に検討をゆだね判断」とか「一定期間内にさまざまな方途での検討が望ましい」という回答だけだったことを紹介し、「市会議員選挙で、報酬引き上げの市民の理解を得たとは言えないのではないか」と追及しました。
公明党の金庭議員は「日々の議員活動を通じ、市民からさまざまなご意見を伺ってきた」と答えました。
800万円では、どんな支障が生じるか
旧五大市との比較で提案した(金庭議員)
江上議員は「議員としての仕事に支障が出ているのではないか」という発言があったことに対し、「現在の年800万円の報酬でどのような支障が出ているのか」とただしました。金庭議員は「それぞれの議員で異なっており、一概に論じることはできないが、旧五大市や愛知県の議員報酬と比較して、本市だけが大きく乖離している」と答えました。
参考人・公聴会制度を、どう活用するか
市長が諮問して、議会が判断(金庭議員)
名古屋市議会基本条例は、条例の制定または改廃するときは、「民意を聴取するため、参考人制度、公聴会制度等を活用することができる」としています。江上議員は「基本条例を踏まえて、参考人制度、公聴会制度等をどのように活用するか」と質問しました。
金庭議員は「市長さんが、特別職報酬等審議会に適正に諮問するとともに、その必要に応じて公聴会の開催、参考人の意見の聴取等の方法をとっていただき、その上で議会としても判断する」と答えました。
選挙中誰も報酬引き上げをいわなかった
審議会への諮問を市長に求めた(金庭議員)
江上議員が「昨年4月の選挙の際、選挙公報やマスコミアンケートで、報酬引き上げをかかげていない」ことをただすと、金庭議員は「名古屋市特別職報酬等審議会への諮問を市長に求めてきた」と繰り返し答弁。
市民もあきれる「お手盛り」
提案理由が説明できない条例案は撤回を
江上議員は「第三者機関に代わるものとして、参考人制度や公聴会などを使ってやろうと決めた。こういう手続きも踏まずに委員会審議もやらない、こんな非民主的なことでは、市民の思いが無視されている。条例は撤回を」と批判しました。
概要は市政ニュース95号を、質問全文と答弁要旨はこちらを、動画は名古屋市会HPをご覧ください。
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