2月議会にて、2016年度予算の組み替えを求めて動議を提案(2016年2月定例会)
天守閣木造復元などをやめ、金持ち減税中止・・・国保料引き下げや給食費無料化などを提案
日本共産党名古屋市議団は3月18日、予算組み替え動議を提出し、藤井ひろき議員が提案説明を行いました。
藤井議員は、「市長提案の予算は、大企業・大金持ち優遇の減税を続けながら、リニア頼みの名駅及び周辺開発や、「稼げるまち」として名古屋城天守閣木造復元など、大型事業推進の予算であり、小学校給食の調理業務の民間委託や、図書館の指定管理者制度の拡大など、教育・福祉に対する公的責任を後退させるもの」と批判し、「実質賃金が4年連続マイナスと、市民の暮らしが苦しい今こそ、市民生活応援のため、本市の財政力を活用すべき」として、抜本的な予算組み替えを求めました。
値上げや民間委託、大型事業の推進をやめ、福祉・暮らしの予算を拡充
組み換えの基本方向として以下三点を提示しました。
一、後期高齢者医療保険料の値上げをやめ、市民サービスの低下と行政責任を後退させる公立保育所の民間委託などを中止する。
二、大企業・大金持ち優遇の市民税5%減税の中止で116億円歳入を増やす。また不要・不急の大型事業を中止するなどによって一般財源を増やす。
三、これらの中止などで確保した財源を活用し、以下の市民生活応援施策を行う。
福祉・くらしの予算を増やす
新たに生み出される財源をもとに、小学校給食費の無料化、子ども医療費助成を18歳まで拡大、私立高等学校授業料補助単価を引き上げ、奨学金返還支援制度創設、小中学校の少人数学級拡大、小学校栄養教諭増員、学校図書館司書の全校配置などを子育て環境の充実を提案。さらに、国民健康保険料引き下げと特別軽減の対象全世帯への適用、インフルエンザ定期予防接種の値上げ中止、肺炎球菌ワクチンの自己負担半額に、商店リフォーム・住宅リフォーム助成創設なども提起。
組み替えの項目 (1)市民への負担増・サービス低下と福祉への公的責任放棄につながる事業の廃止・見直し、使用料改定は中止する ア)後期高齢者医療保険料の値上げ イ)インフルエンザ定期予防接種の自己負担増 ウ)公立保育所の社会福祉法人への移管準備 (2)新たな税金浪費につながる大型開発事業及び市民生活に不要な事業、大企業・大金持ち優遇減税などは中止する ア)格差を拡大する市民税5%減税 イ)リニア中央新幹線開業を見据えたまちづくりの推進 ウ)名古屋駅周辺地下公共空間整備 エ)名古屋城天守閣の整備検討 オ)社会保障・税番号制度関連事務 カ)中部空港二本目滑走路建設促進期成同盟会への負担金支出 キ)木曽川水系連絡導水路事業に係る工業用水道事業会計への出資 ク)名古屋高速道路の建設 ケ)国直轄道路負担金の支出 コ)納屋橋東地区民間市街地再開発事業への補助 サ)栄一丁目6番地区優良建築物等整備事業への補助 (3)市民の福祉・くらし充実のため新たな事業の実施と事業の拡大をはかる ア)後期高齢者医療保険料の値上げ中止のための財源繰出し イ)国民健康保険料の特別軽減を対象者全員に適用 ウ)国民健康保険料の一人3000円引き下げ エ)肺炎球菌ワクチンの自己負担を半額に オ)子ども医療費助成の18歳までの拡大 カ)奨学金返還支援制度の創設 キ)商店リフォーム助成の創設 ク)マンションへの支援を含む住宅リフォーム助成の創設 ケ)私立高等学校授業料補助単価の引き上げ コ)給付型私立高等学校奨学金制度の創設 サ)小学校3年生までの30人学級の拡大 シ)中学校2年生までの35人学級の拡大 ス)小学校給食費の無料化 セ)小学校栄養教諭の70人増員 ソ)学校図書館司書の全校配置 タ)原爆ポスター展の全区開催 (4)その他 ア)市職員の一般職の給与削減の中止 イ)市議の任期中1回の海外視察の中止 |
組み替え動議は、日本共産党以外の全会派が反対し、否決されました。
動画は名古屋市会HP(藤井議員は2分30秒から5分30秒まで)をご覧ください。動議は、日本共産党以外の会派の反対により否決となりました。
キーワード:藤井ひろき