天守閣の整備検討についての業者選定で竹中工務店
天守閣木造復元の技術提案
竹中工務店が476億円~504億円で提案
通常は10年~20年かかるといいつつ2020年7月完成を示す
名古屋市は、名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザルでの優先交渉権者を竹中工務店としました。公募には、安藤・間(はざま)と竹中の2社が応募し、選定委員(有識者ら8人)のうち6人が点数評価し、竹中を選定したものです。
そもそも木造復元が必要かどうかの議論も深まらないまま、「木造復元ありき」ですすめれるやり方に批判が広がっています。
総事業費は安藤・間が低く抑えたものの、プロジェクトの推進体制や緻密性、内部のエレベーターを小規模にするなど「史実に忠実な復元」といった観点で総合的に竹中が高評価を得たということです。木材調達は「原則、国産材で一部外材を使用する」となっています。
400億円から500億円に増額。それでも税金は使わない?
事業者決定を受け、河村たかし市長は「寸分たがわぬ復元ができるのは世界で名古屋城だけ。400年、1000年、名古屋のシンボルとして大事にしていきましょう。100%起債で賄い、毎年400万人訪れれば税金は使わずに済む(中日新聞)」と言っています。
竹中工務店の計画は、総事業費を最大504億円としており、市長が説明した400億円より大幅な増額になっています。
400億円でも税金投入は避けられないといわれていますが、500億円となれば、財源見通しはどうなるのでしょうか。
4月7日の議会(経済水道委員会)で説明
4月7日に経財水道委員会が行われ、議会に報告したとして、2万人アンケートへと進み、6月には設計予算を議会に提案、契約する予定です。名古屋城跡は特別史跡のため、現状変更は文化庁との協議が必要です。通常数年はかかるといわれる協議を早々に済ませ、2017年6月には天守閣の取り壊しにかかり、2018年1月から木造復元工事に着手する予定になっています。市民の声も聞かずにどんどんすすめられていく復元計画に、意見を出し合いましょう。
技術提案書などは資料集をご覧ください。
キーワード:大型開発・ムダ遣い見直し