高橋ゆうすけ議員の反対討論 図書館の指定管理(2016年12月7日)

 12月7日の本会議で議案の採決が行われ、高橋ゆうすけ議員が議案に対する反対討論を行いました。高橋議員は、中村・富田・志段味・緑・徳重の各図書館への指定管理者の指定についての問題点を指摘し、名古屋市が責任をもって運営すべきだと求めました。
 討論の概要は市政ニュース180号を、動画は名古屋市会HPをご覧ください。
 以下は討論の全文です。

2016年12月7日

第151号議案 反対討論

 反対の理由は、大きく2点です。

 一つは、図書館業務を進めるにあたって、職員の知識・経験を十分に継承ができないからです。

 図書館法では、図書館の職員について、「図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」と第3条で定められています。

 しかし、事業者からの提案内容には、図書の貸し出し・返却などに関わる提案はあるものの、郷土資料の研究やレファレンスなど図書館が果たすべきいくつか大切な役割について触れられていません。これらの業務については、専門的な知識・経験が必要なので、引き続き市職員が行うと答弁しました。指定管理者に図書館機能の全てをゆだねられないことが明らかになりました。

 もう一つは、長期的展望にたった安定的な運営を進められないからです。

 本年4月の参議院決算委員会において、図書館への指定管理者制度の導入について政府参考人は「長期的視野に立った運営の観点や職員の研修機会の確保・・・人材養成の観点などからの懸念」があると答えています。その懸念は払しょくされていません。

 今回選定された指定管理者からの人員配置提案は、パートスタッフを中心とした人員配置であり、安定して働き続けられる正社員の配置にはなっていません。人件費も大幅に抑えられており、低賃金の不安定雇用を増やすものとなっています。

 このような状況では、提案された指定管理者に公共図書館の管理運営をゆだねることは、市民サービスの低下を招き、図書館への市民の信頼を失うことになります。

 以上、反対の理由を申し上げ、討論を終わります。

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