請願の採択を求める討論 さいとう愛子議員(3月23日本会議)
医療費や介護保険料などが大幅な負担増
目減りする制度をやめ安心して暮らせる年金に
11月議会閉会から2月議会開会までの閉会中に、各委員会で請願審査が行われ、日本共産党が採択を求めたにもかかわらず、「不採択」や「審査打切り」となった請願について、本会議での採決が行われました。このうち、「安心できる年金制度の実現を求める意見書提出に関する」請願のうち、「マクロ経済スライドの廃止を求めること」と、「現行の年金積立金の株式運用を厳しく制限することの項目」についての、さいとう愛子議員の討論と結果を紹介します。
高齢者の暮らしはたいへん
2016年度の老齢基礎年金は、満額で月額65,000円です。年金額は、物価スライドの特例措置がとられた2000年度以降15年度に1回上がったのみで、据え置きかもしくは下がり続けています。
厚生年金では、月額で男性18~19万円、女性9~10万円の年金の方が一番多く、ここから各種保険料の天引き、医療費の増、物価上昇など、食生活さえも切り詰める状況です。ある高齢者は「38年間厚生年金をかけて、保険料などが引かれると10万円程度。全く外食はしなくなり、交際費もかけられない。その上に2013年10月からは、月額で1200円も減った。」と言っています。
昨年末に、国会で、『国民年金法等の一部改正』が成立しました。これにより、年金受給者は、賃金・物価の低い方に合わせて年金が下がり、若い世代は、受け取る時だけ手取り収入の50%であとは長生きするほど目減りします。その上、年金抑制の「マクロ経済スライド」の未実施部分を翌年以降に上乗せして引き下げる「キャリーオーバー制度」の導入により、消費税が10%に増税になっても、年金が下がる危険性もあります。今でも貧困な老後の生活がいっそう追いつめられることになります。
また、国民の財産である年金積立金は、危険な投機的運用をやめ、年金財政の安定に貢献できる運用にすべきです。請願の採択を求めます。
自公民減が不採択に
請願は、採決の結果、自・民・公・減が反対し不採択になりました。