今からでも中止は可能――天守閣の解体・木造化
名古屋市は5月9日、名古屋城天守閣(右写真)の解体・木造化事業で、竹中工務店と基本協定を締結しました。2022年12月完成という超短期の事業が、505億円という巨費をつぎ込んで、市民の合意がないまま動き出そうとしています。
しかし、ハードルはいくつもあります。名古屋城跡は国の特別史跡であるため、現状変更には文化庁の許可が必要です。「同庁の文化財調査官は『工事でき損しないよう、必要なら何度でも審議する』と慎重な態度を見せている」(「読売」)など、審査に時間がかかれば本格着工が遅れる可能性があります。
基本協定書には、設計や工事施工などの具体的な業務の契約は、「予算の成立を条件とする」とのただし書が付いています。予算が成立しない場合や議会の議決が得られない場合は、「中止し、契約の締結をしないことがある」と明記されています。拙速な天守閣解体・木造化は、いまからでも中止させることは可能です。
(田口議員のブログ5月10日付から引用。写真は2017年4月に撮影)
キーワード:田口かずと