名古屋市議会 議長選、副議長選への立候補所信表明

 名古屋市議会の5月臨時会で5月17日、議長・副議長選挙が行なわれました。

自民・民進・公明は共同候補

 本会議で条例案等の採決後、議員総会で議長・副議長候補それぞれ2名ずつの所信表明が行われたのち、本会議で議長・副議長を選挙。
 日本共産党は議長候補として田口一登議員、副議長候補に岡田ゆき子議員が立ち、議会の民主的改革に挑む決意を述べました。

 議長選の結果(○が当選)
○渡辺義郎(自)63票
 田口一登(共)12票

 副議長選の結果(○が当選)
○橋本ひろき(民)63票
 岡田ゆき子(共)12票

議長選挙にあたっての所信表明   田口一登

 田口一登でございます。議長候補としての所信を表明させていただきます。
 本市会は、議会と市長による二元代表制のもとで、充実した議案審議と闊達な討論、執行機関にたいする監視・評価、活発な政策立案・政策提言など、議会の役割を発揮するために大いに努めてきたと思います。私は、公正公平、民主的で円滑な議会運営に努めるとともに、名古屋市議会基本条例で目的とされている「市民に開かれ、市民に身近で存在感のある議会を作り上げる」ために、精いっぱい努力する所存でございます。
 併せて、議員の皆様と協議しながら取り組みたいと考えている議会改革の課題について、2点表明させていただきます。
 第一は、政務活動費の使途の透明化と厳格化を図ることであります。
 昨今、政務活動費の不正受給が少なくない地方議会で発覚し、本市会でも、かつて一部議員による不正受給疑惑が生じており、政務活動費の運用改善は焦眉の課題となっています。使途の透明化・厳格化を図るためには、市民がいつでもチェックできるようにすることが肝要ですので、領収書等をインターネット上で公開することから、政務活動費の運用改善に取り組みたいと考えています。
 第二は、議員報酬の問題であります。
 市長は、「無作為抽出で選んだ市民による討論会で意見を聞く」などと発言されています。議員報酬について市民の意見を聞くことは賛成ですが、議員報酬は市長が決めるべき問題ではありません。議会基本条例が定めている「民意を聴取するため、参考人制度、公聴会制度等を活用することができる」という規定に則って、議会側が自主的に議員報酬に関して市民の意見を聞く場を設けることが必要だと考えます。
 以上、私の所信の一端を述べさせていただきました。ご賛同をよろしくお願いいたします。

副議長選挙にあたっての所信表明   岡田ゆき子

 岡田ゆき子です。副議長候補として議会改革を進める立場から、以下を提案させていただき、私の所信表明といたします。
 私は、議長を補佐し、公正公平な議会運営に努め、議会基本条例にのっとり、議会が市民にとって身近な存在であり、市民の多様な意見を反映することができる議会にしていくために、精いっぱい力を注ぐ決意です。
 先の市長選挙は、投票率が36.9%となり、過去3回の市長選の中で最も投票率が低いという結果になりました。これは、市政が市民の願いとかけ離れていないか、市政が身近に感じられないものになっていないか、二元代表制の一翼を担う議会として、検討が必要だと考えます。
 私は、市民に開かれた議会をより一層推進するため、以下の2点について改革を進めます。
 第1は、市民の声を正確に議会に反映させることです。
 議会基本条例の第4条には、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映させるとともに、市民が議会の活動に参加する機会を確保するように努めるとされています。市政を市民の視点に立ったものとしていくために、議会が積極的に地域に出向き、この間、開催できなかった議会報告会を、定例会後に必ず開催するとともに、必要に応じて、市民公聴会を開催し、市民が積極的に市政に参加できる仕組みを作ります。
 第2に、徹底した情報公開と議員政治倫理条例の制定に努めます。昨年2月に議員定数削減と議員報酬引き上げの議論をして以降、議会改革推進協議会が開かれていません。政務活動費の使途やその公開方法、また慣例的となっている議員の海外視察の是非も含めた検討と、名古屋市独自の「議員政治倫理条例」の制定は必要であり、そのために、議会改革推進協議会を再開したいと考えています。
 以上述べました、議会の役目をしっかりと果たせるよう、議員の皆さまと努力してまいる所存です。皆様のご賛同をいただきますよう宜しくお願いいたします。

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