後期高齢者医療広域連合議会 8月定例会③一般会計・特別会計決算認定案への反対討論 くれまつ順子(2017年8月16日)
マイナンバー制度を導入し、制度廃止を送りしたうえ、2016年4月に大幅値上げされた決算は認められない
くれまつ順子議員
【一般会計決算】
情報漏えいの危険を払しょくできないままマイナンバー制度を進めた決算だ
【くれまつ議員】認定第1号、平成28年度愛知県後期高齢者医療広域連合一般会計歳入歳出決算の認定について、反対の立場から討論を行います。
反対する理由は、システム整備のための統合専用端末や新規回線敷設し、マイナンバー制度を進めたからです。マイナンバー法は施行早々システムエラーを頻発し、全国的に不具合が相次ぎ、マイナンバー情報の漏えいの危険性は払しょくされておりません。 以上の理由にて決算は認めるわけにはまいりません。
【特別会計決算】
制度廃止を求める声に反し、保険料値上げで高齢者に負担を押し付けた決算は認められない
【くれまつ議員】認定第2号平成28年度愛知県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について、反対の立場から討論を行います。
反対する理由は、平成28年4月から値上げされた保険料に基づく決算となっているとともに、後期高齢者医療制度の廃止が先送りされ続けているからです。
75歳以上の高齢者すべてから保険料を徴収し、保険料負担額は制度発足の平成20年度は、愛知県の1人当たりの年額平均保険料は76,388円でしたが、2年ごとの保険料改定により、平成24年度・25年度は前期と比べて4,439円もの大幅値上げが行われ、平成26・27年度は2,622円の値上げ、そして平成28・29年度は1,891円の値上げが行われ全国で3番目に高い保険料となり、平成28年度平均保険料は年額85,155円となりました。
このように、後期高齢者医療制度は、75才以上の人(愛知県は約78万人)だけを切り離して別勘定にし、医療費が増えれば増えるほど負担が増える痛みを高齢者に自覚させるところに根本的な問題があります。
2014年からの消費税増税により物価の大幅値上げと社会保障の一体改悪で年金は下がり続けています。介護保険料も3年毎の見直しがされるなど、高齢者への負担増は幾重にも重なる中で、高齢者のみなさんは不安の中で暮らしておられます。
年齢で高齢者を分断し、差別するという根本的なこの制度の問題が解決されておりません。平成28年度の決算を見ても、短期保険証の発行数や未渡し件数は相変わらず多くあります。生活を支える年金の差し押さえ件数は59件にもなっています。国民皆保険であるならば、全ての国民のみなさんが安心して医療が受けられることが大前提です。この制度のままでは、後期高齢者はもとより、これから高齢期を迎える現役世代にとっても老後の不安が募るばかりではないでしょうか。
後期高齢者医療制度は直ちに廃止し、国民を年齢で差別する仕組みの根をきっぱりと絶つことであります。
以上の点から、制度の存続を前提に執行された決算は認めることが出来ないということを申し上げて、討論を終わります。