高橋ゆうすけ議員の個人質問③臨時的任用講師の同一校での継続任用(2017年11月28日)

臨時的任用講師の同一校での継続任用について
高橋ゆうすけ議員

同一校での継続任用不可なのは千葉県と名古屋市だけ
【高橋議員】本市における臨時的任用講師の同一校での任用についてお聞きします。
 現在、臨時教員の中でも常勤で働く産育休による臨時的任用講師は、学校が必要と認めた場合に限って、3年を限度に、同一校での任用が認められています。しかし、それ以外のケース、例えば病気で長期間休んだ正規教員の代わりに臨時教員が任用される。その後休んでいた正規教員が復帰して任用期間が終わったものの、その直後、同じ学校で別の正規教員が産休を取るといった場合、その学校で働いていた臨時教員を任用することができません。このことに、学校現場からも、保護者の方からも疑問の声が上がっています。
 正規教員の代わりに入る臨時教員は、年度途中であっても、すぐに学校のこと、子どもたちのことを把握することが求められます。しかしそれは、普通にできることではありません。「明日から来てください」と言われるほど切羽詰まった学校、もし、これまで働いてきた臨時教員がそのまま任用されれば、それこそ、即戦力として頑張ってもらうことができるのではありませんか。
 他都市はどうなっているでしょうか。私が調べたところ、同じ臨時教員を同一校で続けて任用できないというルールを作っているのは千葉県と名古屋市だけです。他の自治体では、条件さえあれば同じ臨時教員を同一校で任用することができるようになっています。それは、毎年臨時教員を入れ替えるよりも、同じ臨時教員を任用した方が、学校全体の教育力や教員同士の連携を高めていくことにつながると判断されているからです。
 同じ学校で、再度臨時教員が必要とされるような条件がある場合については、同じ臨時教員を再度任用することができるようにするべきではありませんか、教育長の見解を求めます。

常勤講師を同一校で継続任用することのメリット・デメリットを整理したい(教育長)
【教育長】近年、本務教員の産休・育休者が増加しており、同一校で複数の常勤講師が在籍する状況も多く、任用が3年未満で切れる常動請師を、補充要件が変わる場合であっても、3年間同一校で継続して任用したいという要望があることは承知しています。
 今後、常勤講師を同一校で継続任用する際のメリット・デメリットを整理し、対応を研究したい。

デメリットとは何か(再質問)
【高橋議員】指導の継続性という観点から、常勤講師の同一校継続について研究していきたいとの回答をいただきました。非常に前向きな回答と思います。同じ臨時教員が、同じ学校で継続して任用できるようになるというのは、一歩前進になると思います。
 教育長はそのためにも「メリット・デメリットを整理して研究していきたい」と答えられましたので、その部分を少し明らかにしたいと思います。私は、同一校で働くことは、臨時教員自身が子どものことや地域のことを良くわかっている、だからこそ子どもや保護者への対応にも余裕が生まれてくるでしょうし、また教師同士の連携も取りやすく、授業での幅も広がるなど、メリットが非常に多いと思います。デメリットについては、私は何も思いつかないのですが、例えばどのようなものがあると考えているのですか。

他の講師の雇用機会が失われる(教育長)
【教育長】例えば中学校では、教科によって任用される人数が限られるので、特定の講師が継続的に任用されることで他の講師の雇用機会が失われることになる。

条件があれば同じ学校で働き続けられるのは当たり前(意見)
【高橋議員】教育長が今あげたデメリット、本当にデメリットとして正しい認識なのでしょうか。実際に講師登録をして仕事を待っている人に聞いてみましたが、長期にわたって任用され続けている人がいるから自分に仕事が来ない、などと考えている人はいませんでした。そして、条件があるならば同じ学校で働き続けられるというのは当たり前だとおしゃっていました。それが普通の感覚です。
 要件が異なっても、同一校での継続任用ができるようになれば、多くの学校でも喜びの声が上がることと思います。今後研究をしていくということでしたから、少なくとも3年間は継続任用できるように、制度改善していただくよう強く要望いたします。
 加えて、同一校で、本当に長期にわたって臨時教員が必要とされるケースもあります。正規教員が妊娠初期に、体調を崩して長期の休みを取り、そのまま産育休に入るケース。育休中にさらに妊娠して、再度産育休を取るケースなど実際にあるわけです。一定長期にわたる代替が必要とわかっている場合、正規教員を採用して代替とするのが一番良い方法ですが、臨時教員を任用するということであっても、3年という上限を超えて継続できるのかどうかについても、ぜひ検討していただきたいと思います。

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