西山あさみ議員の議案採決に先立つ反対討論(2018年7月4日)
名古屋城天守閣整備事業先行工事(木材の製材)の請負契約ついて
本物の天守台石垣と本物の価値がある(文化庁)現天守を壊していいのか 西山あさみ議員
【西山議員】日本共産党市議団を代表して、名古屋城天守閣木造化にかかる木材の契約について、反対の立場から討論します。
天守閣に2323本94億円の材木 文化庁の許可がないまま強引に
反対する理由は、文化庁が現天守閣の解体・木造化を許可する見通しがない中で、木材調達を先行させるという強引なやり方は、市民にさらなる負担をもたらす恐れがあるからです。
石垣部会も文化庁復元検討委員会も「本物の石垣を痛める恐れ」
有識者による「石垣部会」は、「江戸時代から残る価値ある石垣を、復元で傷める恐れがある」と警告し、文化庁の復元検討委員会も「天守解体および木造天守建築時における、天守台石垣に対する影響を考える必要がある」と本市に意見しています。
石垣調査について本市は、目視による調査で十分としていますが、石垣の専門家は、穴倉の石垣根石・背面調査も必要だと指摘しています。これらの指摘にたいして本市は、「理解してもらえるよう努力する」と繰り返すだけで、文化庁の現状変更許可が得られる保証はありません。
無理に契約して延期になれば木材保管1年で1億円
見通しのない中で木材契約をすれば、さらなる市民負担に繋がります。
いま、契約をしなかった場合には損害賠償請求はありませんが、急いで契約し、許可が得られず計画が延びれば、木材の保管料に毎年1億円かかると市は答弁しています。
竹中工務店との基本協定では、業者「自らの努力のみ」で難しい場合には、費用負担についても市側と協議することが明記されており、事業費の高騰に繋がる恐れがあります。
あわてず、市民の声を聴け
2022年完成のスケジュールありきの木造化計画は一旦立ち止まり、市民の声を聞くべきだと申し上げて、討論を終わります。
キーワード:環境と防災、まちづくり、大型開発・ムダ遣い見直し、西山あさみ