天白養護学校で起きた事件の全容解明について申し入れ、ヒヤリング

9月12日に放映された天白養護学校での男性教員による生徒に対する暴行事件に関して、日本共産党名古屋市議団は11月7日、市教育委員会に事件の全容解明を求める申し入れを行い、担当者からヒヤリングを行いました。市教委側は、放映された事案については、男性教員も「体罰ととらえられてもしかたがない」と認めていると答えました。しかし、他の事案については、生徒に対する不適切な言葉がけや威圧的な指導があったことは認めているものの、それが体罰に当たるかかどうかは、男性教員と関係する教職員との間で「聞き取り内容に食い違いがある」と答えました。

 市教委はこの日、「特別支援学校における体罰等に関する有識者会議」を設置することを明らかにしました。3名の弁護士にによって構成し、市教委が行う市立特別支援学校における体罰等の調査に関し、法的な助言を受けるとしています。ヒヤリングの中で市教委側は、「有識者会議の助言を受けながら、全容を明らかにしていきたい」「他にも体罰がなかったのかが調査の対象になる」と述べました。

 

2018年11月7日

教育委員会 教育長
杉崎正美 様

日本共産党名古屋市会議員団
 団長 田口一登

天白養護学校における虐待に関する申し入れ

「児童生徒への指導に当たり、体罰はいかなる場合においても行ってはならない」(学校教育法第11条に規定する児童生徒の懲戒・体罰に関する考え方)とした法に反し、市立天白養護学校において、「指導」という名で、教員による「体罰」が日常的に行われ、またそれを黙認する教育現場であったことが、本年9月12日の報道で伝えられた。

教育委員会は、本年2月23日には報道機関から体罰が疑われる投稿映像について取材を受けていたにもかかわらず、その後の初期対応の判断および当該教員による体罰が確認されるまでに、およそ半年を要し、いまだ全容は明らかにされておらず、議会からも名古屋市障害者施策推進協議会からも対応の遅れにきびしい批判があがっている。

学校という閉鎖した空間で、障害のためにうまく自己表出ができず無抵抗な生徒に対して行った体罰は、弱者に対する虐待にほかならず、決して許されない。

本来子どもの人権を守り育む学校現場で二度とこのような虐待を起こさないためには、今回の虐待事件について、その全容を明らかにすることが必要である。そのために、教育委員会に対し、以下の申し入れをおこなう。

  1. 天白養護学校で起きた事件の全容を明らかにすること。

以上