後期高齢者医療広域連合議会 2月定例会 議案反対討論(岡田ゆき子・2019年2月5日)
「後期高齢者医療に関する条例の一部改正」にたいする反対討論
低所得者に対し、とんでもない額の負担増となる見直しだ
軽減基準のわずかな改善と軽減特例の廃止による負担増の両面の改正案
【岡田議員】「後期高齢者医療に関する条例の一部改正」について反対の立場で討論します。
本条例は、被保険者の均等割の軽減基準の見直しにより、5割軽減、2割軽減の対象者は拡大する一方、低所得者に対して実施されている、保険料軽減特例の廃止を含む条例改正であります。
低所得者への軽減特例廃止で大幅負担増
特例廃止の対象者は低所得者です。年金だけの収入で年収80万円以下の9割軽減の方は、4500円から13600円に、同じく年収168万円以下の8. 5割軽減の方では、6800円から13600円に大幅負担増です。
創設から10年で高齢者の暮らしは悪化するばかり
この軽減特例は、10年前に制度開始時には「高齢者の置かれている状況に充分に配慮し、低所得者層に手厚い軽減対策」として、設けられたものでありますが、当時の高齢者の置かれている状況が、この10年間で改善されているわけではなく、マクロ経済スライドにより年金収入は目減りし、医療、介護などの社会保険料は負担増ではないですか。
消費税10%増税への見返りの「支給金」は配慮でも何でもない
答弁では、「見直しに当たり、対象となる高齢者の方への影響をできるだけ少なくする」配慮がされたと認識を示されましたが、低所得者に支給される年金生活者支援支給金は、特例廃止の対象者全員が給付対象ではなく、何よりも消費税10%への引き上げと引き換えであって、配慮とはとても言えません。
軽減特例の復活を国に求めよ
本来、これは国の責任で是正されるべきものでありますが、 広域連合として、少なくともこれまで国に対して「現行制度を維持すること」を求めてきたのでありますから、軽減特例の復活を国に求める立場に立って奮闘していただくことを求めて、反対討論といたします。